2014年11月24日月曜日

ちょっとツール・ド・ゆう2014に参加してきた。

1123日。
体の傷にはたんぱく質が、男の心の傷には炭水化物が効く。




ちょっとツール・ド・ゆう2014に参戦してきました。
今回で第19回目を迎える、中国地方でも屈指の伝統あるヒルクライムレースだ。
ヒルクライムレースシーズンの最後に開催されるため、西日本一円から参加者が集まるという坂大好きヘンタイエリートさんたちの祭典らしい。

舞台は岩国市由宇町の大将軍山と銭壺山を上る、距離8.2キロ、平均斜度6.3%のコースだ。
一見普通の数字だが、これが曲者。
二つの山の尾根を結ぶ部分がほぼ平坦で、残りは10%は当たり前という激坂コースなのだ。


先日の試走どおり本当にハードなコースだった。
トラブルなく、完走はできましたよ。
しかし記録は心中期していた40分切りはならず、4047秒。
8.2キロの出走179人中(女子、MTBも含む)159人の結果だった。
後ろから数えたら入賞していたな(^_^;)


これが実力なのでしようがないのだが、今回悔しかったのが、最後まで力を出し切れなかったことだ。
自分に負けた。あきらめてしまった。
もちろんコースのハードさに負けたのもあるが、事前のトレーニングが足りていなかった。
なので、心肺が限界に達して、それ以上回せなかった。
急坂に対応するペダリングもできなかった。
なので途中の坂で後輪が滑って、上りきれなかった。
湯来ヒルクライムでは、脚が揃った2人と競り合えたが、今回はそれもなし。
緊張感を保てなかった。
うん。すべて言い訳だな。




ご近所のはっち君に迎えに来てもらい、午前6時に出発!
車に乗った瞬間、「たっかんさん酒臭いですよ」と一言。
前夜の芋焼酎が残っていたらしい。すまんのう。
大会当日の前夜にのんどったらあかんか、やっぱ。


岩国インターで下り、7時過ぎに受付会場の山口県ふれあいパークに到着した。
パークに上がる道は、参加者の車が列になっている。
みんな好きやねえ。
安芸灘から朝日が上がる。


冷え込みはさほどではない。
暖かい一日になりそうだ。





パークの駐車場にも続々と参加者が。
受付を済ませ、ヘルメット用と車体用のゼッケンを受け取る。
わしはゼッケン114だ。
きょうのウエアは長袖シャツの上にMCRジャージ。
出発地点まではモンベルの冬用ジャケットを羽織り、下にはパールイズミのウインドブレークタイツを履く。

今年購入したばかりの新兵器だ。
パッドはついていないものの裏地が起毛になっていて、風を通さない。
気温5度までOKというふれこみだ。
この格好で出発地点まで25分間のダウンヒルをこなしたが、寒さは感じなかった。

ゴールはあの山だ。



MCRジャージを来たken2君も合流。
3人で記念撮影する。

提供・ken2君

FB上の友人のムテキチさんともお会いできた。
細身でいかにもクライマーって感じ。
事実今回、R23という超漢ギアで30分切りの偉業を成し遂げられていた。
おそロシヤ~~。

提供・ken2君

午前815分から諸注意。
なんでもゴール地点は、ゴールの幕からさらに行ったところにある白線になるとか。
これは重要な情報。幕で止まったら悲惨だもんね。


845分から出発地点までの下山開始。
コースの大半の状況を確認できるので、これはいい。

撮影・はっち君

2日前の雨の影響で、路面はところどころ湿気ていて滑る滑る。
ken2君は危うくコースアウトするところだった。
スタッフのみなさん総出で掃除されたそうだが、この時期、落ち葉があるのもしょうがない。
わしたちは後半に下りたのだが、パンク車両が相次いでいた。
見かけただけで5台はあったか。
これだけでコース状況の過酷さを物語っているな。
12.5%、14%の激坂区間も恐ろしい。


はっち君に教わった「下りも脚クルクル走法」で慎重に下る。
ペダルを止めるより、安定した気がする。


カーボンホイールなのか、押し歩きながら下りる人もいた。
アルミに比べて熱が逃げにくいらしいし。
それが原因でパンクするケースもあるとか。


25分かけ、9時過ぎに無事に国道488号そばの出発地点に到着した。
空き地にサイクルスタンドが設置され、仮設トイレもある。
わしの出走は午前1038分。
1陣のチャンピオンクラスは1020分だ。



撮影・はっち君

撮影・はっち君


何やっとんじゃ、この人たちは(^_^;)
その間、試走や開会式をこなす。
ken2君が素足でシューズをはいている。



「石田純一さんですか」と訪ねたら、単に自転車用の靴下を車に忘れていたとのこと。
はっち君が着替え用に持っていたRaphaの高級靴下を借り、なんとか事なきを得ていた。
よかったのう。


1020分。
チャンピオンクラスがスタートする。強豪ばかりの組だ。



その後、年齢別に20人ぐらいの集団になって順次スタートする。




30代のken2さんもスタート!頑張れ!






わしの前の組のはっち君も。
頑張れ!



