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2024年2月24日土曜日

ガエルネの冬用自転車シューズ「G.STORM」はいいぞ 10年前の旧モデルだけど

 どうも、たっかんです。

この冬のジテツーは今までとちょっと違うよ。

なぜって?

冬用の自転車シューズを投入したからだ。


ちょっと前の記事にも書いたが、伊ガエルネ製の冬用シューズG.STORMである。

10年前のモデルで、アウトレット品を昨年夏に5000円で入手したのだ。


ちなみに2014年2月のシクロワイアードに紹介記事が載っていた。

以下に引用する。

アンドレ・グライペルをはじめとした多くのプロライダーに愛用されるイタリアンシューズブランド、ガエルネ。ウィンターシーズンでもストイックに乗り込むサイクリストに向けたビンディングシューズ「G.STORM」が発売中だ。

G.STORMはガエルネが登山靴やスキーシューズの開発・製造で培ってきた経験やノウハウが盛り込まれた冬用サイクリングシューズ。ブーツの様なアッパーデザインや高機能素材の採用などによって保温性と通気性を両立した一方、ハイエンドレーシングモデル「G.CHRONO」と共通のBOA L5クロージャーを搭載しフィット感を追求している。

ラインナップはロード用とMTB用の2タイプで、ソールはいずれも樹脂製。カラーは汚れが目立ちにくいブラックの1種類。サイズは25cm~28cmで、ハーフサイズも用意される。これ一つで隙間から染み込む冷気や、何重にも重ね履きしたシューズカバーの煩わしさとは無縁となり、冬場のサイクリングがより快適になるはずだ。

ガエルネ G.STORM

クロージャー:BOA L5

ソール:EPS LIGHT EVOLUTION SOLE(ロード用)、MTB 3DENSITY SOLE(MTB用)

サイズ:25、25.5、26、26.5、27、27.5、28

カラー:ブラック

価 格:36,750円(税込)

以上で引用終わり


2014年2月の掲載ということは2013年秋冬モデルなのだろう。

ちょうど10年が経っていることになる。

当時の価格は36750円!

さすがに気軽に試すわけにはいかないお値段だ。

アウトレット価格で、ちょうどいいサイズを入手できたのはラッキーとしかいいようがない。

トリポーさん、ありがとう。

ちなみに現行モデルのG.ICE STORM MTB  1.0 GORE-TEXは、価格が48,400円(税込)。

このご時世やむを得ないけど、さらに値上がりしているな。むむむ。


履いたときに感じるのが、しっかり感と、かっちり感である。

登山靴やスキー靴のように、靴としての素性がいい気がする。

専業メーカーとしてのノウハウの積み重ねのゆえだろうか。

昔履いていたサロモンのスキーブーツがそんな感じだったわ。

木型も日本人向けの甲高幅広に調整してあるようで、足を入れた時に違和感がない。

ただ最初のうち、足首回りの骨が若干当たっていて痛かった。

だがそれも、200kmブルべを2回ほどこなしたら、馴染むようになった。

普段の靴のサイズは25.5cmなのだが、G.STORMは26.0でちょうどよかった。


そして冬シューズの最大の利点が、脱ぎ履きの手軽さ。

これまでのシューズカバー+シューズに比べると、圧倒的である。


シューズカバーの場合だと

靴を履く→カバーを着ける→力を入れてカバーを伸ばす→ファスナーを締める

といった行為が必要になる。

ものによるが、カバーを伸ばすのにかなりの力がいる。

脱着には椅子は必須である。


ところが、冬シューズだと

足を入れる→BOAダイアルを回して甲の部分を締める→一枚目のカバーを面ファスナーで締める→足首部分のカバーを面ファスナーで締める

という基本3アクションで終わる。


力はほぼ必要ない。

一応、椅子に座って脱着するが、なんなら立ったままでもできるほどだ。


冬シューズということで断熱性にも期待したいところ。

さすがに履くだけで足先がこたつのように暖かくなるようなことはない。

そこは期待してはいけない。

が、冷えにくいのは確かだ。

この冬、1月と2月に200ブルべを走った。

1月のブルべは昼間は汗ばむくらいだった。

2月のブルべは朝6時に呉市をスタート。

竹原から三原へ抜ける道では氷点下まで下がった。

足先はじんと冷えたが、カイロを入れてなくてもなんとか耐えられた。

より暖かさを求めるなら、カイロを仕込まないとだめだろうが。

帰路は残り50km、約3時間ほどが氷雨だった。

気温5度前後の中を走ったが、寒さは問題なかった。

大雨でなかったのが幸いしたのか、雨がしみ込んでくることもなかった。

防水性も高いようだ。

そしてメイン目的の片道1時間ほどの通勤ならば全く問題ない。

これは素晴らしい。

通勤がはかどる。

あとネオプレーン製のシューズカバーって、つま先がだんだんめくれてくることってないですか?

