2012年6月11日月曜日

天覆う翼




スノーピークのSPリップウィングタープTP-120を使っている。
といっても、タープはこれ1枚しか持っていないのだけど。
別段こだわりがあるわけでなく、単なる資金不足の貧乏キャンパーなのだ。
そんなぼくがタープを語っても、ほかのピーカーさんにとってみれば、嘲笑の対象になるにだけかもしれないが。

購入したのは、結婚間もない1998年ごろだ。
ウィングタープといえばモスのパラウィングなのだろうけど、資金面からたぶん考慮の外にあったと思われる。
近所のパワーズで買った。ポールはスノピ製が在庫していなかったので、長さ2.4メートルの小川の伸縮式を買った。

初張りは友人夫妻との春キャンプだった。
まだ桜が残っていて、やたらめったら寒かったのを覚えている

その後、真夏の渓流でのデイキャンプに使った。
毛針釣り専用区の林道の開けた場所に張って、友人とフライフィッシングを楽しんだ。
昼食でワインを空けて、昼寝をして、タープが実にいい日陰を作ってくれたなあ。

2004年ごろにタープスクリーンTP-300をネット通販で買った。
妻に「夏場にもアブが入らないよ」と言ったら承諾してくれた。
タープ本体より高かった。
TP-300についてはまた別項で言及したい。


慣れると、一人でもなんとか建てられる。
幕体が軽いので、取り回しは楽だし、ペグの本数も6本で済む。
これは楽だ。
最近は、息子との父子キャンプに行くので、息子が手伝ってくれる。

モナコベージュと呼ばれた色のリップストップナイロンの幕体は薄いので、日光を通しやすい。
よってタープの下でも明るい。真夏の強い日差しにはとても抵抗できない。
最近のシールドタイプと比較すると、違うんだろうなあ。比較したことないけど。

きれいに張れたときの美しさはなかなかのもの。
元祖であるパラウィング譲りかもしれない。
地面に沿うように広がった一枚布は、たしかにウイング、翼のようだ。
こればかりはビル・モスの異能に敬服したい。天空に羽ばたきそうだ。

そして、ぼくの手の届く高度に飛ばしてくれたスノーピークにも感謝を。

で、もう一つの特徴が天井が低くて、広さが狭いこと。
真ん中に通常の高さのテーブルを置いて、周囲にスノピのパッドインチェアを置く。
翼の側に座ると、ほぼ間違いなく頭にタープが当たるのだ。
朝の夜露でぐしょぐしょに濡れたタープの場合は「…」。
頭が濡れるのだ。これはいただけない。

風には結構強いと思う。これは個人的な主観である。
ただ風をはらむと生地が薄いのか、張り方が悪いのか、けっこう風上側がふくれたように持ち上がる。
こうなるとあんまり格好良くない。


でもGWの西山高原でも、強風になんとか耐えてくれた。
知っている人は知っているだろうが、あそこは高原の吹きっさらしなので風がとても強い。
息子とフライフィッシングに行って、強風に打ちのめされて帰って来てもタープは無事だった。
もっともタープにつっていた食器干し網は飛んでいったようだが。
西山おやじさん、その節はフォローありがとうございました。

狭さがネックになって、より有効面積の広いヘキサやレクタが一枚布タープの主流の座を奪ったのだろう。
正直、ぼくも最近のタープがほしい。
できればきちんとシールドの効いたヘキサがほしい。

さらに言えば、スノピやリビングシェルやモンベルのアストロドームなど、最近のスクリーンタープも気になっている。
気になるけど、高いので入手は難しいかなあ。
妻が許してくれるかなあ。当分物入りだし、無理だろうなあ。

そんなわけで、うちのキャンプは、当分、こいつと一緒に行くことになりそうだ。
リップウィングは天に翼を伸ばしに、ぼくは羽を伸ばしにフィールドに出かけよう。






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