2016年9月24日土曜日

BRM902岩国600キロ その11

こんな感じで走っていたのでしょう。おそらく。


栃山トンネルを抜けると、道端に駐車場があった。
一息入れる4人。
草むらにキジ打ちに行ったり、補給食を取ったり、ダウンヒルに向けてジャケットを羽織ったり。
特に補給食は必須だった。
フルーツサンドだけじゃ足りなかったらしい。
kooさんに餞別でいただいたキャラメルもぺろぺろ。

ここから真夜中のダウンヒル。
あまり記憶にないけど、坂を下りたところにコンビニがあり、立ち寄った。
阿東町徳佐のローソン阿東徳佐店だったようだ。
何を買ったのか覚えていない。
だいたいレシートを取っておくのだけど、その余裕すらなかったのだろう。
ログを見ると、5分ちょっと滞在していたみたい。

国道9号を津和野方面に進む。
単調な道。
草木も眠る丑三つ時。
たいぎい。
疲れた。
眠い。
もう結構走ったよね。
十分走ったよね。
DNF!DNF!DNF!
魅惑の3文字が脳裏をぐるぐると駆け巡る。

脚に力が入らない。
がくんと速度が落ちる。
ガチオ君とほかの二人が前に遠ざかっていく。
離された。
DNFするなら、どっかで朝まで待って、山口線に乗る手もあるか。
山口駅まで自走して、そっから山口線っていう手もあるな。
ま、もう少し走るか。
抜け殻のようになって進む自転車ゾンビ。
と、前から一人引き返してきた。
「もう少し行くと道の駅があるので、そこで休みましょう」
是非もない。
9号を曲がり、ちょっとだけ上って道の駅に到着。
午前2時15分。
屋根があって、寝床にできそうな場所があったので横になる。
スイッチが切れた。
・・・・

アラームが鳴っている。止まった。
みんな起きる気配がない。
んんん、もうちょっといいよね。
また眠る。

またアラームが鳴った。
もっと休みたいけど、、、
起きよう。

みんなごそごそと準備を始める。
自販機で温かい缶コーヒーを飲む。
ふう。
わずかな睡眠だったけど、だいぶスッキリした。
走る気力がちょぴり湧いてきた。

午前2時42分、再び走り出した。
長く休んだつもりだったけど、30分止まっていなかったのか。

トンネルを抜け、津和野の街へのダウンヒルに入る。
遠くに街の明かりが見える。
みんな速いな。
ライトアップされた大鳥居が見えた。
本来なら津和野の街まで下りるのだが、コース変更のため、この大鳥居で折り返し、県道226号へ上り始める。

今回の上りは唐人屋(からとや)トンネルまで。
キューシートに加えたデータによると、山頂付近の標高は570メートル。
標高250メートル付近から上がるから標高差は約320メートル。
上る距離は約7キロ。
いつもトレーニングで上る不明峠が延長4キロ、標高差300メートル。
不明峠はゆっくりめで25分ぐらいで上れるから、大目に見ても30~40分もあれば上れるでしょう。
なんかそう考えるとすごく気が楽になった。
不明峠の1、2個分っていう基準が自分の中にできたからだ。
大原湖からの上りはイメージが全くできていなかった。
暗い山道を4人で上っていく。
ガチオ君が先行し、わしら3人が付いていく。

気持ち的にはやや楽になったが、体はしんどい。
途中、右折してからは勾配がきつくなり、速度が上がらない。
一桁台でのろのろと這っていく。
ったく、深夜に走るような道じゃないよ。
ただ心に支えがあるのは強い。
休んで、体力と気力が回復できたのか。

トンネルが見えた。
しんどいけど上りきった。
ようやったぞ、わし。


トンネルの出口でみなさんが待っていてくれていた。
お待たせです。
結局、大鳥居から40分ぐらいかかった。
時刻は午前3時半。

ここからは柿木村に向けてのダウンヒルだ。
ガチオ君によると、相当きつい坂が続くという。
意を決して走り出した。

確かに坂がきつい。
そして長い。
途中、ループ橋もある。
そこをガチオ君は快調に飛ばしていく。
とても追いつけるものではない。
6キロほどきつい坂が続いた。
左折する。
福川川沿いの道だ。
よく渓流釣りに通った川だ。
道が緩やかになる。
前を行くガチオ君に追いついた。
4人パックになって走っていく。
次第に家の灯りが増えてきた。
456キロ地点、吉賀町柿木村の交差点だ。
ここを右折すればオンコースだが、左折し、道の駅かきのきむらに滑り込む。
ふうう。

時刻は午前3時52分。
この地点での仮想閉門時間が午前4時24分だから貯金は30分しかない。
次のPC4までの距離は17キロ。
クローズ時間は午前5時36分。
たぶん1時間以内には到着するとは思うけど、やばいなあ。
休みたいのをぐっと我慢。
トイレと飲料補給だけ済ませ、再び路上に飛び出したのだった。

つづく

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