わしはあります。

SPDシューズで、つま先が丸くなっているのでめくれやすいのかもしれませんが、これが地味に気になるのよね。

つま先がなんかスース―するなあ、と思ったら大体それ。

通勤中に2,3回直すこともあります。

冬シューズだと、それがまったくない。

ノンストレスである。

冬用シューズがあるサイクリングライフ。

なんかいいぞ。

安価で入手できたのは本当に運がよかった。

でもね。冬シューズって、店頭に現物が置いてあることがほとんどないのよね。比較的温暖な広島市の土地柄なのか。

ニーズが限られているので、店も仕入れをためらうのか。

それに普通のシューズより値段がお高めだ。

そのあたりもあるのだろうね。

一度でも現物に触れることができたら認識は変わると思うのだが。

そのチャンスが少ないことが残念だ。

ほぼ毎日自転車に乗るツーキニストや、長距離を走るブルべ勢、冬場でも本格的なロードトレーニングを欠かさないガチ勢はぜひ試してほしい。

シューズカバーとは利便性が別次元である。

一度、履いてしまえばもう離れられない。やばい。

仮に今のG.STORMがつぶれても、迷わず買い換えるだろう。

その価値は十分にある。


冬シューズの世界にようこそ。


(おわり)


2024年2月11日日曜日

初ブルべ、落とした財布は戻ってきた BRM102広島200km広島・岡村島

そういや下書きをしたのをUPし忘れていました。

よかったら読んでくださいな。


2024年1月2日(火)、午前4時に起床した。

きょうはBRM102広島200km広島・岡村島の日だ。

今年初めてのライドで、ブルべである。

広島市内を出発し、呉市を経由してとびしま海道へ。

愛媛県今治市の岡村島を折り返す200kmの旅だ。


朝食を食べて、自宅を4時52分に出発した。

市内の駐車場に車を停め、マツダスタジアムへ向かう。

寒さ対策でモンベルのダウンジャケットを羽織る。

きょうの装備はモンベルのウインターサイクルトレーナージャケットに、パールイズミのビジョンウィンタービブタイツ。

シューズは伊ガエルネ製の冬用シューズG.STORMだ。


5時半前には到着した。

主催のツネちゃんとケンセイさんが受け付てくれた。

修行僧の説法に耳を傾ける衆生

ブリーフィングが終了し、車検を受け、いざ出発だ。

スタンバる面々

気温は3度くらい。この時期にしては寒くない。

いつもの道を呉方面へ向かって走っていく。

正月のおかげでいつもより車は少ないが、信号峠は変わらない。

海田町を過ぎたあたりから、ようやく流せるようになった。

モリリン、ノダカナ、よねだっく夫妻たちのトレインに同乗させていただく。

おかげで呉までいいペースで走れた。

丘を越えたら呉の市街地

呉の手前あたりで気温が2度くらいだった。

呉の市街地に入る。

ランドネきたかんベストを着た関東からのランドヌールさん

休山トンネルを抜ける。

日が昇ってきた。

広のまちへ

太陽に向かって走っていく。

あっという間に安芸灘大橋。

安芸灘大橋から望む渦潮マンション

とびしま海道は車が少なくて、走りやすい。

AJ広島ブルべ常連の面々とトレインを組む。

いいペースじゃん。

8時56分、70.3㎞地点の岡村港に着いた。

貯金は1時間44分。


Yさんとウノさん

補給食にバナナを1本入れ、そそくさと出発する。

大崎下島は南側の道路を行く。

9時23分、御手洗の休憩所で通過チェック。

77.8km地点。

またもやYさんとウノさん

ついでにお手洗いにいく。

ほんま最高の天気だ。

防波堤灯台のはるか遠くにしまなみの来島海峡大橋が見える。

はるか遠くにしまなみ海道

町並みの風情もたまらない。

よき風景


気温が上がってきた。

この日は最高で15度程度まで上がった。

冬用グラブなので結構、手汗をかく。

