どうも、たっかんです。
久しぶりに600kmブルべを走ってきました。
ここ2年ほど連休が取りにくい職場だったのですが、春に転勤になり、休みの融通がつきやすくなったのです。
2020年10月のBRM1024広島600km 呉・高知・松山以来だから、実に2年半ぶりになりますな。
なんとかかんとか完走しましたので、以下につらつらと感想なんぞを。
よかったらお読みくださいな。
そもそもこの600、AJ広島さん自らが「600初体験者にどうぞ」とうたうだけあり、コース設定が極めてフレンドリーなのだ。
広島から瀬戸内海沿いに尾道へ。
尾道からはしまなみ海道を渡り、松山へ。
松山からこれまた瀬戸内海沿いのフラットな「夕やけこやけライン」を走り、佐多岬半島の根元にある八幡浜市で折り返し。
来た道をほぼトレースして、広島に戻るだけの600キロなのだ。
一番高い場所でも標高100メートル台。
四国中央部のあの忌まわしい山岳地帯を通過する必要がないのだ。
日々、200メートルの己斐峠を越えて通勤しているワシにとっては平地も同然。
余裕に違いない、と思っての参加だった。
まあ、その幻想は大体ぶち壊されるのだが。
5月3日午前4時前。
起床した。
前夜は23時に就寝したので、睡眠4時間。
ちょっと足りない感じだ。
キッチンにワンコが粗相していて、片付けに手間取る。
朝飯の弁当を食べ、4時40分に家を出る。
5時には広島駅北口の駐車場に着いた。
身支度を済ませ、5分ちょっとで出発した。
前回のポプ弁ブルべでバタバタした反省が生きている。
愛宕踏切を越えて、集合場所のマツダスタジアムへ。
担当のツネちゃんと代表の2人が受け付けをしている。
受け付けスタート |
5時過ぎなのだが、すっかり明るくなっている。
マツダスタジアムというのが、遠来のみなさまには喜ばれると思う。
ただ、ここトイレがないのよね。
マツダスタジアム |
ともあれ、ここから今回の旅が始まる。
ブリーフィングでは「コースのどこかにシークレットポイントがあるかもしれないので、必ずチェックを受けてください」とのアナウンス。
ということは絶対あるってことね。
ブリーフィング |
車検が終わると、順次スタートである。
たちまち近くのコンビニに寄ってトイレを借りた。
大に挑もうとするが不発。
小だけ済ませてリスタートする。
呉への道を行く。
海田の明神橋で右折して、大正交差点を回避するいつものルートだ。
信号待ちのみなさん |
朝の爽やかな空気。
参加車両が車列を組んで呉へ向かう。
さて今回の装備を忘れずに。
自転車は今年で11シーズン目を迎えたウノさん。
カープのモニュメント前のFPウノカーボンさん |
アルテR8000に換装して5年以上。
本当によく走ってくれる。
サイコンは記録用のガーミンEDGE840ソーラーと道案内用のeTrex20。
EDGE840ソーラーは今回が本格投入である。
その実力やいかに。
ライトはハンドル部分にVolt1700とVolt800neo、それにハブ軸にVolt300。
Volt800neoは初のオーバーナイトに投入である。
通勤でも愛用しているが、今回十分期待に応えてくれた。
フロントバッグには、お菓子や薬類を収納した。
トップチューブバッグにはモバイルバッテリーと、補給食のトレイルミックスを入れた。
ボトルは二つ。お茶や水系とスポーツドリンク系だ。
ダウンチューブの下にツールボトルをつけている。
サドルバッグはオーストリッチのスマートイージーパック。
雨具セットと今回買ったPEKOさんお手製の輪行袋、洗面セットなどを13リットルの防水サックに詰めて積んだ。
背中には20年の広島・高知・松山の600kmでも使ったモンベルの超軽量リュック。
厚手の長袖ジャージや鍵類、予備のバフ、グラブなど軽い物を入れた。
上はAJ広島ジャージ、下がラファのカーゴビブショーツ。
井村屋のようかんの食べた跡のパッケージを入れておくのにちょうどよかった。
下着はジオラインのサイクルアンダーシャツMW。
おおむねちょうどよかった。
呉の街中を過ぎる。
鉄のくじらを通過 |
鉄のくじらの横を通り、音戸方面へ向かう。
午前7時33分、33.2キロ地点の音戸の瀬戸バス停に着いた。
ここはフォトチェック。
参考クローズが8時39分なので1時間の貯金ができた計算になる。
大人気の音戸の瀬戸のバス停さん |
このまま順調に増えていってほしい。
音戸から阿賀、広を経由し、国道185号の「さざなみ海道」線を竹原へ向かう。
9時過ぎに安芸津町のセブンイレブンで自主休憩した。
トイレに行き、軽量化に成功した。補給もする。
日差しが強くなってきた |
日差しがさんさんと降り注ぐ。
