2023年11月13日月曜日

BRM1008広島600km指宿・諫早・小倉その4 借金からの2日目生活 ホテル→PC2諫早

目が覚めた。

知らない天井だ。

10月9日(月祝)午前2時過ぎに起床した。

九州縦断の旅の2日目である。

2時間は眠れたか。

知らない天井。おはようございます!


スマホを見る。充電、できてないじゃん。

接触不良か。改めてカチャカチャやると充電し始めた。

起きたら寒い。体が震える。

除湿モードで室温を下げたのがいけなかったか。

エアコンを暖房にして、布団の中にもぐりこみ温まる。

おかげですぐ起床できず、余計な時間を使ってしまった。

眠る前に塗りこんだ消炎鎮痛剤ラブのおかげか、肩や背中の筋肉痛はそれほどひどくない。

前回の600よりもはるかにましだ。

右足の裏側がいつもより痛むのが気がかりだ。

ひどくならねばいいが。

あらためてラブを塗りこむ。

ご飯を食べて片づける。

スマホの充電も進んだ。

2時50分ごろにホテルAZを出発した。

居心地のいい宿だった。

2時半には出るつもりだったので、30分近く押している。

次の目的地は約90km先のPC2。

時間制限があるのが厳しい。

なければ、もう少しゆっくりできるのに。

小雨模様なのでレインジャケットをはおる。

大川を離れると道はひたすら平坦な田園地帯だ。

雨がやまないので、途中で止まってシューズカバーを着ける。

もう少し進んでレインパンツを履いた。

時折、トラックが勢いよく抜いていく。

佐賀県に入る。

佐賀県に入ったようだ
が、景色は変わらない。

というか何も見えない。

暗黒の中を貫く道。

町の光。

時折現れる光に浮かぶ建造物。

妖しいハウス

まるで宇宙旅行だ。


午前4時過ぎ、左手にセブンイレブンがあった。

走り出して1時間半ぐらいか。

眠気もややある。

朝のコーヒーブレイクといくか。

このセブン、軒先のテラスがやけに深い。

どんな雨でも問題ない

会議が開けるくらい広いイートイン

この時間は使えないが、イートインスペースもぶち広い。

わしらランドヌールには最高のコンビニじゃないか。

オーナーさん?らしい高齢の女性が掃き掃除をされている。

あいさつをかわす。

スイーツをあてに、コーヒーをいただくと、元気が出てきた。

再び走り出す。

干拓地が終わり、左折し諫早方面へ南下する。

たんたんと進む。

5時半、道端で一休みする。

雨は続いている。

雨でびしょ濡れのサイコンたち


また走る。

2時間寝たのに、眠気が襲ってきた。

どうにもたまらん。

道の駅鹿島に寄る。

仮眠タイム

6時前、ベンチで15分ほど横になって休んだ。

再び走り出す。

午前6時を過ぎた。

走り始めて24時間。

走行距離は380km前後か。

有明海が白んできた。

有明海の夜が明ける

雨も止んできた。

海沿いの穏やかなアップダウンが続く。

右足に負担をかけないように回していく。

道端に果物を模したフルーツバス停が現れ始めた。

この界隈の名物のようだ。

ミカンやら。


スイカやら。


メロンやら。


バス停の中はクッションが置いてあって居心地がよさそう。

ブルべな人が眠っていないかと期待したけど、それはいなかった。

淡々と走る。

諫早に近づいてきた。

この辺は海沿いというよりかなだらかな丘の街だった。

午前8時1分、393km地点のPC2諫早小船越町店に到着したのだった。

クローズが8時12分だから貯金は11分。

時速15kmのブルべペースにほぼ時間通り。

