11月23日。
体の傷にはたんぱく質が、男の心の傷には炭水化物が効く。
ちょっとツール・ド・ゆう2014に参戦してきました。
今回で第19回目を迎える、中国地方でも屈指の伝統あるヒルクライムレースだ。
ヒルクライムレースシーズンの最後に開催されるため、西日本一円から参加者が集まるという坂大好きヘンタイエリートさんたちの祭典らしい。
舞台は岩国市由宇町の大将軍山と銭壺山を上る、距離8.2キロ、平均斜度6.3%のコースだ。
一見普通の数字だが、これが曲者。
二つの山の尾根を結ぶ部分がほぼ平坦で、残りは10%は当たり前という激坂コースなのだ。
先日の試走どおり本当にハードなコースだった。
トラブルなく、完走はできましたよ。
しかし記録は心中期していた40分切りはならず、40分47秒。
8.2キロの出走179人中(女子、MTBも含む)159人の結果だった。
後ろから数えたら入賞していたな(^_^;)
これが実力なのでしようがないのだが、今回悔しかったのが、最後まで力を出し切れなかったことだ。
自分に負けた。あきらめてしまった。
もちろんコースのハードさに負けたのもあるが、事前のトレーニングが足りていなかった。
なので、心肺が限界に達して、それ以上回せなかった。
急坂に対応するペダリングもできなかった。
なので途中の坂で後輪が滑って、上りきれなかった。
湯来ヒルクライムでは、脚が揃った2人と競り合えたが、今回はそれもなし。
緊張感を保てなかった。
うん。すべて言い訳だな。
ご近所のはっち君に迎えに来てもらい、午前6時に出発!
車に乗った瞬間、「たっかんさん酒臭いですよ」と一言。
前夜の芋焼酎が残っていたらしい。すまんのう。
大会当日の前夜にのんどったらあかんか、やっぱ。
岩国インターで下り、7時過ぎに受付会場の山口県ふれあいパークに到着した。
パークに上がる道は、参加者の車が列になっている。
みんな好きやねえ。
安芸灘から朝日が上がる。
冷え込みはさほどではない。
暖かい一日になりそうだ。
パークの駐車場にも続々と参加者が。
受付を済ませ、ヘルメット用と車体用のゼッケンを受け取る。
わしはゼッケン114だ。
きょうのウエアは長袖シャツの上にMCRジャージ。
出発地点まではモンベルの冬用ジャケットを羽織り、下にはパールイズミのウインドブレークタイツを履く。
今年購入したばかりの新兵器だ。
パッドはついていないものの裏地が起毛になっていて、風を通さない。
気温5度までOKというふれこみだ。
この格好で出発地点まで25分間のダウンヒルをこなしたが、寒さは感じなかった。
ゴールはあの山だ。
MCRジャージを来たken2君も合流。
3人で記念撮影する。
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提供・ken2君 |
FB上の友人のムテキチさんともお会いできた。
細身でいかにもクライマーって感じ。
事実今回、R23という超漢ギアで30分切りの偉業を成し遂げられていた。
おそロシヤ~~。
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提供・ken2君 |
午前8時15分から諸注意。
なんでもゴール地点は、ゴールの幕からさらに行ったところにある白線になるとか。
これは重要な情報。幕で止まったら悲惨だもんね。
8時45分から出発地点までの下山開始。
コースの大半の状況を確認できるので、これはいい。
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撮影・はっち君 |
2日前の雨の影響で、路面はところどころ湿気ていて滑る滑る。
ken2君は危うくコースアウトするところだった。
スタッフのみなさん総出で掃除されたそうだが、この時期、落ち葉があるのもしょうがない。
わしたちは後半に下りたのだが、パンク車両が相次いでいた。
見かけただけで5台はあったか。
これだけでコース状況の過酷さを物語っているな。
12.5%、14%の激坂区間も恐ろしい。
はっち君に教わった「下りも脚クルクル走法」で慎重に下る。
ペダルを止めるより、安定した気がする。
カーボンホイールなのか、押し歩きながら下りる人もいた。
アルミに比べて熱が逃げにくいらしいし。
それが原因でパンクするケースもあるとか。
25分かけ、9時過ぎに無事に国道488号そばの出発地点に到着した。
空き地にサイクルスタンドが設置され、仮設トイレもある。
わしの出走は午前10時38分。
第1陣のチャンピオンクラスは10時20分だ。
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撮影・はっち君 |
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撮影・はっち君 |
何やっとんじゃ、この人たちは(^_^;)
その間、試走や開会式をこなす。
ken2君が素足でシューズをはいている。
「石田純一さんですか」と訪ねたら、単に自転車用の靴下を車に忘れていたとのこと。
はっち君が着替え用に持っていたRaphaの高級靴下を借り、なんとか事なきを得ていた。
よかったのう。
10時20分。
チャンピオンクラスがスタートする。強豪ばかりの組だ。
その後、年齢別に20人ぐらいの集団になって順次スタートする。
30代のken2さんもスタート!頑張れ!
わしの前の組のはっち君も。
頑張れ!