インナーがくっついて、脱着しにくい。

写真を撮ろうと、手袋を外すが、また着けるのに一苦労した。

一日中、そんな調子だった。

人里が少なく、クルマもほとんどこない。

南側なので日当たりもよく、のんびりとサイクリングを楽しんだ。

雨の恐れなどない完璧な晴天

とびしま海道でもっとも本土寄りの下蒲刈島でも南側を回った。

昔の小学校があった下蒲刈プールで通過チェック。

108km地点だ。10時48分なので貯金は2時間24分。

通過チェック

敷地内はフェンスが施錠されていたが、中で遊ぼうとする親子連れが乗り越えようと必死だった。


この界隈から一人旅になった。

エネルギー切れになってきたので、補給食をとる。

島の西側に回ると、日陰になり気温が下がる。

再び安芸灘大橋を渡って本土に戻る。

ちぃたん☆のおうち

潮が動く時間なのだろう。

海峡の潮流が速かった。

11時40分ごろ、124km地点にあるPC1のセブンイレブン呉市広白石1丁目店前に着いた。

腹が減ったので、隣にある長浜ラーメンの博多屋に入った。

なんと今回は通過証明がセブンだけでなく、近くの博多屋とすき家のレシートでもOKとのこと。ゆっくり食事してもらおうというツネちゃんの親心だろう。

ラーメンとチャーハンという黄金コンビをオーダー。

炭水化物+炭水化物

まもなく同じペースで走っていたYさんも入店。

ラーメン、ご飯、唐揚げという最強トリオを頼んでいた。

今年初のラーメンを平らげ、11時56分にレシートをもらう。

道路を渡って戻っている人たちも。


お好み焼きの徳川に行ったそうな。

そういえばブリーフィングで「徳川のレシートは駄目ですか」ってダメ元で聞いていた人がいたような。キューシートにないから無理だよね~。


東へ進む。

広から左折し、阿賀マリノ大橋を渡る。

ラーメン補給はしたものの、力が貯まるまでしばらくかかる。


音戸大橋を通り、倉橋島に渡ったころから、徐々にスピードが上がり始めた。

当初は上る予定だった火山だが、通行止めで今回はパス。

おかげでずいぶん難易度が下がった。

昔上ったことがあるけど、結構勾配があるのよね。

なので、ふもとの宇和木トンネルまで上るだけ。

だが、なぜかこの上り、地味にしんどかった。

標高100メートル以下なのになあ。

トンネルを抜けると、桂浜が眼下に広がる。

冬の柔らかな日差しを浴びて、集落の向こうの海面がきらきらと輝いている。


一気にダウンヒルしてドン付を左折した。

13時30分、153km地点の通過チェック、くらはし桂浜温泉館に到着した。

貯金は2時間44分。

通過チェック

ドリンクが少ない。自販機で補給しよう。

バックポケットに手をやる。

すかっ。すかっ。すかっ。

何回やっても、財布がない。

…。

やっちまった。

ノーオー(資料写真)

道中、落としたのか。取りに戻るしかないか。

一気に気分が盛り下がる。

まずまずのペースで走ってきたのになあ。

X(旧ツイッター)に「財布落としたのでDNFします」と書き込む。

最後に立ち寄ったのは、昼飯を食べた博多屋か。

ダメ元で電話してみると「ありますよ」とむっちゃ嬉しいご返事が。

よかった。ありがたい。ありがたい。

不幸中の幸いとはこのこと。

「取りに行きます」とお願いして、電話を切った。

やはり広にはいい人が多いようだ。

と、そこに現れるモリリンたち。

すき家で昼飯を食べていたようだ。

かくかくしかじかと状況を話すと「たっかんさん、次のPC2まで行ってそこから取りに行けばいいのでは」と素晴らしいアイデアが。

たしかに呉から広なら休山トンネルを抜ければ、さほどの距離でない。

幸いにも貯金はある。

財布を取りに行っても、余裕で完走できそうだ。

ふにゃふにゃに折れた心がのんのんずいずいと元に戻ってきた。

Xにその旨書き込む。よし!


