2018年9月20日木曜日

山口満喫月間 2本目はBRM616広島300km徳山・竹田津 その4(深夜の九州トレインから完走編)

6月16日午後8時前。
222キロ地点、福岡県苅田町のラーメンにわしはいた。
さあラーメンタイムの始まりだ。
普通の豚骨ラーメンをオーダー。
いただきます

おお、ロングライド中のラーメンは正義やね。
やさしい塩分とうまみが体内に染み渡る。
しかし、50過ぎオヤジの悲しさ。
替え玉はできなかった・・。
元気をチャージした。
そういえば千畳敷以来、FBを放置していたのでラーメン写真をアップする。
再び走り出す。残り80キロ!
チェーンロックかけたまま走りだそうとしてしまった


宵闇を行く。
とにかく長い。
いつまでも続く。
平地がいいって言ったのは誰だ?
平地が楽って言ったのは誰だ?
全然楽しくないぞ。
苦行だ。
田園地帯の中を走っていると、時折集落が表れる。
その繰り返し。
景色も見えない。
手元のEdge520は10キロごとのラップ機能がある。
その数字だけが支えだ。
闇の中をマシーンになってひた走る


行橋を過ぎる。
途中、1回自販機で休んだ。
唐揚げで有名な中津市。
駅前周辺はにぎわっていた。
キラキラ道路


走行距離は255キロを超した。
次のPCが260キロ地点なので、そろそろなんだけど。
てなことを考えていたら、交差点で左折を忘れてミスコース。
ありゃりゃ。
交差点まで戻って復帰した。
市街地から郊外へ。
パチンコ店の明かりが煌々と


午後10時11分、260.9キロ地点のPC4セブンイレブン中津大新田店に到着した。
お、K代表がちょうどPCを出発するところ。
互いにエールを送りあい、出発を見送る。
大先生!


補給を終える。
青ジャージのBMCさん、地元大分の3人組と一緒になる。
朝、フェリーに乗って徳山に来られた方ですよね。
話を聞くと「この辺は通勤路です」とのこと。
マジすか。地元なら一緒に走らせてもらっていいですか?
という訳でBMCさんともども地元トレインに乗車させてもらうことに。
お願いします!
ご一緒させていただきます!


おそらく海沿いの平坦路。
時速30キロ前後のいいペースで走って行く。
後ろにつかせてもらっているので、本当に負担が少ない。
3人とも走り慣れているのだろう。
無駄がない。
実に走りやすい。
絶賛快走!


午後11時過ぎに昭和の街並みで知られる豊後高田市に。
282キロ地点かな。
この時間で真っ暗。
豊後高田市通過

どうしょうもありませんわ。
なので、そのまま前に付いていくだけ。
途中、K代表を抜かす。
「ついてきませんか~」という声は果たして届いたろうか。


九州組の3人から「そろそろ最後のコンビニがありますよ」と教えたもらった。
けど、JR九州の特急を下車なんてとんでもない。
このまま突っ走るしかない!
当初はノンアル買ってゴール後飲もうかな~と思っていたのだけど方針変更だ。
左手のコンビニが闇夜に過ぎ去っていった。
あと15キロちょっとか。
ひたすら暗いカントリーロード


海岸沿いに出る。
突然、小刻みなアップダウンが始まる。
ええ、ずっと平坦じゃないの!


先を行く3人はさすがにこの道に慣れているようだ。
この事態にも慌てていない。
かくいうわしも小刻みなアップダウンのこなし方は、先週のブルベで学んだよね。
思いっきり勢い付けていく走り方。
わしもそれをできるだけ採用。
前の3人組みに食らいついていく。
しんどいけどこの区間、楽しかった。


トンネルを過ぎると、最後のアップダウンが終わる。
「後は平地ですよ~」
前から聞こえる。
ようやく終わった。
前の3人に追い付き「お世話になりました。いい列車でした」と無賃乗車のお礼を言う。
おかげで最後の45キロ、退屈せずに走れました。
本当にありがとうございました。
BMCさんもお疲れ様でした。


竹田津の港に入る。
スオーナダフェリーの待合室の隣の建物が、受け付けのはず。
ウノさんを停めて、建物の中へ。
AJ広島のfuk@さんたちが迎えてくれた。
ただいま!


