2019年7月15日月曜日

BRM615広島400km 徳山・竹田津 その3 嵐の中で輝いて編

午前9時55分、52キロ地点のPC1ローソン山口黒川店に到着した。
体はぐっしょり。
雨中のオアシス

締め切りが10時36分なので貯金はわずか41分。
山口県内のPCが通過チェックになったとはいえ、貯金少ないね。
雨で走りが重いのと、出発時に時間を食ったせいだな。
おお、イートインがあるのか


たちまち冷えた体を温めたい。
ちょっと早いが、店内のイートインでカレーヌードルをいただく。
うむ。間違いない。
体に火が入った。
いただきます♪


行くか。
あ、もちろんイートインの椅子はタオルで拭いて出ましたよ。
お疲れ~

撮る人を撮る!(撮影・AJ広島のゆかいな仲間たち)


店外に出ると、K代表がちょうど滑り込んできた。
互いに撮影しあって、エールを交わし、走りだす。
さて、次なる目的地はフォトチェックの別府弁天池。
約30キロ先だ。

平川から小郡方面へ。
雨の県道は車が多い、
大体がスペースを開けて抜かしてくれる。
が、1台のワゴン車がわしらの右横すれすれに抜かしていく。
危ないなあ。
こんな車ばかりじゃないはずだけど、いらっとする。


しばらく走ると、椹野川がゆるやかな流れが右手に見えるようになる。
二段階右折して、橋を渡る。
国道9号を越え、県道小郡三隅線に入る。
美祢市美東町への緩やかな上りが始まる。


この道では、大型トラックがすれすれに抜かしていった。
またまた肝を冷やす。
山口のドライバーは自転車に優しくないんかのう。
降り続く雨とも相まって、気分が下がる。
まあ、今回の400キロで車にいらっとしたのは、この2回だけ。
雨だったので、ドライバーも見えにくかったのかな。


標高135メートルの二本木峠をさくっと越えて、美祢市へ。
先ほどより雨が強くなってきた。
美東からは北西方向に進むため、逆風になるというのもある。
好天だったら、非常に走りやすい道なのだがががが。


秋芳の街中を抜け、厚東川沿いのゆるやかな道を上流に進む。
堰から水が勢いよく流れ出している。
堰の止水部の水面が、雨で白くけぶっている。
左右に秋吉台東の台と西の台があるのだが、山肌は霧に隠れて見えない。


目の前を横切るように長い高架がある。
西の台の採石場から長門市までを結ぶ全長17キロのベルトコンベアーだ。
下をくぐる。


路面は車の轍部分に水がたまっている。
路肩と水たまりのわずかな間を縫うように走っていく。
路肩がうねっている場所もあるので、気が抜けない。


弁天池の案内看板が見えた。
集落の中を抜けると、駐車場があった。
観光バスが止まっていて、雨にもかかわらず、結構にぎわっている。
にぎわう弁天池


わしらも自転車を止めて、トイレで一息。
体が冷えるので、小便が若干近い。
で、弁天池ってどこだったっけ?
周囲を見回す。
湧水を利用したニジマスの釣り堀がある。
釣り堀

どうやら奥のほうがそれらしい。
はるか昔に来たことはあるのだが、さすがに忘れているな。


店舗の廃墟の横の小道を抜けていくと、ありました。
弁天池が。
84.2キロ地点、時刻は午前11時49分。
水をたたえて


どんよりとした曇天にもかかわらず、翡翠色の水をたたえている。
雨に濡れた木々の葉はしっとりとした風情で、柔らかく緑色に浮かび上がる。
美しい。
しっとりと

晴天ならばさぞや。
とも思うが、雨天には雨天の良さがある。


で、そんな風景をバックに、フォトチェックの写真がこれですか (-_-;)
カメラを向けられるとついシェーをしてしまう昭和40年代生まれの悲しさよ。
そのポーズですかい!