やる気を取り戻したので、再び走り出す。

宇和木トンネルを抜ける。

さっきより上りが楽な気がしたぞ。

往路と違い、倉橋島の西岸を集団で走っていく。

第二音戸大橋を通り、本土に戻った。

稼働を終えた日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区

14時53分、175km地点のPC2セブンイレブン呉潜水艦桟橋前店に到着した。

クローズが17時40分なので、2時間47分の貯金だ。


軽く補給をして、みなさんに別れを告げ、再びひとり旅が始まる。


15時9分、178km地点の名無し交差点を直進して、コースアウト。

178km地点でコースアウト

午前中に通ったルートをたどって、広に向かう。

本日2回目の休山トンネルを越える。

8kmほど走ってようやく博多屋に到着した。

うん、思ったより距離あったわ。

店員さんから財布を受け取る。

本当にありがとうございました。

拾ってくれた方を含め、感謝しかない。

よく戻ってくれたな、お前

よし、戻ろう!

呉へ向かってペダルを回す。


ライムグリーンのフリードが追い越し、乗っている人が手を振っている。

ピンときた。もしかして、こなき号か。

昨年の600を走った、AJ広島スタッフのこなきさんはご当地、呉市広地区が地元だ。

たまたま親族方までお年賀に行こうと、一家で移動中だったとか。

本日のスペシャルゲスト・こなきさん、くるぱんさん夫妻の笑顔を見て、元気をもらった。

よし、最後まで頑張ろう。


本日3回目の休山トンネルを抜けて、呉の街に戻る。

16時13分、オンルートに復帰した。

194-178=16


16km、1時間4分ほど余分に走ってしまった。

大和ミュージアムの前の公衆トイレで休憩。

これが大和の主砲を削り出したという巨大旋盤か。

でっかいな

あとは広島を目指して帰るだけ。夕暮れの国道31号をひた走る。

海田町付近。

17時を知らせるチャイムが響く。

年の初めの試しとて♪って曲ね。

正月らしいメロディーだが、この時間に聞くと物悲しいのはなぜだろう。

17時過ぎに日が落ちた。

正月2日の日が暮れる

海田から府中へ。

さすが正月。

いつもの土日に比べ、車が少なく走りやすかった。

17時半過ぎにマツダスタジアム前を通過した。

黄昏のマツスタ

「開かずの踏切」として有名な愛宕踏切はこ線橋で渡る。

渡り終わると同時に踏切が開いたのが、あるあるですな。

走り出そうと、ビンディングを踏み込んだが、なぜか空振り。

トップチューブがデリケートゾーンを直撃した。

しばらくその場で一人悶えていたが、なんとか復帰した。


17時43分、204km地点のゴール、セブンイレブン広島若草町店に到着した。

余分に走ったので、走行距離は222㎞だったけどね。

17時43分にゴール!

通りを渡って、近くの若草集会所に移動する。

若草集会所、今年度限りでお別れとは寂しいよ

ツネちゃんにゴール受付をしてもらって、11時間43分の認定完走。

財布を落として、一時はどうなることかと思ったけど、完走できてよかった。

安堵感に包まれながら、スタッフのOさんが準備してくれた豚汁をいただく。

カロリー不足の体に塩分が染み入る。

美味い。ごちそうまでした。

というわけで新年1発目のブルべは終了。

その後、アフターになだれ込んだのだった。

AJ広島スタッフのみなさん、いっしょに走ってくれたランドヌール、ランドヌーズのみなさん、ありがとうございました。

またどこかの道でお会いしましょう。

さあ、つぎはどこへ走ろうか。


(おわり)


以下は余録。

手続きを終え、18時過ぎに集会所を離れた。

18時半に駐車場に到着。

着替えて、シャワーで汗を流してすっきり。

電車で広島駅前に行き、エキニシのチンクには20時前に到着した。

軽く飲んでから、一軒酒場のある例のビル4階の焼き肉「食辛坊」へ。

ここは食べ放題飲み放題があり、会員価格だと5000円でいいという。

参加したのは四国からの参加者を含め計8人。

20時半から焼き肉スタート。

乾杯!

