2017年5月22日月曜日

BRM503広島 須波・太平洋600キロ その5

道の駅を出発した我々。
小雨が降る中をダウンヒルしていく。
STRAVAを見ると、しばらく下って、やや上り、それからダウンヒルしたことになっている。
620メートルから一気に110メートル程度まで下ったらしい。
なだらかな下りだったのだろうね。
なんだかほとんど記憶に残っていないのよ。
でもしんどかったような気もする。
下りでウエットだから気を遣っていたのかな。

坂を下りきったら、国道439号に合流する。
悪名高い「酷道ヨサク」もこの辺は道路改良が済んでいて走りやすい。
また約10キロ上りが続くようだ。
川沿いなのでそれほど勾配はきつくはないが、平地じゃないので楽じゃない。
ちょっと休憩。


ケーキさんは、今回のブルべもアルミフレームの通勤車コーダさんで出走。
スタンド能力「自立」なので、便利なのだ。

カーボンのビチュー君はとにかく軽いのだけども、硬いので身体に応えるみたい。
コンポはTiagraの10速なので今度はこれにグランフォンドギアを装備しようと画策しているようだ。
サドルバッグはわしとおそろのR250。
6000円前後で若干重いけど十分役に立ってくれている。

谷間の道をじわじわと上っていく。

途中、休んでいるランドヌールが。
ありゃ、オカさん。
相当参っているようだ。
ただ、わしらも余裕はない。
前へ進むしかない。
この辺、雨が降ったりやんだりして、ストクルを脱いだり着たり、いろいろ迷っていたような気がする。
だらだらと上ること10キロ以上。
郷ノ峰トンネルを通過する。
この区間もすり減ったなあ。あまり覚えてないが。

ここからPC2がある大豊までは、なだらかな下り。
25~30キロぐらいのペースで川沿いを快走する。
日が落ちたので、フロントライトのVolt300を点灯する。
左手にスーパーがある。
ケーキさんの要望で補給することに。
わしは補給は大丈夫なので、この機会にシャモアクリームを塗り直す。
塗り塗り。
ケーキさんにも貸し出す。
ダメージ軽減になるといいが。
効果よりも、まずはさわやかなハーブの香りがポイント高かったようです。

今回持ってきたモバイルバッテリーは1万mAhの大容量のもの。
事前に試したら中華LEDライトも点灯できるパワーがあった。
そろそろ使いどころと思い、バッテリーにつなげ、スイッチを入れてみる。
が、ちょっと光るだけで、点灯しない。あれ?
何度か試したけどダメだった。
やはり信頼性に難がある機材はあかんな~。
600キロ、無駄な荷物を運んでしまったわ。
15分ほどで再出発。
あたりはすっかり暗くなってきた。

30分ほど走って、PC2のある大豊に到着した。
221キロ地点、ファミリーマート大豊店だ。
時刻は午後8時1分。
締め切りが午後9時48分なので1時間47分の貯金だ。
レシートを確認すると、山の中なのに海賊むすびとプリン、コーヒーを買ったことになっている。
たぶんここ

が、全くといっていいほど記憶にない。
ドラマがない時、刺激が少ない時に人間の記憶力は低下するのね。
15分ほど滞在して出発。
次のPCは近いぞ。
30キロしか離れていない。

ログによると、ゆるやか上りを淡々と走っていたようだ。
標高360メートルからの下り。
記憶にない。
お、平地が近づいてきた。
道が分かれている。
大きい道は右だな。
右へ進む。

eTrexさんを見る。
なんか変。
ミスコースだ!
合図を出して、路肩へ止まる。
若干上り返して、広域農道への正しいコースへ戻る。
ケーキさん、ごめんごめん。

しばらく走る。
eTrexさん、あ、またミスコースですか!

もう1回引き返して正しい道を行く。
このへん、わしは集中力が切れていたのだろう。
すまんのう。ケーキさん。

高知平野に下りた。
広域農道をひたすら南下する。
農道が走っているだけあって、どうやら道の両側には田畑が広がっているらしい。
夜の闇の中なので、ほぼ見えないけど。
カエルの大合唱が響いている。
時折、合唱が止まり、また鳴き出す。

平坦な直線路だ。
時折、ビニールハウスがある。
中には促成栽培用(?)の赤い照明に照らされたハウスがある。
場末のバーのような怪しい雰囲気である。

幹線路をいくつか横切る。
交差点には立派なレストランがあったりする。

地図によると空港のそばを走ったらしいが、全くわからない。
体育館のようなものがあったのは覚えている。

土の匂い。
カエルのサラウンド合唱。
脚を回すわし。

午後9時51分、254キロ地点のPC3、ローソン南国前浜西店に到着したのだった。

つづく。

2017年5月21日日曜日

ちょっと吉和の森に居ました。

ちょっと吉和の森に居ました。


久々の土日の連休。
そして風薫る5月。
なのでオヤジキャンプに行ってきました。
目的地は吉和の立野野営場。
買い物を済ませ、1時前に自宅付近を出発。
中国道に乗り、1時半には現着した。
クヴェーレ吉和から先は道が狭いけど、幸いにも対向車には出会わず。
かつてフライフィッシングに没頭していたころは、散々通いあげたなあ、この周辺。
今回はフライロッドもロードバイクも持ってきていない。
純粋にのんびりしにきたのだ。


新緑が美しい。
輝いている。
最高のシーズンだ。


はいはい、もちろんきれいに使いますよ。


さあ、設営するど。
しばらくするとケーキさんが到着。
ご自分のテントを張っていただきましょう。


設営終了。
たき火開始!



