2022年6月10日金曜日

しまなみ海道 はじめての身近島自転車キャンプ<上>

どうも、たっかんです。

お元気ですか?

福山市で単身赴任中のオヤジです。

相変わらずブルベは走っていません。

近所でジョギングするのが関の山ですわ。


とはいえ、ゴールデンウイークにはうれしいことに連休が取れた。

というわけで、5月4、5の両日、しまなみ海道の身近島キャンプ場に行ってきた。

場所はココ。


伯方島と大島の間にある無人島である。

橋から島に向かうのですが、歩行者、自転車、原付バイクの専用道からしか下りる道がなく、車ではアクセス不可能。

というわけで、GWのハイシーズンなのに、子ども連れのキャンパーが全くいないという奇跡のフィールドなのだ。

以前から存在は知っていた。

ブルベで何回もそばを通っていたしね。

福山赴任は絶好のチャンスではないか。

これはもう行くしかない。


4日午前10時に福山を出発。

国道2号の赤坂方面を通り、尾道へ。

約1時間で尾道に到着。

市役所にほど近く、港に面した古い建物にあるBETTR BICYCLESさんに立ち寄る。

お店の前のサイクルラック


店は2階のコワーキングスペースの奥にある。

広々とした空間が印象的。

眼前には尾道水道の景色が広がる。

毎日、海を間近に見ながら仕事できるっていいよね。

お店も心地いい空気が流れていた。


おにぎりリフレクターの小型版があったのでゲット。

これはかわいいのう。

仕事用かばんに付けよう。

ちっちゃくてかわいい。色もいろいろあった


渡船で向島に渡る。

港からほど近い後藤鉱泉所でサイダーをいただく。


向島名物のサイダー。歴史が継がれていくうれしさよ


渇いた喉に染み渡る。

さ、いこう。

向島から因島へ。

オヤジ一人、急かされることもなく、のんびりとペダルを回す。

因島は海沿いの道をのんびりと。

途中、除虫菊の畑があったのだが、歩くと距離がありそうなので断念した。

白いのが除虫菊の花畑


生口橋を渡って、因島から生口島へ。

ブルーラインに沿って、島の北側を回る。

瀬戸田のまちが近づくと、車や自転車が増えてきた。

ドルチェには長蛇の列ができていた。

さすがGW、恐るべし。


瀬戸田のまちなかも同様だ。

有名店の前には行列が


人気店の前はこんな人だかりだった。

そろそろ補給をしたいのだけど、待つのはいやだ。

まちなかを過ぎ、瀬戸田港に出る前にある中華料理店「中公軒」を訪れてみた。

ブルベで散々この前を通っていたので、以前から気になっていたのだ。

店先に食品サンプルがある、いにしえ系の店構え。

いわゆる「まち中華」ってジャンルに入ると思う。


渋すぎる外観

店内に入ると午後1時過ぎなのに、お客さんはわしだけ。

年配の夫婦らしき男女が店を切り盛りしている。

ワンタン麺と白ご飯を頼んだ。

運動中において、塩分は正義。うまい。

平皿で出てくる白飯

腹を満たしたので再出発。

生口島から大三島へ。


多々羅大橋を渡り、愛媛県に入った。

大三島から伯方島へと向かう。

海道を行くおっさん


伯方島の道の駅の前を過ぎ、伯方・大島大橋を渡る。

右手に身近島が見えた。

目的地に着いた。

眼下に身近島キャンプ場が


橋の上から眺める。結構混んでおる。

ま、しょうがないよね。

島へ下りる道は、歩道兼自転車道からしかない。

車では入れないのだ。

アプローチを下りる。


キャンプ場に到着!