到着手続きを済ませる。
ゴールタイムは6月17日午前0時6分。
ギリギリその日のうちに間に合わなかったか。
認定タイムは17時間6分だった。
今回のブルベカードです


先にゴールしていたケンセイさんとノンアルで乾杯!
染みるゥ!
カンパーイ('ω')

このノンアル、fuk@さんたちのご配慮で準備していただいたもの。
1本100円でありがたくいただいたのでした。
どんな神対応や。
ほんと感謝しかない。
くつろぎのひと時


ケンセイさんは山口のタヤさん、広島のgiantwishさんの爆走列車に同乗して、一足先に帰っていたようだ。
サブイボさんもわしの少し前にゴールしていた。
結局、追いつけなかったか・・


ドロップバッグを受け取り、トイレで着替え。
体を拭く清涼シートを持ってきておいたのは正解でした。
シャワーはないけど、すっきりしたぞい。


徳山港へのフェリーの時間は午前4時20分。
4時間もある。
わしらが利用させていただいた休憩所は普通の床。
なので持参したキャンプ用のマットを敷き、横になる。
シュラフカバーをかぶり一休み。
お休み~~

隣ではサブイボさんも準備よろしくエマージェンシーシートにくるまっている。
おやすみなさい…。
銀マットは正義!


午前2時を過ぎた。
次々と旅人たちがゴールしてくる。
モリリン、ノダカナコンビ。
手続き

Team-Oのみなさん。
受付ラッシュ

そして巨大なバックパックを背負ったオカちゃんたちも。
オカちゃんたちがラストだったか。
拍手で迎えられる。
やったね!みんな。
最高の笑顔ですね


ちなみに聞いてみたら、結局バックパックの中に入れたマットは結局使わずじまいだったとか・・・。
マットさんも300キロの旅、お疲れです (^^;
その後、活躍していた

結局、37人が出走し、36人がゴール。
DNFの一人もトラブルではなく、あらかじめ下関で離脱する予定だったとか。
fuk@さんも安心していた。


4時過ぎまでのんびりする。
ちなみに休憩所は至近距離に海がある。
海沿いといえば、フナムシ。
港にうじゃうじゃいるやつね。
そいつらが床をゴキブリのようにはい回っている。
眠っている人々を脅かしていたようだが、気づいていただろうか。


4時過ぎに起き、20分のフェリーに乗車する。
フェリーに飲み込まれる旅人

人数が一定以上になったので、団体料金が適用され、少しお得になったみたい。
自転車を輪行状態にしてキャビン内に持ち込んだら安くなったらしいが、わしは面倒なのでそのままで輸送してもらった。


カーペット敷きの船室で、皆で雑魚寝だ。
自転車好きの修学旅行みたい。
徳山港までおやすみなさい。
横たわる肉体

時が経つのは早い。
午前6時20分、徳山港に到着した。


船首のゲートが開く。
ゲートから海水がしたたり落ちる

攻撃空母ガウみたい。
朝焼けの光の中に帰還する旅人たち。
24時間ぶりの徳山港に帰還

どうも、みなさんお疲れさまでした!
別れを告げて一人、ウノさんを漕ぎ出す。
パッドなしのパンツに着替えているので、ケツが痛い。
立ちこぎで歩道をのろのろ進む。
わしの横を通り過ぎたランクルのドライバーが、クラクションを鳴らし手を振ってくれた。
あ、BMCさん!
またどこかのブルベでお会いしましょう。
4キロほど自走し、周南緑地に到着。
帰路に着いた。


