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こんな感じで走っていたのでしょう。おそらく。 |
栃山トンネルを抜けると、道端に駐車場があった。
一息入れる4人。
草むらにキジ打ちに行ったり、補給食を取ったり、ダウンヒルに向けてジャケットを羽織ったり。
特に補給食は必須だった。
フルーツサンドだけじゃ足りなかったらしい。
kooさんに餞別でいただいたキャラメルもぺろぺろ。
ここから真夜中のダウンヒル。
あまり記憶にないけど、坂を下りたところにコンビニがあり、立ち寄った。
阿東町徳佐のローソン阿東徳佐店だったようだ。
何を買ったのか覚えていない。
だいたいレシートを取っておくのだけど、その余裕すらなかったのだろう。
ログを見ると、5分ちょっと滞在していたみたい。
国道9号を津和野方面に進む。
単調な道。
草木も眠る丑三つ時。
たいぎい。
疲れた。
眠い。
もう結構走ったよね。
十分走ったよね。
DNF!DNF!DNF!
魅惑の3文字が脳裏をぐるぐると駆け巡る。
脚に力が入らない。
がくんと速度が落ちる。
ガチオ君とほかの二人が前に遠ざかっていく。
離された。
DNFするなら、どっかで朝まで待って、山口線に乗る手もあるか。
山口駅まで自走して、そっから山口線っていう手もあるな。
ま、もう少し走るか。
抜け殻のようになって進む自転車ゾンビ。
と、前から一人引き返してきた。
「もう少し行くと道の駅があるので、そこで休みましょう」
是非もない。
9号を曲がり、ちょっとだけ上って道の駅に到着。
午前2時15分。
屋根があって、寝床にできそうな場所があったので横になる。
スイッチが切れた。
・・・・
アラームが鳴っている。止まった。
みんな起きる気配がない。
んんん、もうちょっといいよね。
また眠る。
またアラームが鳴った。
もっと休みたいけど、、、
起きよう。
みんなごそごそと準備を始める。
自販機で温かい缶コーヒーを飲む。
ふう。
わずかな睡眠だったけど、だいぶスッキリした。
走る気力がちょぴり湧いてきた。
午前2時42分、再び走り出した。
長く休んだつもりだったけど、30分止まっていなかったのか。
トンネルを抜け、津和野の街へのダウンヒルに入る。
遠くに街の明かりが見える。
みんな速いな。
ライトアップされた大鳥居が見えた。
本来なら津和野の街まで下りるのだが、コース変更のため、この大鳥居で折り返し、県道226号へ上り始める。
今回の上りは唐人屋(からとや)トンネルまで。
キューシートに加えたデータによると、山頂付近の標高は570メートル。
標高250メートル付近から上がるから標高差は約320メートル。
上る距離は約7キロ。
いつもトレーニングで上る不明峠が延長4キロ、標高差300メートル。
不明峠はゆっくりめで25分ぐらいで上れるから、大目に見ても30~40分もあれば上れるでしょう。
なんかそう考えるとすごく気が楽になった。
不明峠の1、2個分っていう基準が自分の中にできたからだ。
大原湖からの上りはイメージが全くできていなかった。
暗い山道を4人で上っていく。
ガチオ君が先行し、わしら3人が付いていく。
気持ち的にはやや楽になったが、体はしんどい。
途中、右折してからは勾配がきつくなり、速度が上がらない。
一桁台でのろのろと這っていく。
ったく、深夜に走るような道じゃないよ。
ただ心に支えがあるのは強い。
休んで、体力と気力が回復できたのか。
トンネルが見えた。
しんどいけど上りきった。
ようやったぞ、わし。
トンネルの出口でみなさんが待っていてくれていた。
お待たせです。
結局、大鳥居から40分ぐらいかかった。
時刻は午前3時半。
ここからは柿木村に向けてのダウンヒルだ。
ガチオ君によると、相当きつい坂が続くという。
意を決して走り出した。
確かに坂がきつい。
そして長い。
途中、ループ橋もある。
そこをガチオ君は快調に飛ばしていく。
とても追いつけるものではない。
6キロほどきつい坂が続いた。
左折する。
福川川沿いの道だ。
よく渓流釣りに通った川だ。
道が緩やかになる。
前を行くガチオ君に追いついた。
4人パックになって走っていく。
次第に家の灯りが増えてきた。
456キロ地点、吉賀町柿木村の交差点だ。
ここを右折すればオンコースだが、左折し、道の駅かきのきむらに滑り込む。
ふうう。
時刻は午前3時52分。
この地点での仮想閉門時間が午前4時24分だから貯金は30分しかない。
次のPC4までの距離は17キロ。
クローズ時間は午前5時36分。
たぶん1時間以内には到着するとは思うけど、やばいなあ。
休みたいのをぐっと我慢。
トイレと飲料補給だけ済ませ、再び路上に飛び出したのだった。
つづく
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