2016年9月26日月曜日

BRM902岩国600キロ その13

ゴールまであと100キロ。
4日午前7時。
締め切りまで残り7時間。
元気な時ならなんてことはない。
でも・・・
やれるのか、わし。


錦川沿いの快適路が終わり、菅野ダムへの上りが始まる。
結構な斜度がある。
それぞれのペースで上っていく。
ようやくダムの堰堤部分に到達した。
堰堤の上が道路になっているので渡る。
先を行くガチオ君が何かを指さしている。


おお、堰堤の下から雲が吹き上げている。
おお、これはすごいわ。




堰堤を越えると、ダム湖周辺を走る道が続く。
小刻みなアップダウンが続く。
斜度も結構ある。
我慢の時間だ。
耐える時間だ。
辛抱の時間だ。

橋を渡り、ダム湖から離れていく。
上り坂が続く。
ようやく上りきる。
民家が増えてきた。
田園地帯が目の前に広がる。
周南市の須々万地区だ。
脚はもう売り切れている。


国道434号から国道376号のバイパスに合流する。
ゆるい坂なのにスピードが出ない。
10キロ以上が出せない。
400キロでここ走った時はもっと楽だったのになあ。


ガチオ君が「もう少ししたら下りですよ」と励ましてくれる。
そうなのよ。
この辺は、わしもコースの下調べはしているので、それは承知している。
バイパスが終わり、左折。
国道315号に入る。
もう少しで峠だ。
あと2キロぐらい。
ゆるい坂だ。
なのに、とんでもなくしんどい。
脚が重い。体が重い。
六日市での補給不足で、ハンガーノック気味になっていたのかもしれない。
とにかく下り坂まで頑張ろう。
そうすれば、あとは重力に任せるだけだ。


日曜朝とはいえ、通勤時間帯なので車は多い。
這うように進むわしをびゅんびゅんと抜かしていく。


そして。
峠のトンネルが見えた。
午前8時過ぎ。
最後のヤマが終わったのだ。
後は平地基調のはずだ。


トンネルを抜ける。
ダウンヒルが始まる。
結構、斜度がある。
カーブも多い。
道は半分ウエット。
乾いた部分だけを走れるといいけど、そうもいかんし。
車もそこそこ多い。
気を使いながらのダウンヒル。
慎重に。慎重に。
で、無駄に坂が長い。
眼下に見える徳山の街並みがなかなか近づかない。


終わらない。
ブラケットだとブレーキをかける握力が心配になってきた。
下ハン握って、ブレーキをかける。
踏ん張れ、わし。
耐えろ。
標高差380メートル、距離約9キロ。
今回、何カ所かあったダウンヒルの中で、周南への下りが一番厳しかった。
体力、気力が低下している中で、実にしんどい時間だった。


ようやく住宅地に出た。
国道2号の周南バイパスを横切る。
とろとろと下っていく。
左手にセブンが見えた。


午前8時24分、525.9キロ地点。
PC5のセブンイレブン周南遠石店に到着した。
午前9時4分のクローズ時間まで余裕はわずか40分。
危なかった。


ちなみにPC4からPC5までの平均時速は14.47キロ。
そうかブルべの設定時間である15キロを下回っていたのか。
この間のコースが厳しかったことの証しだ。


ゴールまで残すは80キロ弱。
午後2時までにゴールすればいいので、5時間半はある。
ここでようやく600キロ完走を確信したのだった。

つづく

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