いよいよわしたちの番。
ちょうどトイレに行っていて、危うく呼び出しに遅れるところだった。
「114番います!」
10時38分。スタート。
いきなりの急坂だ。
脚を回すが、すぐに集団から遅れ始める。
三差路を左に入り、激坂へ。
後ろタイヤが滑らないようにトルクをかけ、上がっていく。
息が上がる。しんどい。
眺望が開ける。景色を楽しむ余裕はない。
斜度が緩くなったことの方がうれしい。
前からかなり遅れている。
再び急坂区間に入る。
いったん下りが入る。
また坂。
このへんよく覚えていない。
左へカーブして、そして斜度がもっともきっつい竹林区間だったか?
斜度14%、12.5%。
のたのたと上っていく。
後ろの組から来たバイクに次々とパスされる。
尾根に出るまでの区間が実に長かった。
抜かされるたびに心は凹む。
途中まで後ろについていた同組のバイクも先行していく。
ああ、ついていけないよ。
坂きつい。
足つきたい。
でも、それはできない。
STIを操作しても、ギアがこれ以上下がらない。
これ以上軽いのはない。
50-34のコンパクトにスプロケ12-30なんですけどねえ。
次は32がねらい目か?
ところどころ道端に激励の看板が立っている。
結構これがうれしい。励みになる。
励ましの言葉は蒸留酒のように記憶から揮発してしまった。
けど、気持ちだけはしっかりと伝わった。
あ、ふれパー前の「Fight!」だけは覚えているぞ。
スタッフも懸命に応援してくれる。
下向いてばかりで、返事できませんでした。
すいませんいっぱいいっぱいなんですわし。
ああ句読点打つ気力ない
フラット区間に入る。
前も後ろもいないほぼ一人旅。
この辺、気合入れて回さないといけないのだが、もう回らない。
おかげでその夜の夢にまで出てきたよ。
フラット区間に入るとともに「ここで踏め!」と、誰かに叱咤激励されるという(^_^;)
ふれあいパークに着いた。
ここでスタッフから「たっかんさん頑張って!」と実名での激励が入る。
ちゃんとゼッケンをチェックされているのね。うれしいよ。
パークを過ぎたら、さあラストの激坂「心臓破りの坂」だ。
あ、もう心臓破れていますから。OKです。
応援の人が多い。
もうダメダメ状態なので答えられないけど、届いていますよ。
ありがと。
オレンジ色のガードレールに殺意を覚える。
ラスト1キロ弱なんだけど、ほんとうに長い。
試走のときとは、全く別人の激しさで迫ってくる。
レースを終えたバイクがゆっくりと下りてくる。
みなさん速いですねえ。
もう下るんですか。
おいらはまだ上っていますよ。
時速は一桁まで落ちて久しい。
ランニングかってぐらい。
いやランの方が速いかも。
ゲートが見えた。ようやく終わりだ。
ゴール!
ちゃんと白線まで進んだよ。
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撮影・はっち君 |
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撮影・ken2君 |
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撮影・ken2君 |
コース横に止まる。
はっち君、ken2君が迎えてくれた。
タイムを見る。
40分を余裕で過ぎている。
こりゃ、40分切りは無理だな。
悔しい。悔しい。
山頂で記念撮影。
試走時よりも空気が澄んでいて、遠くまで一望できる。
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提供・ken2君 |
MCR山岳班集合です!
クライマー、ムテキチさんは30分を切ったみたい。
はっち君は切れなかったようだ。
おや?ken2君はいつになく、すっきりとした表情だ。
飯南の時とは別人だ。
直前で忙しくなったとはいえ、ここ数ヶ月の進歩はすごいもんな。
顔の広いはっち君のおかげでいろんな人と話をする。
福山のKen’sのみなさん話せて楽しかったですよ!
ありがとう!
カレー食って、風呂入って、表彰式して、リザルトもらって、山陽道で帰宅!
行きも帰りもはっち君、運転をありがとう。
一息入れて、荷物を片付けていたら、あれがない。
ないのよ。
パールさんのウインドブレークタイツが。
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この時は履いていたのに。 |
今年の越冬用にデポで7999円で買ったばかりだったのに。
きょうがデビューだったのに。
ダウンヒルでも、ちゃんと暖かかったのに。
わしの下半身をしっかりガードしてくれていたのに。
はっち君に連絡を取ったら車内にはないという。
ふれあいパークに電話を入れる。
風呂入って着替えたからな。あるかもね。
でも、忘れ物の届けは出ていないという。ガーン。
しゃあない。
もう一度戻って、立ち回り先を探してみよう。
4時半に自宅を出て、再び由宇に向かう。
まずはスタート地点。
リュックを置いていたあたりを検索する。
ない。
銭壺山の山頂にも上ってみた。
もしかしたら、リュックから出したかも知れないし。
周囲は真っ暗。
星の光と島の光が見える。
ない。
ふれあいパークの駐車場も確認する。
ない。
あきらめた。
また後日大会事務局に連絡してみよう。
国道188号をとぼとぼと車で帰る。
腹へった。
そういえば以前ツーリングできた時、満席で入れなかった店があったよな。
岩国のラーメンチェーン店スエヒロだ。
今夜は幸い空いていた。
普通のラーメン600円を頼む。
背油の浮かんだしょうゆ味のスープが、わしの胃袋に、傷ついた心に染みこんだ。
そう、男の傷ついた心を癒やすのは炭水化物なんよ。
心の傷には炭水化物。
頑張ろう明日から。
あ、スープは飲み干しませんでした。
おわり