たく、何やってんだか(^-^;
あ、サイトの全体像はこんな感じね。


5時ごろから焼き焼き開始!
今回はユニフレームのブルセラじゃないやユニセラさんを投入。
折り畳み収納可能な卓上BBQグリルである。


ジュージュー。
もぐもぐ。
うんまいわ。



わしは食って、ビールかっくらって、たき火して。
すっかりいい気分になったのでした。




テントに入る。
せせらぎを聞きながら、あっという間に就寝。


あっという間に朝。
わしは休みだけど、ケーキさんは夜勤。
なのでゆっくりめに起きた。


朝食兼昼食は安定の袋ラーメン。
満腹。満腹。



今回、吉和にしたのは、聖湖の混雑を危ぶんだから。
それほど混雑せず、のんびりできたわ。


仕事があるケーキさんは昼過ぎには撤退。
わしも2時過ぎには撤収。
のんびりとした一泊二日でしたな。


おわり。

2017年5月18日木曜日

BRM503広島 須波・太平洋600キロ その4


四国に上陸したわしたち。
さて、何が待ち受けるのだろう。
今治は結構風が強い。
道路に渡してある紅白幕がめくれ上がっている。

左手の神社があり、紅白幕で囲ってある。
お祭りでもあるのかな。
と、思っていたら子ども神輿がやってきた。
わしも長男が小学生の時に一緒について歩いていたなあと一瞬思い出したよ。


今治の街中を過ぎる。
時間は昼前。

道端で見たラーメン屋に「焼豚玉子飯」ののぼりが。
そうだよ、今治は焼豚玉子飯もB級グルメとして名物なんだったよ。
ケーキさんに「寄る?」と聞くけど、「先に進みましょう」とのこと。
まあ、グルメライドに来たわけじゃないしね。


郊外のバイパスらしき広い道を西条方面へ向かって南進する。
郊外型の焼肉店からいい匂いが漂ってくる。
ケーキさんが「さっきの店寄れば良かったっすね」とポツリ。
まあね。でも戻る訳にいかないしね。
淡々と走る。
振り返ると、いつの間にか後ろに何人かが付いていた。
西条へ。


徒歩の旅人がいる。
お遍路さんかな。
ああ、ここは確かに四国だ。


ふと、視界に魅力的な文字が飛び込んできた。
「うどん」
派手な宣伝看板じゃないよ。


さりげないでしょ。
でも、この看板が呼んだんだ。
意を決して、脚をゆるめる。
後続に声をかけ、道端に寄る。
歩道を通って戻ると、幹線道から数軒奥まったところに、うどん屋さんがあった。


庭先の車庫に手を入れて、作ったようなプリミティブ感あふれる店舗である。
なのに結構、人が多い。

自転車を溝に停めて、うどんを注文する。
夫婦二人だけで切り盛りしているようで手際が今一つで、若干待たされたけど、おいしいうどんだった。
お出しの塩分が体に染みいる。
むすびを付けて450円ならOKでしょ~~。


ちょっと時間はかかったけど、大満足。
再び走り出す。
寄り道が多いから、時間はかかっているな。
まあ、なんとかなるでしょう。


西条が近づいてきた。
道すがら、飲食店らしき建物をよく見る。
しかし、残念なことにどれも閉店している。
ロードサイドの飲食店が流行らない土地柄なのでしょうか。


後方から3人組のランドヌールが追いついてきた。
おや?オカさんたちじゃありませんか。
この後、しばらくPC1まで一緒に走ったのだった。


西条が近づくにつれ、進行方向右手に大きな山塊が見えてくる。
幾重にも重なり、屏風のようにそそり立っている。

おお、これが四国の山々か。
石鎚の山塊か。
なだらかな中国山地とは違うなあ。
山頂付近は雲がかかっていて、少しけぶって見えにくい。
わしたちは、あそこへ分け入っていくのね。


もうすぐこどもの日。
支柱を2本使った大きなこいのぼりが風に泳ぐ。


石鎚神社の大きな鳥居が。
石鎚山をご神体とする神社なのね。


そして131キロ地点のPC1、ファミリーマート西城加茂川店に到着した。
午後1時49分。締め切りの午後3時48分まで約2時間の貯金ができた。
わしら貧脚コンビからすれば、まずまずではないかい。
これから山岳地帯。
貯金は食いつぶしそうな予感は濃厚なのだが。


