前回までのあらすじ
岩国市を出発し、山口県内を縦断し、角島を折り返した我々。
猿にあったり、鹿にあったり、山口県はつくづくサファリパークだと認識したのだった。
山口県庁前の高級ホテルでご休憩を取って、荷卸峠を越え、PC4のローソン徳地堀店にようやくたどりついた。
しかし、これが真の困難の始まりであるとは、神ならぬ二人には知る由もなかったのだった。
以下、本編。
午前3時23分、304.9キロ地点にあるPC4ローソン徳地堀店に到着。
昨年が3時29分着だったので、ほぼ同じペースということか。
もぐもぐタイム |
締め切りが4時20分なので、貯金は57分。
カレーヌードル、むすびを体内に投入。
この時間帯のカレーヌードルは実にいい。
カレーヌードルは少年期の味 |
しかし眠い。
が、まだ我慢できる。
先を急ごう。
15分ほど休んで再び走り出す。
田園地帯を進軍する我々。
しかし眠い。
どっかで眠れそうな場所があれば、眠ろう。
ってか、さっきのPCで休んどけばよかったなあ。
ここどこ? |
そう、ここは田園地帯。
水田は腐るほどあるが、ベッドはない(←当たり前)。
時折ある建物も、工場だったり、普通の民家だったりして、休めそうな場所がない。
ああ、広島ならそこかしこにあるバス停ホテルもない。
こんな感じのね。
湯来にあるワンだほーバス停 |
まったく、もう。
焦燥感を抱え、のたのたと走る。
眠い。眠いから、眠いので、眠かろう。
周囲を見渡すが、適当な場所はない。
眠りたい。眠りたい。
なんと、わがままな存在だ。
真っ黒ロード |
明け方になってきて、空は次第に白み始める。
見覚えのある風景の中を走る。
この辺はやすめるとこといえば・・・
やはり、あそこしかないか。
あそこを逃すと、島地川ダムへの上りが始まるからな。
右手にそれが見えた。
昨年も休んだホテル(バス停)だ。
お邪魔しますっ!
チェックインします! |
まだ使用期限来てないっす |
始発が6時53分だから、大丈夫だよね。
おやすみなさい!
どれだけ休んだのか。
STRAVAによれば、10分止まっていただけだった。
なんとか走り出す。
集落の道を周南市方面へ右折する。
周南へ |
上り、始まりです |
アジサイが咲いている。
ゆっくり見たいけど・・ |
島地川ダムへの上りが始まる。
往路で、快適にダウンヒルを楽しめた場所なので、当然しんどい。
道はぐにゃぐにゃ。
当然上り。
周囲がだんだん明るくなっていく。
仮眠を取ったとはいえ、依然眠たい。
昨夜の睡眠不足が響いたか。
今までこれぐらい眠れば大丈夫だったのになあ。
歌を歌ったり、大声で怒鳴ったり。
人がいないのをいいことに放言し放題。
あ、後ろにケーキさんがいた。
きっと、ICレコーダーに録音して、そのうち週刊新潮に・・・
へろへろで島地川ダムに到着。
ダム管理事務所発見 |
ダムの堰堤を渡る。
ダムダム |
工事現場でストップ。
こんな時間でも工事信号守るおじさん |
のろのろ走り出す。
周南市の山間部へ進む。
道はいいのだけど、アップダウンが続き、気も足も休まらない。
とにかく眠い。
が、頑張るしか。
採録不可能な罵詈雑言をわめきながら進む。
が、が、が。
あ、
・・・
・・・・
・・・・・
!!!!!!
はっ!
気が付いた!
今わし一瞬、気を失っていた。
右手と右足のコントロールが失われていた!
自転車を止める。
まだ右手と右足が変な感じだ。
eTrexを見ると、コースから外れている。
追いついたケーキさんが「あ~やっぱ1本間違ってましたか~」と言う。
って、気が付いたんなら先に言ってよ、とも思ったけど、後で本人に問いただしたら、全く覚えていないらしい。ほんとかなあ。
来た道を下って、コースに復帰する。
とにかく眠たいので、眠れるところを探さないと。
お、右側にプレハブのバス停小屋ハッケーン!
左手にも同じバス停小屋ハッケーン!
左手の小屋に吸い込まれるわしら。
なんといい小屋だ! |
貯金が少ないのは承知しているが、眠気には勝てない。
ベンチに横たわる。
ので、おやすみなさい。
起きた。
ケーキさん、わしが眠いばっかりにつき合わせてしまってスマンのう。
記録によると、10分ちょっと休んでいたようだ。
お世話になりますた('ω')ノ |
午前6時前。
振り向くと、もう一つのバス停。
朝靄の高原を走り出す。
左手奥にホテルが見える。え、見えない? |
細かなアップダウンがしんどい。
上ると下がる。 |
走る。 |
お、この看板!
往路で見たぞ。
古本?山野草? |
「古本 山野草」とな。
山野草を扱う古本さんなのか、山野草の古本を扱う店なのか。
なぞはなぞのまま。
だらだらと続いた高原地帯もいつかは終わる。
下松へのダウンヒルが始まる。
標高380メートルから0メートルまでのダウンヒルだ。
ただ下りるだけだが、これだけ下りが続くとしんどい。
ダム湖が見える。
米泉湖というらしい。 |
この辺までは快調に下っていた |
住宅地を通り過ぎる。
国道2号を渡る。
延々、20分間下りが続いた。
もうおなかいっぱい。
下松の街に入った。
左折する。
間もなく左手にコンビニが。
少し休んだようだ。
どこ?ここ? |
このコンビニでなぜ休んだのか全く覚えていない。
わたしは誰?? |
ふと気付く。
てか、ここコースアウトしていないか。
eTrexを確認する。
どうやら1本手前で左折しまっていたようだ。
ありゃりゃ。
先ほどに続いて、またコースミスとは・・・
もと来た道を戻ってコース復帰する。
すんません、ケーキさん。
またやっちゃいました。
やっぱ、眠気には勝てないか。
しかし、わしがここまで眠気に弱いとは思わなかった。
こんな失態は初めてだわ。
県道を南東方面へ向かう。
時刻は午前7時前。
ここからはほぼ平坦だ。
PC5までは15キロ。
PC5の締め切りが8時20分だから、寝落ちさえしなければ、間に合うだろう。
眠ったり、コースアウトしたりと、大変だったけど、ぎりぎり大丈夫か。
午前7時を過ぎて、動き始めた街を行く。
時速20~25キロののんびりサイクリングスピードで進んでいく。
下松を過ぎると、国道188号に合流する。
4車線になった道を行く。
光市に入る。
が、ここからが遠いんだ。
似たような景色の中、単調な道を走る。
あと何キロだろう。
それだけを考えていた気がする。
EDGE520Jを見るが、コースミスをやらかしたり、誤差があったりするおかげで、キューシートの値とは3~4キロずれている。
あてにならないけど、どうしても見てしまう。
まっすぐに続く道の向こう、左手にセブンイレブンの看板が見えてきた。
ようやく着いた。
間に合った。
駐車場に滑り込む。
慌ただしく買い物を済ます。
午前7時53分、364.7キロ地点のPC5セブンイレブン光市室積新開店にようやく到着したのだった。
締め切りまで27分。まさにギリギリ。
やった!
着いた~~~(^^)/ |
つづく。
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