いったん高度を稼ぐ。
トンネルを抜け、山塊の南側へ下る。
霧が切れてきた。
小雨になってきた。
眼下には、油谷湾を取り囲むように田園地帯が広がっている。
空も次第に明るくなってきたようだ。
水田の中を抜ける。
南へと進む。
路肩に止まり、テムレスを外す。
気分が少し軽やかになる。
そばを流れる川は茶色く濁り、水かさを増している。
泥のにおいがする。
茶色く濁る粟野川 |
ここからは小さな山越えの道。
いつもは海岸沿いの191号を通るので、初めてだ。
元気が出てきたケーキさん |
翌日にある「ツールドしものせき」の案内看板があちこちに立っている。
近くの山に風車が数基立っている。
滝部の集落を過ぎ、坂を下る。
時刻は午後4時半。
眼前に響灘が広がる。
海に出た! |
太陽も出てきた。
海が輝いている。
さ、最高じゃん。
さっきまでの風雨はなんだったんだ。
晴れ間も出てきたよ |
右手に日本海。
ペダルを回すわし。
幸せな時が過ぎる。
161キロ地点のフォトチェック、福徳稲荷神社で一休み。
国道をちょいと脇に入った高台にある。
本殿はえぐいところにあるらしいので、入口の大鳥居で証拠写真を撮影。
フロントバッグにかぶせたシャワーキャップは中に水が溜まっていた。
少雨ならいいけど、大雨ならダブルにするとか工夫しないとな。
レインジャケットを脱ぐ。
テムレス手袋を解除し、サドルバッグに結わえつける。
徐々に身軽になっていく。
鳥居で一休み |
ここでフロントバッグはまさぐっていると、中からeTrexが出てきた。
あれ、こんなところに・・
おのれのアホさ加減にあきれる。
なので以降は自分のeTrex20に道案内してもらうことにした。
ケーキさんeTrex30をありがとう。
軽く補給してから再出発。
しばらく進むと左手にコンビニを発見。
補給がてら滑り込む。
時刻は午後5時過ぎ。
シューズカバーを外す。
かなり湿気たけど、中に水がしみ込んで水浸しにはなることはなかった。
これだけでもずいぶん快適さが違う。
ビニールカバーも解除 |
オストリッチのサドルバッグを開く。
インナーバッグを取り出す。
あ、内部まで水がしみている。
やっぱきょうのような豪雨だと、完全防水じゃないと無理か。
これはわしの選択ミスだった。
オストリッチは悪くない。
雨対策をしたつもりだったけど、まだまだだな。
この知見を次に生かそう。
って、あんまり活用したくもないけどね。
身軽になった分、自転車に括り付ける |
雨具をすべて外すと、随分身軽になった。
荷物はサドルバッグに突っ込んだ。
時刻は午後5時20分ごろ。
下関へ向かう。
右手に響灘。
徐々に太陽が沈んでいく。
6月15日、あと1週間で夏至なので昼間が長い。
暗くなるまでには下関を通過できるだろう。
国道191号を黙々と南下する。
次第に車の通行量が増えてきた。
信号でもちょくちょく止まるようになってきた。
信号ストップが増えてきた |
ラッシュ時でもあるしな。
自転車にとっては我慢の時間だ。
午後6時を過ぎた。
一見、自動車専用だけど自転車OKという素晴らしさ。
信号がないので、合流地点に気を付けさえすれば走りやすい。
追い風がペダリングを後押ししてくれる。
何より車が少ないのがいい。
影と並走 |
はるか向こうの港に、こんもりとした建物のようなものがある。
でかい。大型クルーズ船か。
まるでマンションだ。
まもなく市街地に入った。
快適区間とはこれでお別れ。
6時半までに下関のPC3に到着したかったけど無理なようだ。
下関到着 |
これまでさんざん苦しめられた風に助けられ、下関市街地に入る。
関門海峡に面した公園を通過する。
港町の風情がええのう。
海峡のまちだなあ |
午後6時47分、193.5キロ地点のPC3ファミリーマート下関あるかぽーと店に到着。
貯金は1時間9分。
補給するぞ!(撮影・AJ広島のエブリバデー) |
夜に備えて、店内のイートインでがっつりと補給した。
午後7時、再出発だ。
関門橋をくぐったら。
関門橋をくぐる |
自転車で通るのは、わしは2度目。
ケーキさんは初めてだったらしく、お喜びだった。
県境であります! |
県境を越える。
15分ほど自転車を押して歩いて、地上に戻った。
自転車に乗ったら、注意されるらしい |
10分ほど走って、フォトチェックの門司港駅に到着した。
時刻は午後7時半すぎ。
400キロブルベの制限時間は27時間。
なので必ずどこかで一夜を超す。
ここからは夜の世界に突入だ。
つづく。
0 件のコメント:
コメントを投稿