2018年3月9日金曜日

BRM1006広島 須波・四国1000kmはDNF その6(そしてPC2でDNF編)




午後3時20分、95.84キロ地点のPC1セブンイレブン今治波止浜店PC1に到着したわし。
相変わらず雨は降り続く。
PC1に到着

午前10時に出発したので、5時間20分かかった。
実のところ、3時ぐらいを目標にしていたのだが、それには間に合わなかった。
瀬戸田でタコ飯を食べていれば、もっと遅れていたかもしれない。
ま、惜しい気持ちもあるけど、結果オーライということで (^^;
今回もフロントバッグを使っていたのだけど、雨対策でシャワーキャップをかぶせてみた。
若干小さめだったけど、ほぼバッグ部分をカバーでき、雨を弾いてくれた。
フロントバッグにつけたカバーはシャワーキャップ


補給を済ませ、出発する。
ブルベ使用の自転車たち

次の目標地はPC2。
相変わらず雨。


今治から松山へ向かう。
内陸の県道を通り、西へ。
間もなく海沿いに抜ける。
しまなみからこっち、北風基調だったので、基本は追い風。
なので、それほど意識することはなかった。
雨とはいえ、ここはありがたかった。


松山に入る。
相変わらず雨。
雨ですのう

雨用の手袋として、今回初めてテムレスをつかってみた。
確かに防水性は高い。
濡れまくるコクピット

ただはじめは普通の指切り手袋だったので、濡れた状態で着用することになってしまって、いまひとつ快適でなかった。
これはわしが悪いか。
横着しないと、初めから着けていればよかったのに。
そして工夫を一つ。
ブルベ業界では有名な「チコリンパフ」である。
化粧品用のパフを手袋のクッション代わりに使うのである。
100円ショップで買ったパフを親指の付け根あたりに入れる。
こうするとパッド付きの手袋と同じか、それ以上の機能を発揮してくれる。
長距離を走ると手にかかる荷重と振動で、指先にしびれがでることもあるのだが、今回はチコリンパフがうまくいなしてくれた。
まあ、200キロしか走っていないので、若干説得力には欠けるが。
詳しくはチコリンパフでググっていただくと、先人たちの経験談が発掘されるであろう。
ただパフなので水分を吸うと、クッション性が落ちる。

絞るとまた使えるようになる。


道の駅風早の郷でM氏と一休み。
トイレに入って、補給食をmgmg。
時間は午後4時半か。
道の駅で休憩!

Mさんお疲れです


再び松山に向けて走り出す。
海沿いの国道196号を通ってきたのだけど、バイパスへの道を行くために、急に左に90度曲がる。
予讃線の下をくぐる。
それまで追い風だったのが、急に風向きが変わって走りにくくなる。
田園地帯なので直接、風が吹き付けてくる
まあ、すぐまた右折して、もとの風向きになり、走りやすくなったのだけど。


バイパスなので、道は4車線。
交通量はそれなりだが、路肩が広く走りやすい。
松山へのルートを示すブルーラインも引かれている。
そしてようやく雨が小ぶりになってきた。
走りやすい道だけど雨


と、後ろからケンセ-さんたちが抜かしていく。
確かそういう状況だったはずだ。(←うろ覚え)
ケンセーさん明るい!


あれれ?わしらのほうが20~30分は遅れているはずなのに。
と、思ったらどうやら道を間違えたらしく、いずくにかを余分に走っていたようで。なるほど。


郊外の広々とした風景が続く。
その中をひたすら走る。
午後5時を過ぎた。
松山市街地が近づいてきた。
見慣れた風景の中を走る。


松山城下のお堀端を通り過ぎる。
山の上にあるはずのお城は見えない。
松山城公園

信号につかまり、走るのを繰り返す。
ランドヌール、ランドヌーズと一緒になる。
お互い、なかなか前に進みませんねえ。
ま、焦らず行くしかない。
夕暮れの街


市街地から郊外へ。
店舗の具合で、街の中心部から離れていくのが分かる。
そして、空がだんだんと日暮れてきた。


考えてみれば今は金曜日の夕方。
帰宅ラッシュの時間帯である。
車が多い。
バスも多い。
その中を我慢して走る。


そろそろ午後6時。
夕暮れ時である。
オレンジと黒色が混じりあった西の空を目指して走る。


道の駅で補給してから1時間半が経った。
M氏とそろそろ補給しようということで話がまとまる。
お、左手にファミマ発見!
滑り込む。


店内にイートインのカウンターがある。
充電用のコンセントも
おお、これはうれしい。
まだ雨具着てますね

もぐもぐタイム

清潔な明るい店内でもぐもぐタイム。
休まるなあ。
時間は午後6時前。
走り始めて8時間。
距離は145キロ。
なんてこった。
1000キロの7分の1をもう走ってしまったではないか。
ボトルにドリンクも補給する。


