行ってきま~~す(撮影・こなきさん) |
午前9時半過ぎに64.53キロ地点の三瓶バーガーを出発した。
ダウンヒルに備え、ストクルでなく、薄手のウインドブレーカーを着用する。
次の目的地は129・7キロ地点のPC2。
65キロも離れている。
ここから本格的な山岳地帯に入ることだし、どれくらいかかるやら。
ともかくPC2で待っているであろう三瓶バーガーを楽しみに走ろう!
いつものグランフォンドでは左折する交差点だが、今回は直進する。
三瓶山第二高原道路というらしい。
時折、日本海側への展望が開ける。
去年走った日御碕がはるか向こうに見える。
山は晩秋の装いだ。
ススキが風にたなびく。
三瓶山は山頂付近だけが色づいている。
広島市周辺だとセイタカアワダチソウが目立っているのだが、中国山地の真ん中は植生が違うのだろうか。
快適な高原道路だ。
途中、左へ曲がる交差点をまっすぐ行ってしまった。
すぐ気付いて修正できたけど。
よく見たら前方にTBCのふじちゃんも。
同じく間違えたのね。
ダウンヒルが始まった。
標高600メートルから一気に300メートル下る。
ウインドブレーカーが風をはらんで、激しくはためく音しか聞こえない。
下りた~。
ダム湖にかかる長い橋を渡っていく。
交差点で止まる。
右手に「うぐいす茶屋」がある。
なんか既視感のある風景だ。
そうだ。ここ昨年夏の300キロブルべで走ったわ。
あの時は、この交差点を北へ向かっていた。
今回は東へ向かう。
交差点を過ぎると、上りが始まる。
しばらく上ると体が温まってくる。
道端に止まって上着を脱ぐ。
大田市から雲南市に入る。
山を上ったり、下りたりを繰り返す。
道端に車が止まっている。
年配の男性がしゃがみこんで何か探している。
声をかけてみると「ムカゴを採りよるんよ」とのこと。
なるほど、秋の恵みですな。
左折して国道54号に出る。
北上する。
なだらかな下りの道が続く。
キューシートに寄れば、今回のコース中でもっとも道が悪いとのこと。
たしかに路面が荒れている。
だらだら下りで、普通に考えれば、快走コースなのだが、なぜだか楽しくない。
それまでより車がやや多いからか。
コースが変化に乏しいからか。
単純に路面が悪いからか。
なぜだか途中で飽きてきた。
ところどころにブルーだったかグリーンだったか、道端の白線に沿って、松江へのキロ数が示してある。
こういうのがあると、自転車フレンドリーなんだねって気になるけど、道路の整備までは追いついていないようで。
関係諸機関には着実な改善を求めたいなあと思う次第であります。
下り基調の道を11キロほど走って右折。
国道54号を離れる。
時間は午前11時。
そろそろ小腹がすいてきた。
自販機や店など休めそうな場所を見つけたら一息入れたいところ。
だがなかなか見つからない。
その替わりに道端に「たまごかけご飯シンポ→」なる看板を見かける。
なかなか魅力的なイベントではないか。
行ってみたいけど、どこでやってるの?
しばし走ったけど自販機がない。
空と山と田んぼと道しかない。
しょうがない。
松江道の吉田掛合IC入り口の交差点でストップ。
路肩に自転車を止めて、手持ちの補給食を食べる。
もぐもぐしていると、チンクコンビが軽やかに走ってきた。
どうやら先程のうぐいす茶屋で一服していたらしい。
エールを送り、二人を見送る。
15分ほど休憩を取り、わしらも再び走り出す。
と、2キロも走らないうちに自販機発見。
吸い込まれるように停車。
ドリンクを補給する。
山間部はほんとに補給に気を使うわ。
再出発!
さっきから止まってばっかじゃなあ。
まもなく、雲南市吉田町の街だ。
あの鷹の爪団の吉田君の出身地の吉田町である。
吉田君のモニュメントでもないかと見回すが、内にもない。
お、警察の駐在所がある。
吉田駐在所なのに、吉田君は駐在していない。
どういうことなのか。
どういうことでもないか。
ん? 川向うでお祭りをやっている。
どうやら件の「たまごかけごはんシンポ」と同時開催の祭りらしい。
ステージで、女の子がダンスしているのが遠目にも見える。
いいなあ。楽しそうだなあ。
学校らしき場所が「たまごかけごはんシンポ」の会場になっているようだ。
寄ってみたい気持ちもあるが、わしらの貧脚では時間をそれほど無駄にできない。
なので涙を呑んで、祭り参加は見送り、足早に走り去る。
街中を外れて、そろそろ山道に入ろうかというところで電話が。
??なんだ??
出てみると、チンクコンビのモリリン。
通り過ぎるわしらを見かけて、声をかけてくれたのだ。
心遣いがうれしいねえ。
ちなみにこのコンビ。
なんかいいもの食べて飲んでエンジョイしていたらしい。
うらやましすぎるぞ!
![]() |
うらやましいぞ!(撮影・モリリンさん) |
貧脚コンビは、この日何度目かの峠越えに向かう。
この地方特有の伝統製鉄法「たたら」の資料館の前を通り過ぎる。
もののけ姫のあれね。
上りが始まる。
トンネルがある。
約500メートルのピークを越す。
下る。
また上る。
約420メートルのピークを越す。
下る。
国道432号に合流した。
南へ向かう。
ここが113.62キロ地点。
PC2が広島県庄原市高野町にある「ヤマザキYショップはしなかや店」。
そこが129.7キロ地点。
ということはここから当分、長い上りが続くはずだ。
たぶん10キロぐらい。
こういう時は多目に見ておいたほうが失望せずに済む。
覚悟してペダルを回す。
やばいな。左足のアキレス腱に違和感が出てきた。
前回の300で痛めたのだ。
今回は足首にサポーターを巻き着けてきたが、それでも限界はあるようだ。
100キロを超すと、人間いろいろと不具合が出るらしい。
ペダリングを工夫して、痛みが少なくなるようにする。
ここからが我慢の時間だ。
左手に渓流が流れている。
斐伊川支流の阿井川というらしい。
いい渓相だ。
渓流釣り好きは川を見てもワクワクできるので、一粒で二度楽しめる。
じわじわと上る。
斜度はそうでもないが、とにかく長い。
そろそろ飲み物が補給したくなったが、また自販機がない。
ケーキさん、いま少し耐えておくれ。
じわじわと高度を稼ぐ。
ほうこの辺の地名は「上阿井」というのか。
「かみあい」と読むのかな。
「うえあい」なら面白いのになあ。
と、ケーキさんに話を振るが、黙殺された(>_<)
見上げると、山の上のほうに道が通じている。
高野への上りの核心部に来たようだ。
ヘアピンコーナーを曲がる。
斜度が増える。
えっちらおっちら。
標高約640メートル。
お、ここが王貫峠のピークになるのか。
午後1時14分、県境を越す。
ようやく広島県に戻った!
峠から向こうは高原地帯が広がる。
空が広い。
やや下りだが、ほぼ平坦基調だ。
自販機があった。
止まってドリンク補給完了!
爆音を立てて、ツーリングのバイクが走り去っていく。
ちょっと肌寒くなってきた。
PCまであとわずか。頑張りましょう!
小さな丘を越えて左折する。
午後1時36分、129.7キロ地点のPC3に到着した。
みなさんお待たせ~!
到着しましたで~~(撮影・こなきさん) |
つづく
0 件のコメント:
コメントを投稿