海側に一列、山側に一列、その間にも一列。

さすがGW。

ソロキャンパーの聖地といわれるだけある。

にぎわっておりますなあ。

さすが「聖地」。にぎわっている


バイク8、自転車2くらいの割合だったか。

バイクの主は、若い人もいるが、髪に白いものが目立つ人のほうが多い気がする。

自転車の人は、若い人の方が多かったかな。

犬を連れているカップルもおりました。すごいなあ。


炊事場の近くがすいていたので、たちまちおっさん一人、テントを張る。

ニーモのバイクパッキング用テント、ドラゴンフライバイクパックである。

設営にも慣れた。

キャンプ場の奥、炊事場の近くに設営


設営が終わったので、空のバックパックを背負って、伯方島にいったん戻る。

ローソンで夕食と朝食、お楽しみ飲料を購入する。

重くなったバックパックを背負って、身近島に戻る。


ではさっそくのプシュー。

汗をかいてここまできたのは、この一口のためなのだ。

この一杯がたまらない


今回の火器は固形燃料。

ユニフレームのネイチャーストーブがコンロがわりだ。

夕食はローソン名物の冷凍ホルモン鍋。うまいよねこれ。

缶ビールたちを冷やす役割もしてくれるし。

〆におにぎりを入れて雑炊にした。

夕食のホルモン鍋


日が陰ってきた。

夕日を見に浜辺に向かう人が目立ってきた。

わしも砂浜に向かう。

夕日が沈む

チェアリングというのかな、椅子に座って夕日を眺める人も。

いい時間の使い方だな。

18時40分過ぎ、島影に日は沈んだ。


焚き火を楽しむ

ネイチャーストーブに小枝をつっこみ焚き火遊びなんぞを楽しむ。

飲み物もなくなったし、寝るか。

おやすみなさい

<下>に続く

#ドラゴンフライバイクパック1P

#DragonflyBIKEPACK


2022年3月4日金曜日

さよなら、モコ


  わが家の飼い犬が死んだ。13歳だった。

 チワワとトイプードルの親を持つ雌だった。腎臓を患って、次第に食欲がなくなり、歩くのもおぼつかなくなってきた。2月中旬の朝、妻から涙声で電話があった。点滴を打っていたが意識がなくなり、苦しそうに浅い呼吸を繰り返しているという。「よく頑張ったよね。ええ子じゃった」。安楽死を決めた。



 夕方、自宅に戻った。通っていた動物病院に連れて行った。別れを告げると、最後まで面倒を見てくれた妻と息子に見守られながら静かに息を引き取った。月のきれいな寒い夜だった。



 ペットフード協会の2021年の調査によると飼育されている猫の平均寿命は15.66歳、犬は14.65歳と、統計を取り始めた2010年以来、最長だったという。うちの犬も平均には届かなかったが、頑張って長生きしてくれたと思う。


 全国の猫の飼育数は約894万6千匹、犬が約710万6千匹。ほどんどが室内飼いで、もはや家族の一員だ。ペットといわずに伴侶としての動物「コンパニオンアニマル」と呼ぶほうがしっくりくる。同調査でも、ペットを「生活に喜びを与えてくれる存在」として捉える人が多いという。コロナ禍で、自宅での時間が増え、その傾向は一段と強くなっているようだ。




 確かに心当たりばかりだ。深夜勤から帰宅したら、真っ暗な玄関で尻尾を振って出迎えてくれた。気持ちが沈んでいる時にも、暖かな毛をなでていると心が安らいだ。単身赴任になってからも月に一度帰省したら、いつも律義に出迎えてくれた。小さな体で大きなものを与えてくれた。