EDGE840ソーラ―さんも順調に発電しており、電池が減る気配がない。
結局、今回の600キロの旅で一度も継ぎ足し充電せずに乗り切った。
これはすごい。
ジャガイモ畑 |
安芸津はジャガイモ産地なので、道端にも畑がある。
のどかだな~。
PC1・90キロ地点のセブンイレブン竹原忠海店には10時25分に着いた。
クローズが12時04分なので、貯金は1時間39分に増えた。
三原を過ぎ、尾道へ。
糸崎駅 |
糸崎駅は古い駅舎だ。
大雨時にはよく水没するのよね。
11時52分、尾道渡船に到着した。
パラソルの下に笑顔のツネちゃんがいる。
予告通りのシークレットポイントだった。
お疲れ様です |
渡船で向島に渡った。
船内もにぎわっている |
ここから北海道から参加したランドヌーズとご一緒することに。
なんとAJ北海道の代表を務めるNさん。
PBP出場資格をとるための遠征になるという。
地元民としても、遠征を楽しんでほしい。
少しでも案内できればね。
向島から因島へ。
因島の街中では、はっさく大福のお店に立ち寄る。
しまなみ名物なのでいただくことに。
酸っぱさが元気をくれる |
元気を注入して、通過チェックである144キロ地点の大山神社へ。
最後に急坂を登って時刻は13時17分。
自転車神社である |
貯金は2時間ちょっとにふくらんだ。
ここらで飲食店に入って、休憩することに。
近くにあったお好み焼き屋さんに飛び込んだ。
なんでもNさんは今晩、八幡浜で宿泊するという。
ビジネスホテルなら満室だが、ビジネス旅館なら空いているかも、と助言をもらった。
じゃらんなどのネット予約システムにかからないためらしい。
Nさん自身も電話で予約して宿を確保したとな。
調べて2軒目。なんと今晩空いているという。
「遅くなりますが」と前置きして素泊まりをお願いした。
やった!ブルべ歴9シーズンにして初めての宿仮眠だ。
がぜんやる気が出てきた。
しっかり走って、貯金を作ってたっぷり寝るぞ。
気さくな、おいちゃんと会話しつつ、鉄板でいただく。
そば肉玉、けっこうな量であった。
昼食に45分くらいかかったけど、収穫はあった。
後半がんばるぞい。
因島から生口島へ。
この時季、柑橘類の花がちょうど咲くころ。
しまなみを走っていると、甘いいい香りが強くにおってくる。
自転車だと季節の移り変わりがダイレクトに感じられる。いいよね。
瀬戸田はGWとあって、すごい人出だった。
ドルチェも入口に人だかりができて、列が並んでいた。
GWだけあって、自転車もバイクも多い。
クロスバイクのレンタサイクル勢も多い。
橋でぬかすときは「通ります」と声掛けしてから抜くよう心掛けた。
家族連れも多いが、先導は子どもでなく、親がするようにしてほしい。
子どもはふらつくことが多く、挙動が読みにくいのだ。
まあ、親も自転車に慣れていないのでしょうがないか。
バイク勢も多い。
橋への取付道路で、中央線をはみ出して走ってくるのが数回。
うれしいのは分かるが、もう少し控えてほしいな。
ただ、自転車やバイクが大手を振って走れる状況はしまなみ海道ならでは。
この環境はすばらしい。
16時前に伯方島のローソンで休憩した。
ヒーメヒメ |
大島を過ぎ、来島海峡大橋を渡る。
17時過ぎに四国に上陸した。
ここまで200キロを約11時間。
あと100キロでもう少し詰めたいところ。
松山へ向けてNさんと進んでいく。
夕暮れの道を行く |
頑張りすぎたのか、水分補給が足りないのか、足がつってきた。
漢方薬を飲み、水分をたっぷりと取ると、なんとか走りだせるようになった。
このあと、もう1回つった。よわよわじゃな。
三津浜かいわいに入る。次第に暗くなってきた。
水路と鉄道と道路と。
このあたりはブルべのゴールになったこともあり、見覚えがある。
19時10分ごろ、241キロ地点の通過チェックのローソン松山祓川店に到着した。
貯金は2時間50分。
吉野家でもよかったか・・ |
となりの吉野家でもよかったが、時間をかけたくないので、手早くコンビニ飯をいただいた。
20分ぐらいで再出発した。
ナイトライドが始まる |
とっぷりと日が暮れた。
本格的なナイトライドが始まる。
Volt1700とVolt800neo、前輪ハブ軸のVolt300の3灯体制なので不安はない。
ちょうど飯時、どうやら松山は焼き肉店が多いようだ。
そこかしこで見かける。
そして通過するたびにいいにおいがする。
以前、呉~松山200ブルべの打ち上げでも、焼き肉店に行ったよなあ。
あの時は食べ過ぎて胃がもたれたものだ。
そういえばNさん、北海道ですよね。
焼き肉屋さんじゃなくてジンギスカンが多いのですか?
