どうも、たっかんです。
というわけでBRM1012近畿1000km四国一周のブログはいよいよ最終の4日目に突入だ。
最後までお付き合いください。
2024年10月14日(月)22時52分、783㎞地点のPC10の桂浜海のテラスに到着した。
雨が降り続く |
クローズ時刻は21時06分。
2時間近い借金である。
字がふにゃふにゃ |
だが残り220㎞強を17時間ちょっと。
まだ無理な時間ではない。
とはいうものの、休まないと体が持たない。
びっちゃこ |
たちまち雨に濡れたウェアを着替えることにする。あぁ雨の桂浜 pic.twitter.com/KpdD8sUipX
— たっかん@BRM412広島400km呉・吹屋・倉敷 (@BeerRM1125) October 14, 2024
「こんなこともあろうかと」
わしの中の真田さんが目を覚ました。
バックパックに忍ばせておいたモンベルのアンダーウエアを取り出す。
タオルで体をふいて着る。
濡れていないだけで、むっちゃ暖かい。
雨具を着込む。
しとしとと雨が降り続いている。
いい感じのベンチがあったので横になって仮眠する。
40分ほど眠った。
さっきまでいたランドヌールたちの姿が消えた。
桂浜には1時間半滞在した。
10月15日(火)0時半、小雨の中を走り出す。
長い夜が始まる。
橋を渡り、高知平野の南端を東へと向かう。
次なる目的地は室戸岬だ。
866㎞地点、PC11だ。
走り始めて45分。
1時13分、左手にあったローソンに入る。
食べないと走れない |
スープとむすびで補給する。
浅ましい朝めしを食う。雨雲は去り星が。 pic.twitter.com/7dWaIMOEFF
— たっかん@BRM412広島400km呉・吹屋・倉敷 (@BeerRM1125) October 14, 2024
20分ほど休んで走り出す。
国道55号に合流する。
1時間は走っただろうか。
2時半過ぎ、睡魔が襲ってきた。
コンビニで20分ほど一休みした。
走り出す。
今度は30分ちょっとで睡魔がきた。
3時半、道端で仮眠した。
20分ほど休んだ。
4時前、走り出す。
休んでばかりで前に進まない。
進めない。
でも眠気には勝てない。
もうちょっと頑張らないと。
夜の道をひたすら進む。
1時間は走った。
暗闇の中、道端で応援してくれるギャラリーが。
未明にお疲れ様です! |
また眠気と疲れが。
5時、ローソン田野町駅前店に滑り込む。
コーヒーとメロンパンで朝食をとる。
高知で飲む夜明けのコーヒーは苦い |
レギュラーコーヒーの香りに癒され、少し元気になる。
雨が上がったので、雨具のパンツを脱ぐ。
身軽になった。頑張ろう。
ブルベブログに多いコンビニの風景 |
蝸牛のごとき歩み。
だが前へ。
はってでも進む。
次第に空が明るくなってきた。
左手から山が海へ落ち込む。
その先に室戸岬がある。
岬の先を目指して進む。
山の端が光っている
朝日に照らされて、田舎町の町並みが目に入るようになる。
チャリダーのランドヌーズに抜かれる。
この界隈は、ほぼ同じペースだった。
モブとして頑張らないと。
6時46分、866㎞地点のPC11室戸岬に到着した。
風見くじらのモニュメントの前で撮影する。
チャリダーのみなさんもバックに |
ブルベカードに時刻とパスワードの「ゆふぐれは みぞぎぞなつの」を記載し、投稿した。
ペンを持っても、指に力が入らない。
クローズ時刻は4時17分なので、2時間29分の遅れだ。
室戸岬!頑張ります! pic.twitter.com/ZFYeS31NBt
— たっかん@BRM412広島400km呉・吹屋・倉敷 (@BeerRM1125) October 14, 2024
ここはチャリダー撮影班の集合ポイントになっていたようだ。
俳優の猪野学さんの姿が見える。
女子部のみなさんがそろっている。
撮影班のワゴンやバイクもある。
![]() |
後ろに映っているのがワシ(NHK-BSチャリダーから) |
![]() |
一人さびしく補給しているね♡(NHK-BSチャリダーから) |
それを眺めつつ、補給する。
みなさんがそろってスタートしていった。
7時、わしも再出発した。
室戸岬周辺は道のそこかしこに「津波浸水想定区間」の看板が設置されている。
道路の擁壁には、海抜10メートルといった表示もある。