いやみんな食べる食べる。

肉を焼く

とくにツネちゃん、よねだっく夫妻がすごい。

やはり、よく走る人はよく食べるってことか。

23時前にお開き。

徒歩でエキキタのホテルトラストへ。

カプセルではないが、それに近いスタイルで、個室に鍵はかからない。

朝食がついて3400円。タクシーよりも安い。

机の下が鍵付きのロッカー

23時半には就寝したのだった。

翌日の朝食


2024年2月10日土曜日

氷雨のち呉で宴会 BRM203広島200km呉沼隈

3時過ぎに起床した。

2024年2月3日(土)、きょうはBRM203広島200km呉沼隈だ。

同じ日程で岡山発呉着のワンウエイBRM203広島200km岡山呉も開催される。

さらにAR四国も歩調をそろえ、松山発呉着の200が開かれる。

ゴール後には両クラブの懇親会も予定されている。

要素山盛りの一日だ。楽しみしかない。


コースは呉発着だ。

午前6時に呉を出発し、国道185号を東へ。

竹原から山越えで三原に入り、尾道へ。

福山市松永町から沼隈町に向かう。

尾道市浦崎町からフェリーで向島へ。

向島をぐるりと回り、渡船で尾道に戻る。

そこから西へ向かい、呉に戻る。

天気予報によると、雨は夕方から降りそう。

それまでに呉に帰着したいところ。

カップ麺、パンを食べて自宅を4時10分に出発した。

広島高速湾岸線、クレアラインを通って5時過ぎに呉に到着。

一日800円のコインパーキングに駐車した。

支度をすまし、大和波止場へ向かう。


今日の装備はパールさんのウインドブレークジャケット、ビジョンウィンタービブタイツ。

0度対応の高級モデルとして、2019年の秋冬だけに販売された幻のモデルだ。

ワイズロードのセールで3割引きになっていたので買ったのだった。

クローブは昨季から使っているシマノのGORE-TEX GRIP PRIMALOFT グローブ。

インナーにモンベルのジオライン L.W.グローブを装着した。

シューズは伊ガエルネ製の冬用シューズG.STORM。

約10年前のモデルで、アウトレット品を昨年秋に5000円で入手したのだ。

今季のジテツーに投入して活躍中だ。

シューズカバー+シューズに比べると、圧倒的に脱着が楽。

さすがに足先が暖かくなるようなことはないが、冷えにくい。

今回は氷点下まで気温が下がったが、なんとか我慢できた。

てか足元にもカイロを入れとくべきだった。

防水性もあり、少々の雨なら問題なし。

今回の後半50km程度なら大丈夫だった。

自転車はブルべ仕様のピナレロ・ウノカーボンさん。

もう12シーズンになるのね。


波止場の気温は4度ほど。

晴れていて、きれいな月が見える。

波止場は暗くて寒い

代表によるブリーフィングを終え、6時から、5人ずつ走り出す。

わしは1番目のパックで出走した。


真っ暗な街をブルベエたちが駆け抜ける。

休山トンネルを越えて、広へ。

信号ストップが多くなかなか進まない。

広から川尻へ。ようやくマイペースで走れるようになった。


安登へ上る。内陸なのでちょっと寒い。

安浦を過ぎたあたりで日の出が見えた。

自転車をとめ、写真を撮る。


いい風景だ。

このあたりでAJ広島副代表のfukちゃんが追いついてきた。

わしの後ろ姿を撮ってくれた

TREKを駆る山口県在住の豪脚さんである。

ちょっとだけ一緒に走ったが、次第に引き離され、ついには視界から消えてしまった。

ジャガイモの産地として知られる安芸津町に入る。

海沿いを離れ、50メートルほどの峠を上る。

内陸に入ると、とたんに気温が下がるのが分かる。

安芸津から竹原市吉名へ。

走り慣れた道である。

竹原は185号へ右折せず、直進。

三原へ抜ける峠を上る。

標高約180m。今回のBRMで唯一の本格的な峠だ。

峠が終わり、三原側に下りていく。

田園地帯を進む。

田んぼには霜が降りていて白っぽい。

気温は氷点下1度を示している。

手がかじかんで痛い。

この日はこの界隈が一番冷え込んだ。

沼田川に合流する。

三原の市街地に入るまでこの状態が続いた。

午前9時、走り出して3時間が過ぎた。

