午前8時1分、393km地点のPC2諫早小船越町店に到着した。
午前8時1分、クローズまで11分 |
同じホテルに泊まったM井さんがいた。
道の駅鹿島で休んでいた時にわしを抜いたらしい。
クローズが8時12分だから11分しか余裕がない。
時速15kmのブルべペースにほぼ時間通り。
お互いにギリギリである。
まあなんとか難関はクリアした。
エールを交わし、M井さんを見送る。
いってらっしゃーい |
補給を含め、30分ほど休んで再出発した。
諫早から北上していく。
長崎空港の近くを通り過ぎる。
長崎空港へ入る交差点だったかな |
大村湾沿いの道を行く。
半島などに囲まれた内海は瀬戸内海と同様に穏やかだ。
鏡のような海面 |
道路は車が多いので、気を使う。
このへんは東彼杵(そのぎ)郡というらしい。
「そのぎ」ってのもかなりの難読地名だよね。
川棚町から海沿いを離れる。
いい感じのバスステーション |
焼き物で有名な波佐見町に向かう。
逆風に加えて、気温が上がってきた。
しんどいな。
11時過ぎ、コンビニで補給する。
コンビニ休憩 |
波佐見の町中は、焼き物の会社があちこちにあり、ええ感じのショップもいたるところにある。
ブルべでなければ、ゆっくり見たいところだが、まあわしの貧脚じゃ無理だよね。
そういやここも「坂道のアポロン」で知られる小玉ユキさんの漫画「青の花 器の森」の舞台だったな。
低めの峠を越えて、佐賀県武雄市に入る。
武雄市に入る |
なんか、だれてきた。
12時14分、457km地点にある通過チェックのコンビニに着いた。
足攣り対策にバナナ系のドリンクを飲む |
想定クローズは12時28分。
貯金はわずか14分だ。
AJ広島ギリギリ隊隊長がいよいよその本領を発揮してきたぞ。
武雄市の市街地を抜ける。
田園地帯を進む。
江北町の高架に、軽車両進入禁止の道路標識があった。
![]() |
グーグルストビューから |
キューシートを見返しても記載がないが、ここは従わないとね。
側道にそれて歩道を通り、パスした。
自転車は階段を進もう |
広大な佐賀平野をノロノロと進んでいく。
田んぼがあり、大きな水路があり、農家があり、お社がそこかしこにある。
道と水路と水田と |
ほんまに広い。
見回せば山がある広島市周辺とはまったく違う。
この土地の豊かさを感じる。
腹が減ったので、道端で塩むすびをむさぼり食う。
塩むすび補給 |
14時を過ぎた。
薄曇りで時折、日が差してきた。
気温がさらに上がってきて、Edge840は20度台後半を指し示している。
腹が満たされ、気温が上がれば眠気もやってくる。
どうにも我慢できないので、コンビニでひと休みした。
駐車場の片隅に腰を下ろし、目をつむる。
日差しが強くなって頬を焼く。暑い。起きた。
すり減ったオヤジ |
15分くらい眠った。
この時点で14時半過ぎである。
残り約100キロか。
クローズが22時なので、7時半程度で走れば間に合う。
ブルべ前半なら100キロは6時間で余裕。
しかし500を走ったギリギリ隊にはしんどい。
いや、頑張らないといけんじゃろ!