集落の近くには津波緊急避難場所への案内標識が立っている。
ここが南海トラフ大地震の最前線であることを否応にも意識する。
右手に広がる雄大な海原が、ひとたび牙をむいた時のことを考えるとぞっとする。
今、この瞬間にそれが起こらないことを祈るしかない。
しばらくして、左側の家越しに「むろと廃校水族館」があった。
ブリのぬいぐるみくじで一部の人々に有名な場所である。
この時間は開いてない。
ちょっとだけ行ってみたかった。
ここに及んで眠気と疲れが体のかなりの部分を侵食している。
体の疲れは心も摩耗させる。
素晴らしい景色を見ても感動しなくなる。
室戸からの海景を一切写真に撮っていないのもそのためだろう。
目の前の景色をただ淡々と消化するだけの存在になり果てた。
眠気が来た。
道端で仮眠する。
走り出す。
単調だった海岸風景が変わった。
左手に緑の鮮やかな山々がそびえている。
朝霧のような雲がかかっている。
室戸岬が終わったのかな。
摩耗した心で考える。
午前8時過ぎ、走行距離が900㎞を超えた。
残り距離は118㎞か。
走り始めて67時間。
残り8時間だ。
ゴールの徳島は16時クローズ。
とにかく進むしかない。
9時過ぎ、右手に道の駅があった。
道の駅東洋町である。
店舗はもうオープンしていた。
ここで朝食を取ろう。
店に入って焼きそばと飲み物を購入した。
緑濃い木陰にテーブルがある。
遠くに砂浜が見える。
穏やかな海だ。
ビーチで遊んでいる人がいる。
なんと美しい場所なんだろう。
何もかもみな素晴らしい。
ここはもしかして天国か。
焼きそばを食べながら休む。
焼きそばもうまい |
正直ここでずっと休んでいたい。
もう動きたくない。
室戸岬が終わった。
— たっかん@BRM412広島400km呉・吹屋・倉敷 (@BeerRM1125) October 15, 2024
東洋町の道の駅。ここは天国かしら pic.twitter.com/x2r4lkPFo6
けど、走り始めるよね。
ログによると、20分ちょっとの滞在だったけど、すごくいい場所だった。
いまでも心に焼き付いている。
東洋町中心部を過ぎ、上り坂が始まる。
トンネルの前で高知県が終わり、徳島県に入った。
小刻みな海辺のアップダウンが続く。
牟岐町付近から国道は海沿いを離れ、丘陵地帯に入る。
美しい農村の中を淡々と進む。
ああ、いつか田舎暮らしするならこんなところがいいよね。
12時、日和佐の道の駅で飲み物を補給した。
国道55号を離れる。
上りが始まる。
眠気と疲れに抗いながら、脚を回していく。
目の前のeTrexのピンクの線を信じて、そこをたどっていく。
山の中の道。
ここを走ってて大丈夫なんだろうか。
ルートが間違っていないだろうか。
疑念がわく。
でも脚は止めない。
止められない。
ふと、対向からロードバイクに乗った男性が現れた。
「もう少しでPCです!頑張ってください」
通り過ぎていく。
今の人は何だったのだろう。
コースを間違えたのか。
???
疲れ切った心身にはすぐに判断できない。
一緒についていきたい衝動を我慢して進んでいく。
ピークが終わり、下りが始まる。
脚を止め、体への負担が減ると、とたんに眠気が目を覚ます。
道端に自転車を止め、石垣に腰掛け、目をつむる。
草刈り作業の音が聞こえている。
草のにおいも届く。
意識を手放す。
10分間たった。
再び走り始めるが、20分ちょっとでまた睡魔が襲来する。
また10分ちょっと休む。
眠気には勝てないし、負けて当然である。
那賀川沿いの国道195号に合流した。
川沿いに上ってていく。
13時47分、957㎞地点の道の駅もみじ川温泉に到着した。
クローズが12時20分にもかかわらず、スタッフさんが残ってくれいた。
一緒に写真撮ってもらいました!ありがとう! |
うれしい。
ブルベカードに室戸岬の分も一緒にシールを張ってもらう。
ありがとう。
だが、そろそろ万策尽きてきた。
クローズは16時で、残りは2時間13分。
残り距離は50㎞以上。
今の心身ズタボロ状態で、2時間ちょっとで走り切れる距離ではない。
しかも最後の山越えが残っているし。
「無理だね」
自分の中の何かがそう判断する。
でも進むしかない。
時間切れまでは。
ベンチでしばらく休んでリスタートする。
EDGEでは979km走ったことになっとる |
山が深い。
正面にロープウェイが見える。