走行距離も60kmを超えた。

コンビニに入ってドリンクとむすびを補給する。


15分ほど休んで出発。

三原から尾道へ向かう。

この日は東からの風が吹いていた。

海沿いの国道2号は逆風でなかなか進まない。

尾道を抜け、山波を過ぎる。

国道2号を離れて、東尾道の埋立地に向かう。

松永湾を迂回して、沼隈町へ抜ける。

八反峠というらしい。

峠の中ほどに、備後地方でよく見る辻堂があった。

そばにバス停があるので、今はベンチ代わりに使われているようだ。

備後名物の辻堂

辻堂は福山藩の初代城主、水野勝成の治世に藩内の各所に設けられたという。

旅人や地元の人の休憩所として使われ、今でも数多く残っている。

標高100mにも満たない峠の頂上にはさらに立派な屋根の付いた辻堂が。

グーグルストリートビューから

グーグルマップによれば「八反峠の休み堂」というようだ。

座る部分は立派な石製で「所憩休」と掘ってあった。

Wikipediaによれば、昭和30年代まで、徒歩で山越えする旅人を接待していたという。


峠を下りて沼隈町に入る。

福山時代に何回か走りに来たこともある道だ。懐かしいわ。

午前10時42分、92.7km地点の通過チェック、福山市沼隈体育館に到着した。

体育館をバックにウノさんを撮影した。

通過チェックの福山市沼隈体育館

道を少し戻り、小さな峠を上る。

ブルベエさんが一人戻ってきた。

体育館のチェック忘れだろうか。

わしも経験があるが、地味にこたえるよね。


峠を越えると造船所が見える。

常石造船の本拠地である常石町だ。

造船所の横を通るが、なかなか終わらない。

豪華なクルーザーが陸上に鎮座するマリーナを通り過ぎる。

尾道市浦崎町に入る。

この地区は周囲を福山市に囲まれたいわゆる飛び地。

三セク運航によるフェリーで対岸の尾道市向島と結ばれている。

陸路よりも海路によるつながりのほうが強いのだ。

瀬戸内沿岸には宮島の厳島神社を総本社とする厳島神社があちこちにある。

鳥居は海岸に建ち、海からの訪れを待っているようだ。

瀬戸内海においては「海は道」なのだ。

人や物流をもたらしてくれる貴重なインフラといえる。

てなことを思いながら海沿いを進むと、左手に沖の観音が見えた。

通称「尾道のモンサンミッシェル」

干潮時には観音堂がある小島が、砂州で陸とつながり、仏のモンサンミッシェル状態になる。

だいぶんスケールは小さいが。

「尾道のモンサンミッシェル」こと沖の観音

この日は潮が満ち上がりの途中で、陸とつながった後だった。

戸崎港に着いた。

先述した向島の歌港を結ぶ「歌フェリー」が就航している。

ちょうど対岸から船が戻ってきていた。

ブルベエさんが続々と集まってくる。

フェリーに乗り込む。

ランドヌールでにぎわう船内

料金210円を支払う。

あっという間の船旅である。

ランドナーで参加しているブルベエさんとつかの間の会話を交わす。

昨年の指宿600にエントリーしていたが、天気予報を見てDNSしたという。

「よく完走されましたね」「いやいやギリギリ隊ですから」てな会話を交わす。

うわあ、うれしい。久々に承認欲求が満たされてしまった。


歌港に到着し、向島南岸を進む。

車が少ない上に、適度なアップダウンもあり走りやすい。

11時50分、111㎞地点の立花総合公園に到着。

通過チェック用に因島大橋を真下から撮る。

因島大橋を見上げる

ここで広島ブルべでおなじみのBさんと遭遇した。

あれ?もう少し先に行ってるはずなのに。

通過チェック忘れで、体育館まで引き返したらしく「5km余分に走った」とテンションが下がっていた。

そういえば、すれ違いましたよね。

昼食は三原の人気うどん店に行くらしい。

わしは腹が減っていたので、向島の街中華「悶舌飯店」に行く。

ご覧の通りウケ狙いの外観だが、中身はまっとうな店である。

外観とのギャップが激しい

地元民がひっきりなしに訪れるのも納得だ。

キャンプ旅の時にいただいた「タンたんタン麺」をまたしてもオーダー。

タンたんタン麺

山椒のピリ辛さが効いていて美味い。

体も温まった。