借金からの2日目スタートだったが、なんとか難関はクリアしたのだった。


つづく


2023年11月8日水曜日

BRM1008広島600km指宿・諫早・小倉その3 別れ雨 フォトチェック1→ホテル

どうも、たっかんです。


九州縦断の指宿小倉600kmブルべの続きです。

今回は114km地点のフォトチェック1以降から。


ケンセイさんに別れを告げ、フォトチェック1を発つ。

ツルの渡来地として有名な出水市を進む。

市街地の国道沿いの商店街はここも歩道部分に屋根が架かっていた。

指宿市もそうだったな。

鹿児島では一般的なのだろうか。

市街地を外れると左手にまたも海が広がる。

ここからは八代海になるらしい。

しばらく走っていると右手に小学校が見えた。

「切通小学校」とあるが、その読みに驚いた。

同小HPから

写真は同小HPからね。

なんと「きずし」だと…。

これは難読地名じゃ。

今回いろいろな地名を見たが、これが一番だった。

間もなく熊本との県境。


そこにあるバス停の名前も「切通」だった。

で、写真を撮っていると、こなきさん出現。

こなきさん到着

ここからしばらく一緒に走った。

水俣市に入る。

このへんで雨が上がってきたような記憶がある。

定かではない。

あ、このブログはあくまで本人の不正確な記憶をもとにした記録であり、記述の正確性は担保されてはおりません。

時とともに記憶は改ざんされるものであり、その点は承知していただきたい。

市街地を進む。

左手に水俣病の原因企業として知られるチッソの正門があった。

市街地を抜け郊外へ。

山間に突然、巨大なモダンデザインの建物が現れた。

九州新幹線の新水俣駅だ。

でっかい新水俣駅

これはすげえ。

しばし感心したのだった。

丘を越えると津奈木町という町になる。

小さな町のようだが、国道沿いに美術館がある。

その前に選挙の看板が立っていた。

町議選かな?と思いきや何と「彫刻選挙」。

本格的な選挙掲示板。行政が手掛けるだけある

思わず写真を撮ってしまったよ。

走り始めると、左手にえらい険しい山がある。

てっぺんに旗が立っている。

旗、おわかりいただけただろうか

お子様ランチか。

調べてみたら「重盤岩(ちょうはんがん)」という津奈木町自慢の展望スポットで、先ほどの美術館からモノレールで上れるそうな。

そんなことを知らないわしらはもちろんスルーした。

この辺から津奈木トンネルへ向けての上りが始まる。

とはいっても標高160mほどなので大したことはない。

時刻は14時半を過ぎたところ。

前回の補給から4時間過ぎて、おなかが減ってきた。

「次にラーメン屋さんがあったら入りましょう」と、こなきさんと打ち合わせる。

上りはそれぞれのペースで進む。

先行させてもらった。

津奈木トンネルだあ

津奈木トンネルを抜け、芦北町に入る。

坂を下っていると、突如「ブーブー」とクラクション。

DQNな車に乗ったDQNらしき奴がこっちをにらみながら抜かしていった。

たち悪いなヲイ。

ただ今回の旅でこんなことされたのはこの1回こっきり。

ほかに危険を感じたことはなかったことを明記しておく。

坂が終わると、田園風景が広がる。

ラーメン店を探しながら進んでいく。

コンビニはあったけど違うし。

川沿いに出た。

しばらく走っていると、右手にラーメン店を発見!

これはもう行くしかない。


店に入ったのであった。

おいちゃんがワンオペでやっている小さな店。

「あとからもう一人きます」と告げて、外で待つ。

けど、来ない。

ええ、どうしたの?