 いつの日か、ぼくもそちらに行く。君がぴょんぴょん跳ね、喜んで迎えてくれるのであれば、それもまんざらではないと思える。ありがとう。そして、おやすみ、モコ。





2021年5月9日日曜日

新テント「ニーモドラゴンフライバイクパック1P」でチャリキャン

 どうもたっかんです。


この3月から広島県東部の福山市で単身赴任中です。

仕事の関係で今までのようにブルベを走れないかなあと思っております。

なのでキャンプ関係に軸足を移したりなんかしてみようかと。

ニーモ ドラゴンフライバイクパック


と思っていたら、密林から手元にシン・テントが届いた。

買っちった。

ニーモのドラゴンフライバイクパック1Pである。

2021シーズンの新製品。

自転車キャンプ向けにポールを短くし、コンパクトになるらしいのでポチった。

40センチ幅のロードバイク用ハンドルにもギリギリ収まる。

STIも操作できる。

収納用のロール式防水バッグはあらかじめストラップが付けられて、ハンドルに結わえやすくなっている。

ハンドルに当たる部分はゴム引きで滑りにくい。

細やかな心配りだ。


新兵器が入れば、使いたくなるのはサガ。


というわけで4月下旬、隣まちのキャンプ場に行ってきた。

片道約30キロの平坦路を走る。


途中の24時間スーパーで肉やカップ麺を購入。

着いたのは岡山県井原市芳井町の天神峡である。

ここには無料キャンプ場があるのだ。

中村川砂防公園という。


まずはテントの設営。


袋に縫い付けられた英文マニュアルを読みつつ組み立てる。

フライシートの表裏や前後がちょっとわかりにくい。

試行錯誤すること20、30分。


でけた。

このテントの売りの一つが茶色いシートの部分。

フライシートの前室部分にバスタブ状に設置する「ランディングゾーン™️ストレージタブ」である。

要するに荷物置き。フライに覆われているので、雨や露に濡れない。


これは使いやすかった。

ぬれたら困る荷物はこちらへぽいぽいと。

一人用なのでインナーテントの横幅が80センチしかないが、手元に最小限の荷物を残せばいいので広く使える。


天井部分も一工夫してある。

独立したサブポールを横に突っ張ることで、天井部分にゆとりをもたせている。

テント内側から見たところね。

テント天井の頭部側にはオレンジ色の収納スペースが。

夜はここにヘッドランプを置くといい感じに室内を照らしてくれた。

サブポールの端は球状になっていて、テントに直結したアダプターにパチッとはめ込むタイプ。

細かいところまで気を配っている。

このテントのキモはDAC製のポールだろう。

この仕舞い寸である。

約30センチ。

このおかげでロードのハンドル内に収まるボリューム感を実現できたのだ。

そしてペグにも手抜きなし。

アルミ製なのだが、よくあるV字でなく、なんと三つ又。

非常にしっかりした作りで、打ち込むのに不安なし。

ゴムコードがあらかじめ取り付けられており、抜きやすいのもよい。

すごいな。

フライシートを外し、足下側から見たところ。

メインポールが足下と頭部で二股に分かれているのもいい。


というわけで、肉焼きタイム開始。

ユニフレームのネイチャーストーブに固形燃料を入れて、肉をあぶる。

後日、固形燃料はメチルアルコールだから直火はNGよって聞いたので、次から注意しよう。

午後6時前。次第に日が陰ってきた。

ネイチャーストーブに木切れを追加して、プチたき火タイム。

川沿いの夜は更けていく。


モンベルのモンベル ダウンハガー#3で眠ったのだが、寒さは感じず。


翌朝はのんびりと午前7時半起床。

朝カップ麺を食べて10時には撤収した。



さあ、次はどこで泊まろうか。


#ドラゴンフライバイクパック1P

#DragonflyBIKEPACK



2021年4月28日水曜日

BRM919東広島・岡山400Km Zガンダムに会いに その2星空のBelieve(完)

 どうもたっかんです。


2020年9月19日(土)~20日(日)のブルベ記録、前半書いてから忘れていました。

さあ、後半行ってみよ~~!


197キロ地点、久米の道の駅の奥にある田舎には珍しい高い建物。

あそこがZの格納庫だ。

午後8時37分。

予定通りそこにZガンダムの姿は見えなかった。

シャッターには「A.E.U.G.(エゥーゴ)」と書いてある。

なに、エゥーゴの拠点だと



時間に間に合ったランドヌールよ。

君たちはこの芸の細かさを知ることはできなかったはずだ。

私の勝ちだな。

熱意あふれる解説


現時点での貯金は約1時間半。

あとは約200キロ走って戻るだけだ。


中国道沿いの一般道を一路西へと向かう。

気温は10度台前半。次第に下がってきた。

久米から勝山へ入る。

町の明かりに安心する。

ここから新見までの50キロはなんもないはずなので補給する。

補給だ




勝山からは岡山県北の山間部をひたすら走る。

上ったり下ったり、また上ったり。

ウインドブレーカーを羽織っているのだが、下りのたびに体が勝手に身震いして体温を上げようとする。

体を丸めて、風を切るように進む。


278キロ地点、午前零時前。

疲れと眠気がそろそろ阻止限界点に近付いてきた。

左手に見えた姫新線の駅兼地元の集会所に滑り込む。

ベンチは手すりがついていて横になれないが、座ったら簡単に気を失えた。

お世話になりました


15分休憩して再出発する。

大佐町から新見へのダウンヒルも厳しかった。


新見駅前でフォトチェック。

こなきさんへメールを送る。

駅前の像といっしょに   


最初の二つのチェックではメアドを間違えていて送れていなかった。

その後、修正してなんとかなった。


新見のコンビニで温かい豚汁を飲む。

体と心の中に小さな火がともる。

食べものがうまい



新見から東城までは穏やかな山越えだ。

午前2時過ぎ、哲西町の道の駅鯉が窪に着いた。


休憩所がこの時間でも開いていて、素晴らしいことにベンチがある。

15分間横になる。

眠れないが十分、体は休まる。

ついでに上下に防寒用のレインウエアを着用した。

屋根があり、扉があるだけで天国だ



走り出す。

午前3時、県境を越え広島県に戻る。


広島県に戻る。うれしい

国道182号は芸備線と絡み合うようにして東城町へと下っていく。

東城のまちを過ぎる。

明かりを見ると安心する。

先ほど休んだばかりなのでコンビニはスルーした。

民家の明かりが少なくなり、登坂が始まる。

いよいよ山場の帝釈峡越えだ。


道は次第に斜度を増していく。

岡山県側よりも路面が荒れていて走りにくい。

この期に及んでは、もはや無になって、機械になってペダルを回すしかない。

最大で1時間半あった貯金もじわじわと食いつぶれていく。

見上げると星空。

この先に夜明けがあることを信じるしかない。

星空のBelieve(無理矢理タイトル回収)