自らにカツを入れる。
心のギアを一つ上げた。
心拍もギアが上がった。
佐賀から福岡へ。
緩やかな丘陵地帯を貫く道を頑張って走る。
110前後まで落ちていた心拍が150前後まで上がる。
グダグダで20キロ以下に落ちていた平均時速だったが、20キロ以上に維持する。
後ろから声をかけられた。
M井さんじゃん。どこかで休んでいたのか。
しばらく一緒に走っていたが、ペダリングに余裕があるようだ。
機を見て先行してもらう。
わしはいっぱいいっぱい。
右足裏に負担をかけないように足を回すことを意識していく。
休日の午後とあって車は多い。
次第に都市に入ってきた。
そろそろ大宰府天満宮のはずだ。
17時、532km地点のフォトチェックの太宰府天満宮に到着した。
太宰府天満宮に到着 |
貯金は30分。ちょっとだけ増えた。
あと70キロだ。
世界的な観光地だけあって、夕刻にも関わらずにぎわっている。
参道も人が多い。
梅が枝餅が有名だが、時間がないのでもちろんパス。
補給に良さそうなんだけどね。
横手の道に入る。
激坂を押し歩きで登る。
住宅地の横を抜けて、ちいさな丘を越えた。
次のヤマ場は米ノ山峠である。
その前にふもとのコンビニで補給する。
米ノ山峠は標高350m。
今回のブルべでの最高地点だ。
行く手に広がる暗雲 |
結構な坂が延々と続いている。
貧脚にはこたえる。
日が落ち、あたりが暗くなってきた。
標高が上がるにつれて気温が下がってきた。我慢の時間だ。
18時過ぎに峠の最高地点に到達した。
ジャケットを羽織ってダウンヒルを始める。
安堵感とともに坂を下ると、意識が不透明になってくる。
がんばれ、わし。
街へようやく下った。
街の明かりに安心し、無になって走る。
国道200号から201号へ。
201号を離れ、川沿いを緩やかな坂を上り始める。
幹線を離れ、車が少なくなる。
最後の峠、金辺峠である。
ひたすら緩やかな登りで、標高も150メートルほどだ。
金辺峠のゆるい上り |
ピークにはトンネルがあった。
トンネルを抜け、小倉側へ下っていく。
このブログを書くために地図を見返していたら、この道の東側が日本三大カルストのひとつ平尾台だったのね。
徐々に街の光が増え、道が明るくなってくる。
ロードサイドの夜景 |
時刻は21時過ぎ。あと1時間を切った。
山場は終わった。あとはウイニングラン。
そう思っていたら、ここからが長かった。
道は工事中が多く、走りにくい。
市街地に入ったら入ったらで、高架があり、自転車にやさしくない。
歩道に退避しながら抜けていく。
踏切を越え、高架道の下を目指す。
左手にローソンがあった。
601km地点のゴール、ローソン小倉西港町店である。
たどりついた。ようやく。
見慣れた笑顔が迎えてくれた。こなきさん!
柳川でDNFしたという。
出迎えてくれて、ありがとうございます。
レシートに記された時刻は21時42分。
クローズまで18分。
またもやギリギリ隊である。
Edge840の示した距離は618km。
ミスコースやホテル移動などで、17km余分に走っていた。
そりゃ小一時間余計にかかるわな。
ゴール地点であるコロナワールドに移動する。
受付は日帰り温泉の前というナイススポットにある。
お迎えに感謝 |
ケンセイさん、よくこんな場所見つけたね。すごいよ。
手続き完了。これで認定完走だ。
制限時間40時間のところ、認定時間は39時間42分。
風呂上がりのM井さんとがっちり握手 |
5人が出走中2人がDNF、3人完走したうちのランタンルージュであった。
今回は600ブルべ中のホテル泊を当初からスケジュールに組み入れ、3時間以上の休憩をとることを目的としていた。
所期の目的は達成できたのでヨシとしよう。
それに序盤の大雨で体力と気力を削られ、今回は一時は完走をあきらめかけていた。
なんとか完走できて本当によかった。
一緒に走ってくれた、こなきさん、M井さんのおかげです。ありがとう。
主催のケンセイさんお疲れ様でした。
最後まで待たせてしまったし、指宿~小倉の移動も大変だったでしょう。
おかげでいい旅の時間を過ごせました。
本当にありがとう。
というわけで、40時間600キロの旅はおしまい。
さあ、次はどこへ走ろうか。
小倉で後泊したあさのホテルさん。ここも自転車の部屋持ち込みOKだった |
で、ここからは蛇足。
(おわり)
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