スマホをチェックしていると、尾道市付近に雨雲が近づいている。なんと。

夕方から雨が降るとの予報だったので、ワンチャン逃げ切れるかと思っていたのだが。 

とはいうものの走り出すしかない。

駅前渡船で尾道に渡る。110円。

なんかどんよりしてきたよ

日差しが消え、くもり空に変わる。

13時57分、143km地点のPC1セブンイレブン三原幸崎町店に到着した。

おなじみのコンビニである

貯金は1時間半ちょっとか。

岡山呉スタッフのOさんが出迎えてくれた。

バナナなどを補給し、温かいものを飲む。

10分ちょっと休んで出発しようとしたら、Bさんが到着。

うどん屋が大にぎわいで、30分ぐらい待ったらしい。

あと55㎞。14時過ぎなので、17時ぐらいには呉に着けるかな。


ぽつぽつと雨が落ちてくる。

帰路は追い風なので比較的、いいペースで走れている。

竹原周辺から雨脚が強くなってきた。逃げ切れなかったか。

あられも混じっている。

いよいよ我慢できなくなる。

雨が染みてくることはないが、そろそろ限界か。

安芸津町に入り、167km地点に立体交差の橋があったので、自転車をとめて雨宿り。

サドルバッグに詰めていたモンベルのレインウエアがようやく役に立った。

5分ほどでFA化が完了した。

もう何も怖くない

その間、Bさんが追い越して行った。

雨の中を走り出す。

レインウェアは雨粒を面白いようにはじいている。

次第に雨脚が強くなる。

気温は5度ほど。

顔に当たる雨が冷たくて痛い。

下りではフェイスマスクで口元を覆い、ガードする。

上りでは下げる。

左手の商店の軒先に2人いた。

Bさんと、緑色のレインウェアを着た人が。

あれはやはりAJ広島ブルべ常連のYさんか。

声をかけると「パンク~」とのこと。

ならば大丈夫か。

先に進ませてもらいます。


安浦から安登へ。

氷雨の中を淡々と進む。

信号ストップで後ろから声を掛けられた。

BさんとYさん!

「ようやく追いつけた!」

お疲れの様子だったので、しばし前を引くことに。

川尻から仁方を過ぎて、広へ。

信号ストップを覚悟していたが、比較的スムーズに抜けられた。

休山トンネル手前で2人が先行していった。

呉の街を通る。

大和ミュージアムの手前でようやく追い付き、3人でローソン呉宝町店に滑り込んだ。

ヤマザキパンのフライケーキを買って16時58分のレシートをもらう。


なんとか10時間台でゴールだ。

二川まちづくりセンターまで移動し、ゴール手続き。

受付には青鬼たあにゃんと赤鬼大センセイがスタンバイしていた。

おお、たしかにジャージの色は四国が青、広島が赤だわ。

冬の雨に打たれたランドヌールが怒りの豆を投げつけるという趣向だったw

怒りの豆をぶつけられる鬼たち

メダルは例の新デザインだった。


四国のポエムや呉のフライケーキ(くるぱんさん提供)をいただき、18時までには退出した。

20時から懇親会なので、それまでに風呂入って着替えないと。

コインパーキングに戻る。料金は上限の800円だった。


宿はビジネスホテル三島。

青山会館と呉線の高架をはさんだ場所にある。駐車代込みで一泊5500円。

受け付けのおばあちゃんがいい味を出していた。

部屋はベッドに加え、ソファベッドもあり、まずまずの広さ。


湯をいっぱいに貯め、冷えた体を解凍したのだった。


合同懇親会は海自御用達の居酒屋、利根本店の2階である。

海自キャップの数々

参加は30人ぐらいかしら。

X(ツイッター)でおなじみのみなさんがずらりと。


パイセンがいたので、雨でもしょうがないと納得。

韓国からのランドヌール、ソンさんもご挨拶された。

飲んで話して楽しい時間だった。

親密さをアピールする両代表

23時に撤収。飲んで食べて5500円だった。

同宿のみなさんと徒歩で帰宅。

24時までに就寝した。 

というわけで今回のブルべはおしまい。

いっしょに走ってくれたみなさん。

主催のAJ広島、AR四国のみなさま、ありがとうございました。

むっちゃ楽しかったです。

やはり200ブルべ+飲み会は最強のコンテンツだな。


さあ、次はどこへ走ろうか。


(おわり)