いよいよわしたちの番。
ちょうどトイレに行っていて、危うく呼び出しに遅れるところだった。
114番います!」


1038分。スタート。
いきなりの急坂だ。
脚を回すが、すぐに集団から遅れ始める。
三差路を左に入り、激坂へ。
後ろタイヤが滑らないようにトルクをかけ、上がっていく。


息が上がる。しんどい。
眺望が開ける。景色を楽しむ余裕はない。
斜度が緩くなったことの方がうれしい。
前からかなり遅れている。


再び急坂区間に入る。
いったん下りが入る。
また坂。
このへんよく覚えていない。
左へカーブして、そして斜度がもっともきっつい竹林区間だったか?
斜度14%12.5%
のたのたと上っていく。


後ろの組から来たバイクに次々とパスされる。
尾根に出るまでの区間が実に長かった。


抜かされるたびに心は凹む。
途中まで後ろについていた同組のバイクも先行していく。
ああ、ついていけないよ。


坂きつい。
足つきたい。
でも、それはできない。


STIを操作しても、ギアがこれ以上下がらない。
これ以上軽いのはない。
50-34のコンパクトにスプロケ12-30なんですけどねえ。
次は32がねらい目か?


ところどころ道端に激励の看板が立っている。
結構これがうれしい。励みになる。
励ましの言葉は蒸留酒のように記憶から揮発してしまった。
けど、気持ちだけはしっかりと伝わった。
あ、ふれパー前の「Fight!」だけは覚えているぞ。


スタッフも懸命に応援してくれる。
下向いてばかりで、返事できませんでした。
すいませんいっぱいいっぱいなんですわし。
ああ句読点打つ気力ない




フラット区間に入る。
前も後ろもいないほぼ一人旅。
この辺、気合入れて回さないといけないのだが、もう回らない。
おかげでその夜の夢にまで出てきたよ。
フラット区間に入るとともに「ここで踏め!」と、誰かに叱咤激励されるという(^_^;)


ふれあいパークに着いた。
ここでスタッフから「たっかんさん頑張って!」と実名での激励が入る。
ちゃんとゼッケンをチェックされているのね。うれしいよ。
パークを過ぎたら、さあラストの激坂「心臓破りの坂」だ。
あ、もう心臓破れていますから。OKです。


応援の人が多い。
もうダメダメ状態なので答えられないけど、届いていますよ。
ありがと。
オレンジ色のガードレールに殺意を覚える。


ラスト1キロ弱なんだけど、ほんとうに長い。
試走のときとは、全く別人の激しさで迫ってくる。


レースを終えたバイクがゆっくりと下りてくる。
みなさん速いですねえ。
もう下るんですか。
おいらはまだ上っていますよ。


時速は一桁まで落ちて久しい。
ランニングかってぐらい。
いやランの方が速いかも。


ゲートが見えた。ようやく終わりだ。
ゴール!
ちゃんと白線まで進んだよ。

撮影・はっち君

撮影・ken2君

撮影・ken2君

コース横に止まる。
はっち君、ken2君が迎えてくれた。
タイムを見る。
40分を余裕で過ぎている。
こりゃ、40分切りは無理だな。
悔しい。悔しい。






山頂で記念撮影。
試走時よりも空気が澄んでいて、遠くまで一望できる。


提供・ken2君

MCR山岳班集合です!

クライマー、ムテキチさんは30分を切ったみたい。
はっち君は切れなかったようだ。




おや?ken2君はいつになく、すっきりとした表情だ。



飯南の時とは別人だ。
直前で忙しくなったとはいえ、ここ数ヶ月の進歩はすごいもんな。


顔の広いはっち君のおかげでいろんな人と話をする。


福山のKen’sのみなさん話せて楽しかったですよ!
ありがとう!





カレー食って、風呂入って、表彰式して、リザルトもらって、山陽道で帰宅!
行きも帰りもはっち君、運転をありがとう。



一息入れて、荷物を片付けていたら、あれがない。
ないのよ。
パールさんのウインドブレークタイツが。

この時は履いていたのに。

今年の越冬用にデポで7999円で買ったばかりだったのに。
きょうがデビューだったのに。
ダウンヒルでも、ちゃんと暖かかったのに。
わしの下半身をしっかりガードしてくれていたのに。


はっち君に連絡を取ったら車内にはないという。
ふれあいパークに電話を入れる。
風呂入って着替えたからな。あるかもね。
でも、忘れ物の届けは出ていないという。ガーン。


しゃあない。
もう一度戻って、立ち回り先を探してみよう。
4時半に自宅を出て、再び由宇に向かう。
まずはスタート地点。
リュックを置いていたあたりを検索する。
ない。
銭壺山の山頂にも上ってみた。
もしかしたら、リュックから出したかも知れないし。
周囲は真っ暗。
星の光と島の光が見える。
ない。
ふれあいパークの駐車場も確認する。
ない。


あきらめた。
また後日大会事務局に連絡してみよう。
国道188号をとぼとぼと車で帰る。


腹へった。
そういえば以前ツーリングできた時、満席で入れなかった店があったよな。
岩国のラーメンチェーン店スエヒロだ。




今夜は幸い空いていた。
普通のラーメン600円を頼む。
背油の浮かんだしょうゆ味のスープが、わしの胃袋に、傷ついた心に染みこんだ。
そう、男の傷ついた心を癒やすのは炭水化物なんよ。
心の傷には炭水化物。


頑張ろう明日から。
あ、スープは飲み干しませんでした。



おわり

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