そういえばこの日の道すがら、警察車両をよく見かけた。
PCで休憩中にもパトロールの警察官がやってきたな。
「職質されるんじゃないの」って軽口をたたいていたのだが、後にこの日、今治で殺人事件があったことを知った。
なるほどね、納得がいった。
緊急配備が敷かれていたのね。


スイーツを食べて、すっぱいドリンクを飲んで、準備OK。
さあ、四国の山へむかうぞ。


川沿いの道を上流へ向かって、進む。
道はまずまず広い。
そして寒風山トンネルへの残り距離が記されたブルーラインが路肩に引いてある。
ブルーライン、愛媛県内では結構引いてある。

これが自転車乗りには実にうれしい。
「ここは自転車が通っていいんですよ」と行政が積極的にオーソライズしてくれているからだ。
実際には、路肩が荒れていたり、狭かったりで快適でないことも、ままあるののだが、それよりも心意気がうれしいじゃありませんか。
自転車を歓迎してくれている気持ちが伝わってくるのだ。


トンネルまでは約20キロあるらしい。
じわじわとした上り。
じわじわと高度を上げていく。
長いな。
谷は深い。
見上げると、そこに家があったりする。
淡々と回す。
なかなか終わりは見えない。

トンネルだ。
いつになったら寒風山トンネルに着くのやら。


GWだからかな。道中、実にバイクの集団が多かった。
ボボボボと太い排気音を響かせて、抜き去ってくれる。
が、トンネルではその排気音が反響して、凄いことになる。
ゴゴゴワーーーー、って感じか。
メットで耳を覆っていない自転車乗りには音の暴力とも感じる。
ま、向こうもわしらのことを邪魔に思っているのかもしれないけど。
でも。でも。でもね。


この上りで出会った1台のバイクは違った。
ひいこら上っているわしたちに、力強く右手を延ばし、親指を天に上げるサムアップのポーズを示してくれたのだ。
なんか、自転車とかバイクとかの垣根を越えて、うれしかった。
「頑張れよ」。声は聞こえないけど、力強く励ましてもらった。
バイク乗り、捨てたもんじゃないね。
わしは感動したよ。
午後3時。
午後2時ごろから上り始めたわけだから、かれこれ1時間ずっと上っている。
いい加減飽きてきたわ。


ちょっと休みますか。
ケーキさんの表情も明るくなる。
ふと右を見ると、なんと水場が。
これはラッキー。
寄るしかないでしょう!


ホースから湧き水がほとばしっている。
これは素晴らしい。
頭からかぶるケーキさん。
どうやら水温が冷た過ぎて、頭が冷えたらしい。
真夏ならともかく、まだ初夏手前だしね。


でもリフレッシュできた。
山の水はやはりうまい。
思わず上ってきたランドヌールさんを呼び止めてしまったし(^-^;


リフレッシュしたので、さあ行きましょう。
この辺、ご一緒していたのが前のランドヌールさん。
ほぼ同じペースで上っていた。



見上げると、新緑のパッチワーク。
美しいな。


ケーキさんも頑張って上っている。
そして午後3時半ごろ。
ようやく寒風山トンネルの入口に差し掛かった。
ようやく。



が、このトンネル。
長さが5432メートルもある。
5キロだお。5キロ。
結構寒い。
そしてトンネルの中でじわじわと上っているのである。
普通、トンネルはほぼ平坦になるように作りませんか。
まじですか。
実に我々の心を削ってくれる素敵仕様だ。


トンネルを心行くまで満喫すること約30分間。
ようやく出口だ。
出口の明かりだ。


寒風山トンネルを抜けた。
ガーミンによると標高685メートル。
愛媛県を抜けた。
高知県に入った。
ふう。


でもまだ先は長い。
コース図によると、ここから下りが続くはず。
しばらく下ると右手に道の駅「木の香」が。


156キロ地点。まだ先は長い。
ちょっと、寄って休みますか。
ケーキさんと合意し、休むことにする。
どうやら温泉があるらしいが、入っている余裕はない。
売店をチラ見したが、補給食によさそうなものもない。
なのでレストランに寄って、食事をすることに。
頼んだのは、きじラーメン。


これが単品で一杯1000円とそこそこいい値段だが、めっぽう美味かった。
きじのつみれもよかったし、塩だしのスープもよかった。
麺がプラスチッキーなざくざく系じゃないのが惜しまれるけど、おいしい一杯だった。
レストランの窓からは、先を急ぐランドヌールたちの姿が見えた。
わしらも負けておられんし。

小雨が降ってきたので、ストクルを羽織る。
午後4時半すぎ。
9時間半で150キロちょっと走った。
ということは約30分の貯金か。
坂道でずいぶん食いつぶしたな。
さあ、先を急ぎますか。

つづく。