不安になる。

旧ツイッターを見ていると、こなきさんの投稿が。

コンビニカレーを食べているという、

どうやら空腹に耐えかね、ピットインしたようだ。

トラブルじゃなくてよかったわ。

しばらくして現れた氏に呼びかけ、無理やりストップさせる。

カレー後のラーメンという大学生のようなコンビネーションを強いるわしであった。

ラーメンをすするこなきさん

疲れた体にしみいる塩分。

なんてことはない味だけど、たまんないねよ~。

塩分が染みる

わしもいい補給ができた。

雨上がりの芦北町を二人で進んでいく。

ここはアニメ化された小坂泰之さんの漫画「放課後ていぼう日誌」の舞台だ。

どこかで見たような風景が眼前に広がる。

芦北大橋


詳しくはこちらから

海と山と人里と。

なんてことはない、田舎町なんだけどね。

16時8分、176km地点のフォトチェック2芦北海浜総合公園の入口に到着した。

写真だ写真だ

ここのビーチも見覚えある風景だった。

想定クローズが17時48分なので1時間40分の貯金となる。

今夜は約300km地点にある福岡県大川市のホテルを予約している。

できれば3時間は休みたい。

次のPC2が393km地点なので90kmしかないが、クローズが8時12分。

借金状態でスタートするには、ちと距離が短いのが悩ましい。

2時半にスタートしたいので、23時ごろにはチェックインしたいなあ。

丘を越えて、八代市に入る。

このへんで我々おやじパックに若手のM井さんが加わった。

ことしからブルべを始めたのかな。

持ち前の走力でとんとん拍子に距離を重ね、今回がSR王手らしい。

3人で臨時のトレインを結成した。

先頭交代をしながら、20km台後半で淡々と進んでいく。

M井さんはトレインの経験が少ないらしく、発進時の加速が急だ。

貧脚のおっさんはすぐ離されてしまう。

「もうちょっとダラダラとスピード上げて」とお願いした。

以降、気を使ってゆっくりと走ってもらった。ありがたや。

夕刻の国道3号は車が結構多い。神経戦が続く。

220km付近で国道を離れ、川沿いの田舎道に入る。

一気に車が少なくなる。

田園地帯の中を南北に貫く道に入る。

3号のう回路になっているようで、再び車が増える。

が、先ほどよりはまし。

3人で夜の田舎道を駆け抜ける。

同じ速度を走っていても、引いてもらっていると心拍が10は下がる。

それだけ体に負担が少ない。

18時42分、229kmのPC1ローソン熊本不知火店に到着したのだった。

雨装備を解除するこなきさん

クローズが21時20分だから2時間40分近い貯金ができたことになる。

上出来じゃないか。

3人が協調した成果だ。

ここでは夕食を取って、大休憩する。

まぜ麺系を食べた気がする

睡眠は大切だが、食べないと走れない。

しっかり30分ほど休んだ。

靴下を脱いでくつろぐ

再び3人で走り出した。

夜の道をひたすらに進んでいく。

M井さんのたくましい後ろ姿

熊本市の郊外から海沿いを走っていたようだが、風景は見えないので記憶にない。

このあたりから、こなきさんが遅れるようになってきた。

速度を20km台前半に落としても、ついてこられない。

信号ストップで追い付いたこなきさん。

「足を痛めました。先に行ってもらえますか。なんとか柳川まで頑張ってみます」

なんと。

ここまで来て、か。

心中のくやしさは察してあまりあるが、すべては本人の意思である。

「頑張ってください!」。別れを告げて、走り出す。

今回のブルべ、前半の雨を耐え抜いたのはこなきさんの存在が大きかった。

ありがとうございました。

M井さんと二人でしばらく走る。

が、今度はわしが付いていけなくなった。

大牟田の手前ぐらいか。

「自分のペースで走って下さい」とお願いし、トレインを解く。

一人旅が始まる。

大牟田の街中を過ぎると、再び田園地帯に。

水田があって、クリークがあって。

22時30分、298km地点のフォトチェック3の矢部川大橋にたどりついた。

想定クローズが1時52分なので、3時間22分の貯金ができた。

あたりは真っ暗。

矢部川大橋と一緒に写真を撮るとなっているが。

お分かりになるだろうか。

心眼を開けば橋が見える

ブルべではつくづく心の目が鍛えられる。

もう少しで仮眠ポイント。

先を急ごう。

左手にコンビニがある。

あすの朝ごはんを買わないと。

立ち寄って補給を済ませる。

ここにきて、また小雨が降り始めた。

いやだなあ。

307km地点でオンルートから離れる。

23時15分、福岡県大川市のホテルAZさんに到着した。

HOTEL AZ福岡大川店に着いた

なんとか3時間の余裕ができた。

ホテルAZは九州発のホテルで、今回のブルベの道中色々な場所で見かけた。

全店統一対応で、なんと部屋にロードバイク持ち込みOK。

受付時にバイクを拭くタオルを貸してもらえる。

気遣いが嬉しいな。

M井さんも後からやってきた。

どこかで一休みしていたようだ。

チェックインを済ませ、部屋に向かう。

エレベーターはウノさんを斜めにして入れたら大丈夫だった。

ウノさんと添い寝する喜び

さっそくシャワーを浴びる。

衣類を乾燥するため、除湿モードにする。

コンセントにUSB充電器をさして、スマホを充電する。

備え付けのパジャマに着替えて、ベッドに潜り込む。

長い長い一日目が終わった。

おやすみなさい。

つづく