ということで、180キロ地点のPC2ローソン長浜久仁店でブルベ初のDNFに至ったわし。
崩れそうになる心をじっと押し殺す。
こういうときは冷静に行動するしかない。
泣いても叫んでも事態は改善しないからね。
ポーチを紛失したのはどこなのか。
心当たりをつぶしていくしかない。
たちまちは最後に立ち寄った松山のファミマだな。
そこまで戻るしかない。
居合わせたランドヌール、ランドヌーズたちが次々と夜のしじまに旅立っていく。
Mさん、ここまでありがとうございました。
モリリンさん、お金ありがとうございました。
逆境の時ほど、人の温かさが身に染みる。
金利がトイチにならないうちに返しにお店に行きますね(^^;)
ああ、なんてこった・・ |
今回の1000キロ、ここからが山場だったのに。
雨も上がったのに。
ここからのために下見までしたのに。
のに。のに。のに・・・。
悔しさは募る。
でも、時は巻き戻せない。
みなさん、いい旅を。
20時半も過ぎるころには、みなさんPCからスタートしていった。
さあ、ここからはわしの後始末の旅だ。
まずはあのファミマまで30キロ以上戻らないといけない。
電話で問い合わせてみようと、グーグルさんで調べてみたけど、分からない。
地図の該当の場所にもコンビニの印がない。
どうやら新規開店間もない店舗で、電話番号などの情報が登録がされていなかったようだ。
仕方が無い。先は見えないけど戻るしかない。
ナイトライドになるし、まずは着替えるか。
サドルバッグに長袖ジャージを入れていたのだ。
が、ここでトラブルが。
水没してるし。
サドルバッグの口の閉じ方がまずかったらしく、水が内部に入り込んでしまった。のだ。せっかくの防水バッグの意味がない・・・
この日の山岳地帯用に入れていた装備なのに。
まあ、山岳地帯に入って、びちょびちょに濡れたジャージを見て、愕然とするよりかはまだましだったか。
気を取り直す。
このままでいくしかない。
ウノさんにまたがり、再出発する。
暗闇に沈む、夕やけこやけロードを松山方面に戻る。
行きとは異なり、左手から波音が聞こえ、潮の香りがする。
ポーチあるかな。
ポーチあるかな。
祈りながらペダルを回す。
海沿いを離れ、峠を越える。
往路よりも坂がきつく感じる。
道が狭く感じる。
曲がりくねっている感じがする。
その夜道をケーキさんから借りたVolt1600が照らしてくれる。
ごめんよ、おまえにも1000キロの旅をさせたかったなあ。
四国カルストの闇を、その光芒で切り裂いてほしかったなあ。
ようやく峠を下る。
ふもとに下りて、大洲街道に合流する。
我慢の時間だ。
ただ22時を回り、通行量が少なくなってきたのが幸いだ。
戻ること2時間約40キロ。
22時30分ごろにようやく右手にお目当てのファミマが見えた。
道路を渡って、店に入る。
やっぱ新店舗だ。
店先に開店祝いの花束が飾られていた。
店員さんに尋ねてみる。
と、ありました!
店の前に落ちていたのをお客さんが見つけ、届けてくれたのだという。
なんと。な、なんと。
愛媛のお客さん、なんていい人ばかりなのだ。
旅先での情けが身に染みる。
ありがとう、本当にありがとうございました。
店の人にもお礼を言って、スイーツと飲み物を買う。
さっきのイートインで一息。
ガラスに映る安どのわし |
ああ、本当に良かったわ~。
安堵の一服である。
安心で体がとろけそうになる。
さて、これからどうしよう。
優しい甘味が心に染み渡る |
まずは寝床を探さねば。
となると、松山の市街地か。
来た道を戻る。
街中をうろうろする。
カプセルホテルに問い合わせたけども満室。
駅近くのネットカフェはなんか周辺環境がよくなかったので見送り。
郊外によさげなネットカフェがある。ここにするか。
お泊り用の食事や下着をコンビニで買いこむ。
しばらく自転車を走らせ、目的地へ。
なんとかネットカフェにチェックイン。
実はネットカフェでのお泊りは人生初だった。
この年齢にしても初体験があるとはね。
シャワーを浴びて午前1時ごろに就寝。
おやすみなさい。 |
この瞬間にもみんな走っているんだろうな。
今どのへんだろう。
カルストには上ったのだろうか。
そんなことを考えながら眠りについた。
翌朝、7時には起きていたか。
まあブルべ走っていると考えると、暖かい場所で寝ているのが申し訳なく思う。
コンビニで買ったむすびを食べ、8時にはネットカフェを出発する。
外に止めていたのだけど、自転車は無事でした。よかった。
さあ行くか! |
さ、これからどうしよう。
ぽっかりと予定が空いてしまった。
せっかく夏休み取っていたのにな。
いろんな思いが去来する。
そういや今回のブルべでは、高知の早明浦ダム近くに休憩所を設けているんだよね。
そこ行ってみる手もあるなあ。
みんなとも会えるかもだし。
松山からなら山一つか二つ越えればたどり着けそう。
う~ん、どうしよう。
しばし迷った。
けど、結局帰ることにした。
もういいじゃん。
心がそう言っている。
なら無理すまい。
戻ろう。家に。
とはいうものの、たちまちは出発地の須波に戻らないと。
しまなみ海道を戻らないと。
行こう。
再びペダルを回す。
来た道を戻る。
帰るよ! |
朝は晴れていたが、次第に曇り空に。
今治が近づくころには先に暗雲が。
あれれ?