あれを上ったら楽なのに。
と思うがさらに進む。
川筋が絞られてきた。残り40kmで1時間半。この深い山越えか。徳島市に何としてもたどり着く! pic.twitter.com/54SuQJhQv2
— たっかん@BRM412広島400km呉・吹屋・倉敷 (@BeerRM1125) October 15, 2024
左折する。
15時半、強烈な上り坂が始まる。
これ上るの? |
最後の難関、鶴峠である。
しばらくはサドルの上で踏ん張っていたが、すぐにあきらめて押し歩きに移った。
途中、また眠気がやってきた。
道路わきで気を失う。
目覚めて、歩く。
クローズの16時を過ぎた。
そうか。
終わったか。
DiscordにDNF連絡を入れた。
これにて今回のBRMは終了。
お疲れさまでした。
でもまだわしの旅は終わっていない。
徳島に戻らないと。
もう少し、頑張ろう。
道を歩く。一歩一歩。
上り始めてから1時間かかって、ようやく景色が広がった。
日暮れが近づいてきたな |
さらに上る。
標高290m。
近くに四国八十八か所の一つ、鶴林寺がある。
もちろんはなから寄る余裕などない。
下りが始まる。
つるりんと行きそうな急な坂道。
途中止まって休む |
下ハンでブレーキをぎゅっと握りしめ、スピードを抑える。
ある意味、上りよりしんどい。
うれしいはずの下りが苦行でしかない。
「お遍路転がし」の坂らしいがそれも納得だ。
ええ加減に握力がなくなっているところにこれは厳しい。
暗い林の中を坂がどこまでも続いていく。
その中を重力に引かれて落ちてゆく。
17時過ぎ、ようやく坂道が終わり、人里に戻った。
あとは勝浦川沿いの土手道を淡々と下っていく。
夕方のラッシュ時と重なり、車が多い。
陽が落ちてあたりが暗くなってゆく。
1000km以上走るとさすがに腰が痛い。
今回、DHバーを初投入したのだが、左側の肘あての締め込みが甘くかったのが誤算だった。
DHポジションをとっても左右のバランスが悪いと、逆に疲れる。
ただ上り坂と最後の平坦ではむっちゃ効果的だった。
肘あてを手で握れば、ロードバイクでもママチャリのような腰を立てたポジションが取れたのだ。
腰が伸びると、すごく楽になる。
乗車姿勢を変えることができるのが、これほどありがたいことはない。
ママチャリポジション、まじ最高。
徳島の市街地に入った。
なかなか進まないが、しょうがないよね。
大きな橋を2本渡った。
川沿いの見覚えのある風景に戻ってきた。
204年10月15日(月)18時30分、徳島市のアクアチッタパークに到着した。
12日(土)に出発してから77時間30分が経っていた。
始まりの地。徳島よ私は帰ってきた |
戻った。
もう走らなくていい。
円は閉じた。
大団円とはいかなかったが、旅は完結した。
わしの四国一周は終わった。
出発時あれほどにぎやかだった場所には、だれもいない、
静まり返っている。
ワシの四国一周1000kmブルベはDNF。ゴール地点のアクアチッタパークには77時間30分で到着した。残念ながら実力不足ということ。まずはホテルに行って休もう pic.twitter.com/hFnulv8tYG
— たっかん@BRM412広島400km呉・吹屋・倉敷 (@BeerRM1125) October 15, 2024
ほんとにここでええんかいな。
そう思ったけども、それはただわしが間に合わなかっただけ。
証拠の写真を撮る。
時間に間に合わなかった悔しさと。
走り切った満足感と。
もう走らなくもいいという安堵感と。
やることがなくなった空虚な感じと。
いろいろな思いがまぜこぜになる。
ガーミンによると走行距離は1020km。
ほんま、よう走ったよね。
それだけは誇れる。
ということで、今回の長かった冒険は終わった。
その日はホテルに宿泊。
居酒屋でひとり祝杯をあげ、体を休めたのだった。
焼き鳥うまい |
ともかくも長い1000㎞の旅は終わった。
今回の一番の敗因は、睡眠マネジメントの失敗だ。
積み重なった睡眠負債に耐え切れず、後半に失速してしまった。
多少の借金は覚悟してでも、ホテルで上質な睡眠をとるべきだった。
今になって思う。
4桁という超ロングライドの難しさを思い知った4日間だった。
次回の挑戦がいつになるかわからないが、このへんを改善しないとね。
楽しみは次に取っておこう。
さあ次はどこへ走ろうか。
(完)