2週連続の山口ブルベ。
今回も楽しい300キロの旅だった。
さらに楽しかったのがプラスアルファの船旅。
同好の士と一緒の時間を持てたのがうれしかった。

コースも前半は山岳、後半は平坦とメリハリが効いていた。
千畳敷からは追い風が味方して最高の時間だった。
一方で夜間の100キロ平坦は予想外のしんどさ。
まだまだ心と体の修行が足りていないな。
AJ広島のスタッフのみなさん、大変お世話になりました。
温かい配慮のおかげで、楽しい時間を過ごせました。
一緒に走っていただいたみなさんも。
PC4からの40キロを牽いていただいた大分のトリオには特に伏してお礼を。
おかげさまで、いい終わり方ができました。
BMCさんもありがとうございました。


というわけで2週連続の山口ブルベ報告は、3カ月遅れでやっと完走。
次回出走はBRM929広島1000km呉・舞鶴でございます。
昨年は無念のDNFでしたが、今年こそは(燃)。
ちょっと昨年の落とし物を拾いにいってきますね。
では、また。

(完)

2018年9月18日火曜日

山口満喫月間 2本目はBRM616広島300km徳山・竹田津 その3(関門海峡を越えて九州平坦地獄編)

午後3時40分ごろ、155キロ地点の道の駅、蛍街道西の市。
走り始めから8時間40分。
300キロも半ばを過ぎ、そろそろ疲れてきた。
トイレの前に幸いベンチがある。
仮眠するか。靴を脱いで横になる。
目をつむる。
眠いわ

北からの風が吹き抜けるのを感じる。
まぶしいので顔にキャップをかぶせる。
うぅ、汗臭い。
まあ、おれの臭いだから文句はいえないか。
おやすみ・・・
・・・・
・・・・
起きた!
20分ほど眠った。
うん、すっきりした。
わしのバッテリー充電完了!
だがEdge520のバッテリーが低下してきた。
フロントバッグに入れたモバイルバッテリーからの給電を始める。
走り出す。
準備オーライ


寝ていた時にも感じたけど、いい追い風だ。
ちょっと休んだので、足が格段に軽くなっている。
30~40キロで巡航できる。
快調!

日差しが濃い

おれとしてはとんでもなく良いペース。
むっちゃ気持ちイイ。

道端に看板が立っている。
翌17日にあるツールドしものせきの案内看板だ。
明日はツルしも


エントリー峠があることで有名な人気イベントだよね。
まだ参加したことないけど。
このコースを走るんだね。
まあ確かに走りやすいよね。この道。


豊田から菊川へ。
菊川の道の駅を右前にみつつ、右折し西進。
追い風が若干横からの風になる。
周囲は水田。
風にながれる煙

野焼きの煙が風に流れている。
店舗があるけど、クボタの農機具ショールーム。
車のショールームではない

田舎ですのう。
ゆるやかな上り。
でも再び追い風になったので、25キロぐらいのペースで気分よく走れる。


自販機があったので一休み。
日陰に座り込んで飲んだコーラがうまかった。
コーラは正しい選択


小さな峠を越える。
下関へ向かってのダウンヒルだ。
さすがに都市部が近づいてきた。
周囲を走る車が多くなる。
下関へ下る


午後5時31分、187.5キロ地点、PC3セブンイレブン下関田倉店に到着した。
締め切りが午後7時32分なので、ようやく貯金が2時間になった。
コーラありがとうございました!左はK代表

追い風のおかげだね。
地元のランドヌールからコーラの差し入れをいただいた。うまい。
「今から通る長府の街中は路駐が多いので気を付けて」と助言をいただく。
ありがとうございます。
おつかれです!

PCにはサブイボさんやK代表の姿も。
15分ほど休んで1人で走り出す。
さらばPC3

今回はほんまに一人旅やなあ。
長府の街中はちょっと風情のある街並み。
ゆっくり腰を落ち着けて観光したい感じだ。
確かに路駐多いわ

9号線に合流。
午後6時過ぎ。
太陽は西側にそびえたつ山の陰に隠れてしまった。
山陰を行く

海沿いの日陰の道が続く。
左手には船が行き交う関門海峡。
船が行き交う

海峡を越えた九州の山や建物は西日に照らされている。
潮の流れが速い。
海峡の中心部は川のように白波を立てて流れている。
海沿いにはごつごつした岩場が目立つ。
干潮なのかな。