なんてことを聞きながらペダルを回す。
建物の灯りがだんだん少なくなってくる。
街中を抜けて、三秋峠のダラダラとした登り坂が始まった。
標高100メートル程度しかないが、今回のブルべでは、まぎれもなく峠の一つだ。
通勤で日々200メートルの峠を越えているワシだが、坂がしんどいことに変わりない。
長距離を走った足に負担をかけないように、軽いギアをくるくると回していく。
双海町側への下りは、適度にカーブがあり、傾斜も急だ。
ここから海岸ステージ「夕やけこやけライン」の始まりだ。
といっても夕やけは、はるか昔に終わり、右手にあるはずの瀬戸内海も闇の中。
時折聞こえる波の音と潮の香りでその存在が分かるくらいだ。
気温が低くなり、走りやすくなってきた。
淡々とペダルを回していく。
道の駅ふたみでトイレ休憩。
復路はここが通過チェックになる。
リスタートして走っていると、対向車線を自転車が1台通り過ぎた。
たぶんトップ。すごい速いな。
伊予長浜に入った。
かつて1000キロブルべで、財布を落としたことに気付き、DNFした思い出の地だ。
有名な肱川下ろしの起きる場所でもある。
そのせいかどうかは分からないが、風が強い。
21時47分、282キロ地点の通過チェック、ローソン長浜晴海店に到着した。
参考クローズが0時48分なので、3時間1分の貯金である。
ローソン長浜晴海店に到着 |
Nさんがホテルに遅れるという断りの電話を入れている。
わしも「すいません、11時半ごろになります」と電話。
ごめんなさい。遅くなってしまって。
長浜から八幡浜は30キロ弱だ。
赤い橋を渡る。
工事中で交互通行になっていた。
赤橋を渡る |
全国最古の可動橋である長浜大橋だ。
明るいときにゆっくり見たいものだ。
海岸沿いの平坦路だったが、山側に入り、アップダウンが増えてきた。
佐田岬半島の根元を横断していくのだ。
マイペースで進む。
この付近で何台かの自転車とすれ違った。みんな速いな。
突然「ヒャッハー」という叫び声が聞こえて車が抜いて行った。
アホな若者たちだろう。
トンネルが続き、最後に長いのが来た。
長さが2キロ以上もある瞽女(ごぜ)トンネルだ。
進行方向からの逆風が強い。
なかなか進まない。
夜遅いので、車が少ないのが救いだ。
ようやくトンネルを過ぎ、坂を下る。
建物の明かりが見える。
が、まだ八幡浜でなく、手前の保内というまちだ。
もう一つ低い峠を越える。名坂峠という。
トンネルで山越えなのだが、なんと歩行者・自転車用のトンネルがあるという珍しさだ。
専用トンネルを抜け、右折すると八幡浜の市街地だ。
寝静まった町並みを抜けて進む。
23時22分前にローソン八幡浜新町銀座店に着いた。
クローズが2時32分なので、3時間10分の貯金になった。
Nさんは別の宿。別れを告げる。
3時半ごろには出発するとのこと。
借金1時間となるが、わしもその時間帯に出発することにした。
ただ起きれるかどうかわからないので、約束はしなかった。
また明日がんばりましょう。
街中をしばしうろうろとして宿に着く。
女性が待っていてくれていた。
ありがとうございます。
お待たせしてすいません。
23時半過ぎにチェックインし、4500円を支払った。
これでしばしの安息が得られるなら安いものだ。
自転車は宿の前の駐車場に止めた。
室内じゃないのが不安だが、真夜中だし大丈夫だろうて。
部屋は平たく言うと昔の子ども部屋。
机とベッドとエアコン、大きめのハンガーかけ、たんすなど。
子ども部屋っぽい |
働くみなさんのための装備である。
ヘタにおしゃれなのより使いやすい。
とくにハンガーで、ウエアを干せたのが有難かった。
さっそく風呂場に向かう。
まさかブルべ中に入浴するとは思わなかったので、タオルも下着も持ってきていない。
残念ながら部屋には浴衣もない。
潮を吹いたジャージとビブショーツで風呂に向かう。
風呂場はからんが一つ。
大きめの浴槽が一つ。
からんのシャワーは壊れて出なかった。
バフをタオル代わりにして、手早く体を洗う。
備え付けの石鹸やシャンプーがうれしい。
浴槽に漬かって温まるとリセットできた。
乾いたタオルが備え付けてあったのもうれしい。
部屋に帰って、3時に目覚ましをかける。
全裸中年男性となって布団に潜り込む。
長い一日が終わった。
おやすみなさい。
(つづく)
0 件のコメント:
コメントを投稿