これまで、われわれを苦しませてきた雨もようやく上がった。
店の外で雨具の上下を解除する。
おお、身軽になった気がする。
そう。この瞬間、わしは取り返しの付かない失敗をしていたのだ。
その時は知るよしもなかったが。


再びMさんと走り出す。
次のPC2、ほぼ180キロ地点が目標だ。
「20時までにチェックしたいね」と確認する。


すっかり周囲は暗くなった。
松山市街地から郊外へ。
この国道56号は大洲街道というらしい。
松山から大洲への主要道なのだ。
まだ4車線は続いているが、車の通行量が次第に減ってきた。
郊外型店舗が減ってきて、道の両側に真っ暗な田畑が目立つようになってきた。


伊予市を過ぎた。
右折して大洲街道を外れる。
国道378号に合流する。


この辺で、モリリンやカタヤマーさんたちの集団がすごい勢いで抜いていった。
「このへんラーメン屋ありませんかね~」と聞かれたが、多分、食べるべきラーメン屋は市街地とともにすでに後方に過ぎ去っていたのだと思う。
それになんで?
ずいぶんごゆっくりだったようで。
そういえば、モリリンたちブリーフィングぎりぎりに来てたよね。
色々なドラマがあったということか。


小さな峠を上る。
今回のコースで初めての山らしき道。
もっともこの後にたっぷりと山道が待っているので、前菜の刺身のつまにもなりはしない。


比較的、のんびりと峠を登り、下る。
おお、海沿いに出た。
ここからが夕やけこやけラインか。
夕やけ時ならさぞかし美しかろう。
だがしかし、周囲はすでにとっぷりとした闇の中。
夕やけの名残はなに一つ残っていない。
見上げれば、雲の切れ間に時折、星がちらちらと見える。
水平線には行き交う船の明かりと、遠く島々の明かりか。
右手に波音は聞こえる。
淡々と進む。


有名な下灘駅を過ぎたようだが、まったくわからない。
ひたすら進む。


と、道端で誰かが道端に止まっている。
お!ネタだ。
チャリを止める。
Mさんには先に行ってもらうよう合図したと思う。
坂道君似の大先生


おや、AJ広島副代表のK大先生ではありませんか。
大丈夫ですか?
慣れた手つきで修理する大先生。
その様子を見ていると「ああ、この人は大丈夫だ」と得心した。
「じゃ、お先に」。声をかけ再出発する。


ひたすら平坦な海沿いの道が続く。
しんどくならない程度のペースで足を回し続ける。
先ほど先行してもらったM氏に追いつく。


伊予長浜の町が近づく。
左手にローソンがあった。
けど、あれじゃない。
ランドヌールが一人もいない。
違う。
大洲街道を左折する。
左折すっど~

ここから肱川沿いを上っていくはずだ。
まもなく伊予長浜、小さなまちだ。
間もなく左手にもう一つのローソンが見えた。
あそこだね。
同好の士の姿も数多く見える。
くつろぎのひととき


右折して滑り込む。
PC2、179.77キロ地点、ローソン長浜久仁店である。
時間は20時前だ。
締め切りが22時なので、2時間の貯金を稼いだことになる。

おお、よく頑張った俺。

コンビニで買い物をしてレシートをもらう。
スマホ払いなので楽ちん。
ブルベカードに挟みこもうか。
っと、思ったら。
ない。
ブルベカードがない。
そればかりか、財布を入れていたはずのポーチさえない。
えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ。

まじか。
ポーチがないということは財布がない。
車のキーやらクレジットカードなどの重要物品もない。
えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ。
これまずいんじゃないのか。
はあはあ、落ち着けわし。
レシートはあるけど、ブルベカードがない。
って、もう手詰まりじゃん。
まじかぁぁぁ。

ここに至ってDNF、リタイヤを決意した。
居合わせたモリリンさん、一緒に走っていただいたMさんにDNFを告げる。
まったく何てことだ。
AJ広島の担当にDNFの痛恨の一報を入れる。
途方に暮れていたわしを見かねて、モリリンさま「現金がないと不便でしょ。お金貸しますよ」と、ありがたき申し出。
これは素直に受けました。

ああ、なんてことだ。
て、ここでモリリン氏、写真を撮ろうという。
オーノオオオオオオ(撮影・モリリン)

何回かポーズを繰り返し、ようやく決まったのがこれ。
もう、なんというか。なんというか。
ま、しょうがないよね~~。
残念感あふれていますね~~。
というわけでわしの1000キロチャレンジは、わずか180キロで終わってしまったのだった。
1000キロの五分の一にも満たない距離。
ここからさまざまな悲喜こもごもなドラマがあったはずなのに、その舞台に届くことも能わず。
ただ敗残兵は消え去るのみ。
ということですね。
ハハハ。ああああ。ハア。

次回につづく

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