正面に関門橋が見える。
次第に近づいてきた。
ほお、大きいのう

右手に建物がある。
人道トンネルの入り口とな。
関門トンネルへの入り口だ。
昭和な空気漂うトンネルの入り口

料金は20円だった

トンネルへ下るエレベーターで、クロスバイクの若い女性サイクリストと一緒になった。
なんでも小倉まで行くそうな。
がんばってくだせえ。
お約束の県境地点では互いに写真撮影。
撮影ありがとうございます

おっさんと写ってもおもしろなかろうと、一緒に取るのは遠慮したシャイボーイだった。
関門トンネルは海底という風情には欠ける。
トンネルの窓から泳ぐ魚が見えるわけでもない。
てかそもそも窓はない。
昔の少年誌の口絵みたいにガラスのチューブ状だったらいいのにね~。
海底をイメージした青色でペイントされています


車道が上に通っているので、車のゴーという走行音が結構響く。
観光客以外にも、地元の人の往来も多い。
中にはジョギングしている人も。
トンネルの九州側でくるっと転回していったので、何往復かするんだろうか。
Qシートでは「自転車を下りて走る」とあったので、今回歩いてしまったのは、もしかして指示違反?失格かw
エレベーターに乗る

トンネルを出る。
ここで地元のランドヌールK氏と出会った。
九州ブルべを主戦場に走られているらしく、ケンセイさんとも知り合いとか。
ブルベがつなぐ縁ですなあ。
もうちょっとケンセイさんがゆっくりならお会いできたかもなのに。
タイミング惜しかったですね~。
写真を撮っていただいて別れを告げる。
Kさん、写真ありがとうございました!

今から自宅のある行橋まで帰るとか。
で、あとから調べると行橋まで結構あるのね。
さすがブルベの人です。


陽が落ちていく。
トンネルを出てから海沿いを行く。
わしの陰が長くなる。
日暮れの風景


門司は陸からいきなり海。平地が少ないのな。
廃線の横を走って住宅地方面へ。
急な山の斜面にへばりつくように住宅地がある。その中の細い道を進んでいく。
まじですか、この道。
え?この道?

昭和40年代ぐらいの造成のニオイがぷんぷんする。
いや、しかしこの道よく線引いたな。
知ってないと、絶対行きたくないわ。
お先真っ暗

つづら折りの道を上り切る。
標高100メートルぐらい。
切り通しになっていた。
ピークに到着

ここで走行距離が200キロを超えた。
時刻は午後7時前。
12時間で200キロか。
まずまずのペースで走れている。


結構な山道を下っていく。
山の中


ようやく平地に出た。
きれいな道路に出る。
トンネルをいくつかくぐる。
冬場にきたらいいかも

道路にカニ・カキロードという標識が。
海は確かに浅瀬っぽい。
名物なのだろうか。
車が少ない


橋を渡ると埋め立て地っぽいところに。
左手に港が。
フェリーが停まっている。
新門司港というらしい。
大きな倉庫や工場も建ち並んでいた。


国道10号を行橋に向かって走る。
田園地帯を貫いてつくったバイパス。
都市と都市を結ぶ幹線道らしく、道幅が広いが交通量も多い。
道の両脇に大型店が多い。
店がそこそこ多い

そして元は田園地帯だけに水田も多い。
なので、羽虫が多い。
走っていると顔にばしばしと当たる。
走りづらい。
ふと振り向くと九州の西の空で夕焼けが終わろうとしていた。
暮れなずむ九州の空


今回の300ブルベ、終盤の100キロはほぼ平坦だ。
やったー平坦やーと当初は喜んでいたのだが、さにあらん。
平坦ってむっちゃ退屈。
とにかく退屈。
進んでも進んでも平地。
しかも夜になってきて、周囲の見通しもきかない。
飽きてきたし、腹も減ってきた。
そろそろウマイもの食いたい・・・
左右をウオッチしながら進んでいく。
苅田というまちの手前にたどりついたところで、左手にラーメン屋発見。
滑り込む。
午後8時前。222キロ地点。
わしのラーメンタイムが始まった。
ふつうのとんこつラーメン

つづく