4日午前4時前。
道の駅かきのきむらを出発したわしたち。
次のPC4六日市までの距離は17キロ。
クローズ時間は午前5時36分。
国道187号を高津川沿いをさかのぼる平坦基調のコースだ。
ガチオ君が「ここでタイムを稼ぎたいですね」という。
異論はない。
時速20~25キロのいいペースで快走する。
450キロ以上を走った脚だ。
それを思えば上出来じゃないか。
道路は真っ暗だが、道幅は広いし、車はおらんし、極めて走りやすい。
日中なら高津川の清流の眺めを楽しめながら走れるが、全く見えない。
ガチオ君の安定した引きのもと、淡々とペダルを回していく。
途中、ちっちゃな丘越えがある。
ガチオ君といったん離れるが再び合流する。
ガチオ君がふらついてきた。
速度が落ちる。
眠気だろう。
代わりに前へ出て引く。
さんざん引いてもらっている。
できるときは、少しでも恩返ししないと。
ガチオ君のフロントライトが時々、消えている。
接触不良なのかな。
すぐ点くので、走行に支障はないようだが。
雨がぱらついてきた。
雨具の上着は着ていたが、今は止まりたくない。
七日市の街を過ぎる。
この街は高津川と支流の高尻川との出合いにある。
渓流釣りを(以下略)
腹が減ったので、走りながら補給食を食べる。
雨がだんだん強くなってきた。
早く着きたい。
案内看板が出た。
家の灯りが見えた。
六日市の街だ。
交差点を右折する。
中国道をくぐる。
右手にローソンが見えた。
PC4だ。
午前4時52分、473.8キロ地点。
PC4のローソン六日市インター店に到着した。
クローズの5時36分まで残り時間がわずか44分だった。
柿木村での貯金が30分だったから、ここで若干稼げた計算だ。
ドリンク2本とレンジで温めて調理する酸辣湯麺を購入する。
時間ないのに、温かいものが食べたかったのよ。
ただ全部は食べれそうにないので、ガチオ君にも食べてもらう。
「温まる~」って喜んでいただいて何よりです。
でもここで炭水化物系を摂らなかったのが失策だった。
無理してでもおにぎり食べないとあかんなあ。
この後、若干エネルギー切れになったから。
![]() |
抜け殻ナウ |
雨は降りやまない。
雨具を上下着こむ。
シューズカバーも着ける。
フル装備だ。
着替え完了 |
20分ほど休んで出発する。
午前5時10分。
雨だが、空は青みがかってきた。
長かった夜が明けようとしている。
広島県民大好きの山賊がある傍示峠まではゆるい上りだ。
3キロちょっと走ったら、島根県から山口県に入る。
山賊錦店だ。
早朝なので、もちろん閉まっていて真っ暗だが。
わしとガチオ君はここで一服。
徳地から一緒に走ってきた二人は「先行します」とのことで、ここでお別れした。
5分ほど休んで、わしらも錦町へのダウンヒルを始める。
幸い雨は止んできた。
だが路面はウエット。
カーブもきついし、慎重に下りる。
いくつかあるトンネル。
日中はトンネル内外の明暗差があり、怖いのだけど、この時間は関係ない。
順調に下って、錦町へ。
下っているうちに周囲はすっかり明るくなってきた。
けわしい山腹に山霧がかかり、山水画のような風情のある風景だ。
道の駅ピュアラインにしきを右手に、錦川沿いの国道187号を走っていく。
ここからは錦川本流に沿って、菅野ダムまで上り基調の道が続く。
早朝の広瀬の集落を通り過ぎる。
高校の体育館入口には早くも学生の姿が。
まだ6時前なのに。朝練待ちか。熱心だな。
広瀬の集落を過ぎると、結構な上り坂が現れた。
錦川で建設中の平瀬ダムを迂回するため、国道が付け替えられているのだ。
こりゃ追いつけん。
ガチオ君には先に行ってもらう。
一人淡々とペダルを回し、上っていく。
そこそこな高さまで上がると、道はほぼ平坦基調になる。
ダム建設の進む谷を眼下に見ながら、進んでいく。
トンネルを抜け、橋を渡る。
ん、eTrexが変な道を示している。
どうやら吊り橋を対岸に渡り、右岸の旧道を走れと示している。
だが、橋の看板には渡った先は通行止めとある。
いったん新道をまっすぐ進む。
ちょっと行ったのだけど不安になって、また吊り橋まで戻る。
キューシートや対岸の風景をもう一度確認。
キューシートに橋を渡れという指示がなく、GPXデータが間違っているのだと結論付け、再び新道を進んだ。
5分は無駄にしただろうか。
ガチオ君が待っているのに。
申し訳ない。
EDGEとeTrexのトリップメーターが500キロを越えた。
まもなく、どっかの集落のバス停で待っているガチオ君発見!
お待たせしました。
ガチオ君、どうやらトイレを探していたが見つからなかったようだ。
周囲を見回すと、道の先にそれらしい風情の建物が。
行ってみることにする。
特産品販売所のようで、案の定トイレもある。
脚ではかなわないが、トイレ発見能力は若干わしの方が上回っていたようだ(^.^)
霧雨のような雨が降っているが、ここで雨具を脱ぐ、
自販機で飲料を補給する。
この先、上りが待っているはずだから。
10分ちょっと休んだ。
しばらく進むと、ガチオ君のサイコンでも走行距離が500キロを越えた。
「やりましたね」とねぎらいの言葉をもらう。
ありがとう。
あと100キロ。
4日午前7時。
ゴール締め切りまで残り7時間。
やれるのか、わし。
つづく
0 件のコメント:
コメントを投稿