どよよ~ん |
11時前に今治のサークルKに到着。
このサークルKはサイクリスト仕様でした |
さあパスタで補給だ。
ところがこの生パスタ、ライザップ監修とかでローカロリー系。
カロリーを欲する自転車旅でこれは完全に失敗でした。
ライザップはカロリーオフだった |
サークルKを出ると、来島海峡大橋のスロープが始まる。
雨が降ってきた。
これからさらに雨足がもっと強くなりそうな予感。
自転車を止めて、雨具を羽織る。
雨の来島海峡大橋か。
ちょっとさえないなあ。
ただ土曜日とあって、サイクリストは多い。
海外からの人や、家族連れと何度もすれ違った。
大島から伯方島へ。
雨が続く。
しばし我慢のペダリング。
だが雨は大三島にわたり、多々羅大橋を望むころには止んできた。
雲が切れて、青空が見え始めた。
おお、よかった。
多々羅大橋を望む |
午後1時過ぎに往路に寄った道の駅に立ち寄る。
補給じゃ。補給じゃ。
やっぱりカロリーオフのパスタ、補給食としてはバツやね。
すぐに腹が減ってきたよ。
カレーをいただく。うまし。
おやつのカレー |
2時ごろまでゆっくりして、雨具を解除して再スタート。
多々羅大橋を渡り生口島へ。
たらたらいくぜ |
生口橋を渡り因島へ。
因島大橋を渡って向島へ。
さらば因島大橋 |
向島では、ウオーキングの集団とすれ違った。
がんばって! |
そして渡船で尾道へ。
尾道がやってくる |
時刻は午後4時。
のんびり走っていたら、結構いい時間になってきた。
尾道市内を過ぎ、三原へ。
青空の尾道市街 |
夕暮れの2号線を西へと向かう。
そして午後5時過ぎ、出発地点の須波に戻ってきた。
ただいま。
夕暮れの駐車場に愛車のストリームが待っていた。
仮眠できるように銀マット入れておいたが、意味なし |
片づける。
ウノさんはドロドロだ。
おつかれ!ウノさん |
ま、あれだけの雨だったしね。
帰ったら洗わないとね。
でも残念だ。
もっといろんな景色を見たかったよ。
結局、初日は228キロ、二日目は135キロで、2日間で363キロ走ったことになる。
普通ならそこそこの走行距離なのに、1000の途中と考えると、まったく大したことのないように思える。
まったく来年に向けて大きな宿題ができてしまった。
ドンマイ1000キロである。
絶対、この口惜しさはブルベでしか返せないな。
また走ろう。
そう誓った。
後で聞くと、今回の1000キロ、さすがの厳しさだったようだ。
リザルトによると、72人がエントリーし、47人が出走。
うち完走は26人で、完走率は55.3%だったとのこと。
1000キロに参加しようという好きものを集めてこの結果ですよ。
PC3までの四国カルストが、いかにハードだったかが、うかがい知れる。
仮にわしもPC2以降走り続けたとしても、果たして完走できたかどうか。
なので完走した26人は素直に称賛の念を送りたい。
みなさんはすごい、と。
にしても色々なものを学んだ旅だった。
これを糧に再挑戦しないとね。
そして、今回のBRMを主催したAJ広島のスタッフのみなさまありがとうございました。
色々な工夫でわしらをもてなし、支えてくれました。
使うことはかなわなかったけど、ドロップバッグや借り上げの休憩所にはずいぶん安心させてもらいました。
また財布トラブルの際にも、Facebookでいろいろ励ましたり、心配してくれたりしたみなさん、ありがとう。心の支えになりました。
途中まで一緒に走ってくれたMさんもありがとう。次は一緒に完走しましょう。
1000キロチャレンジというもの好きな行為に、あきれて送り出してくれた家族や職場にも感謝を。
さあ、次はどこへ走ろうか。
BRM1006広島 須波・四国1000kmはDNF編おわり
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