さて、ここで今回のわしの装備をメモしておく。
自転車はおなじみウノさん。
34Tのスプロケを備えたアルテR8000組みの貧脚仕様である。


ハンドルにモンベルの定番品のフロントバッグを装着。
シャワーキャップをかぶせて防水したのだが、この大雨では力不足だった。
サドルバッグはオストリッチ。
少々の雨なら大丈夫だが完全防水じゃないこともあり、中身が濡れてしまった。
付属のインナーバッグは使いやすいのだけど、防水バッグにすべきだった。
これは仕様を分かっていながら、使用法を間違えたわしのミス。
しょうがない。


雨具は上から下まで安心のモンベルで。
上はブルベエ御用達のサイクルレインジャケット。
下がモンベルのストレッチレインパンツ。
生地が伸び縮みするので、ペダリング時にゴアよりもガサガサしないのがいい。
手袋はテムレス。
これも装着法を間違えて、手袋の中が水没するという事態に。
道具は正しく使わないと力を発揮しないのだ。
ジャージは上が薄手の長袖。
インナーがジオラインLW。
下はビブショーツに、ジオラインのレッグカバー。
シリコンストッパーは折り返して、肌に直接触れないようにした。
レインシューズカバーの下には、ポリエチレンの使い捨てカバーを装着。
足首をテープで巻いて止めた。
これはほぼ完璧で、日中降り続いた雨を防いでくれた。
汗が抜けないので湿気るけど、シューズが水浸しになるあの不快感はなかった。


ライトは猫目さんの1700を主力に、ハブ軸に300、手元に300の3灯態勢。
400キロなら一晩なのでこれでちょうどよかった。
ひとまずはこんなところで。


さて、弁天池でチェックを済ませたわしら。
再び走り出す。


風が強まってきた。
時折、呼吸するかのように強くなる。
木々も風の呼吸に合わせ、右に左に大きく体を揺らす。


国道316号に合流する。
長門へ向けて、ゆるやかな上りが続く。
路傍でパンク修理をしているランドヌールが。
K代表!
雨の日のパンク修理は大変だ。
合図を送って通過する。


この辺りだったと思うが、MTBの二人組とすれ違う。
エールを送る。
雨なのにようやるよと思ったが、お互い様か。


のろのろと走れば、標高213メートルの大峠に。
トンネルに入る。
おおおおお。
雨が降っていない!
当たり前だけど、なんとありがたいことか。
ああこのまま、ずっとトンネルのままでいい。
トンネルのままがいい。


しかし蜜月は長くは続かないのが、世の道理。
トンネルを抜ける。
ぶわっ。
風と雨がぶつかってきた。
雨具を着ているのに、体中に雨粒が突き刺さる。
雨粒が痛い。
耐える。
耐えるしかない。
もう逃げ出せないし。
体を小さくする。
少しでも雨粒が当たらないように。
バチバチと雨粒が当たる。
堪忍してくれよ。


下り基調の道は、時折トンネルが表れる。
トンネルがこれほどありがたいものか。
しかし、それも尽きる。

長門市へ向けてのゆるやかな下りが続く。
雨と風に向かって、進んでいく。

さっきから手袋の中がちゃぷちゃぷするのが気になる。
せっかくテムレス着けているのになぜ。
この着け方はやめようね
テムレスの手首部分を雨具の上に出していたのだ。
なので雨具を伝って、水が手袋の中に入り込んだのだ。
テムレスを外して、逆さにすると水が落ちる。
ありゃりゃ。
今度は雨具の袖でテムレスをカバーするように着ける。
これ以降、手の中がちゃぷちゃぷしなくなった。
いい道具を使っていても。運用を間違えたらこんなものだ。

湯本温泉を過ぎる。
立派な温泉旅館が左右に立ち並ぶ。
ここで日ロ首脳会談があったよなあ。かつて。
プーチンが遅刻してきたよなあ。


長門へ向かう。
風雨は激しさを増している。
右手に繁盛してるげなラーメン店が見えた。
以前から気になっている店だ。
寄りたい気持ちはあるが、まず貯金マージンがない。
それにずぶ濡れのわしらがラーメン店に入れるはずもない。
諦観の念とともに通り過ぎる。


昼時。
ケーキさんが「どっかで休めませんかねえ」と尋ねる。
が、びっちゃこのわしらが営業中の店舗の中に、のこのこと入れようか。
やはり失礼に当たるだろう。


なのでコンビニに自主的ピットインすることに。
ここなら雨具でも許してくれますよね。
午後1時前、105キロ地点のセブンイレブン長門東深川下郷店に到着したのだった。
どんより。雨もやまない

つづく

0 件のコメント:

コメントを投稿