いったんピークを越える。

帝釈峡の入り口まで下り、再び登りが始まる。

標高約600メートル、気温は8度。

瀬戸内海(高梁川水系)と日本海(江の川水系)の分水嶺を越す。

分水嶺を越える


庄原へのダウンヒルが始まる。

指切りグローブだが、手先にさほど寒さは感じない。

むしろ体幹部が冷える。

下り坂の途中で止まり、ジャケットの脇の下のファスナーを閉める。


ケーキさんが後ろからスコーンと抜かしていく。

庄原までは下り基調が続く。

前に見えるケーキさんの姿がどんどん小さくなっていく。

あれ、もしかして抜かしたの気付いていないのかな。

マイペースで追うしかない。


ようやく追い付いたのは庄原の市街地に入ってから。

なんでも眠気を振り払うために、ガチ踏みしてたらしい。

まったく紛らわしい。

だが、この下りのおかげで貯金を1時間半に挽回できた。


相変わらず眠たいが午前5時を過ぎ、空の色が漆黒から濃紺へ、そして白んできた。

朝チュンののどかな田園地帯を駆け抜ける。

休めるところがあったら休みたかったが、そんな場所はなかった。

ようやく夜が明けた


午前6時過ぎに340キロ地点、最後のフォトチェックの三次駅に到着した。

鵜飼いを模しているらしい謎モニュメントを撮影する。

三次に着いた


ベンチに座って、補給食を腹に入れる。

朝のまちへ再出発する。

残り60キロ。

正午のタイムリミットへ向けて、もうひと踏ん張りだ。


行く手をさえぎる県央名物の霧。

不吉な・・・。

行く手は霧の中



三次からは国道375号を南下していく。

そう、ここからが長かった。

疲れ果てたケーキ氏


脚がほぼ売り切れて、筋肉痛がひどくなってきた。

坂はきつくないが、緩やかな上りが永遠に思えるかのように続いていく。


霧の中へ

サラ脚なら、ダンシングを繰り出しながら20キロ以上でぐんぐん進んでいけるのに今は両脚ともに不良品。

「あんなのただの飾りですよ」状態だ。


霧は晴れて青空が広がり、気温が上がっていく。

こまめに水分を取りつつ、あずりながら進んでいく。

晴れれば気温が上がる



日曜日の朝とあって、対向車線は北へ向かう行楽の車が目立つ。

そんな中、低い前傾姿勢を取った見知ったサイクリストの姿が。

タロンさんだ!


「あとはゴールまで下りだけですから」。

軽やかにおっしゃって、北へ向かっていく。

わしらの後ろを走っているはずのモリリンコンビを迎撃に行ったのだ。

たろんさん!



わしらも南へ進む。

「下りだけ」どころか案の定、アップダウンがわしらを襲う。

「偉い人には、それがわからんのですよ」。

タロンさんのような剛脚でない貧脚のわしらはそうぼやくしかない。

登坂、まだあるじゃん


最後の坂道を下ると、ようやく東広島の街中にたどりついた。

道の路肩が狭い!

そして車が多い!

しばし我慢。


それでもなんとか、ようやく午前10時25分、ゴールの東広島駅にたどり着いた。

認定時間は25時間25分。

400キロの旅が終わった。

先にゴールした面々が笑顔で迎えてくれる。

「ぼくには帰れるところがあるんだ。こんなうれしいことはない」。

アムロ気分で感慨にふけったのだった。

10時25分、到着



今回も実感したが、楽なブルべは存在しない。

どの距離、どのコースにもそれぞれのしんどさ、面白さが潜んでいる。

だからこそ、つらい記憶がズバズバ改ざんされ、また参加してしまうのだろうな。

ありがとうございました。



一緒に走ったみなさんお疲れ様でした!

AJ広島のみなさん、ありがとうございました。

コロナ禍での準備から開催まで、大変な気苦労だったでしょう。


というわけで。

次はどこへ走ろうか。

(おわり)